第18話:霊界からの知らせ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「単刀直入に言おう。奈由、霊界探偵の助手に…幽助の力になってはくれないか?」
「断ります」
『え!?何で秀一君が答えるの!?』
コエンマからの思いも寄らない言葉に、真っ先に反応を示したの秀一。当の本人の奈由の意思を完全に無視する形で話は進められていった。
「コエンマ、どこまで彼女の事を知っているのか知りませんが…今の彼女には、妖力を使い熟せるだけのスキルはない。霊界探偵の助手になるには、あまりに力が不十分すぎる」
「力なら、これから付ければ良いだけのことだろう?そりゃ、わしだって今すぐにと…頼んでいるわけではない。其れ相応の力を身につけた上で、将来的に助手になってくれないのかと頼んでいるのだ」
「だからと言って…何故、奈由なんです?霊界探偵の助手ならば、水先案内人の女が担当しているはずだろう」
コエンマと秀一の間には…殺伐とした重たい空気が流れていた。
この殺伐とした空気を作り出しているのは、コエンマというよりも…秀一だ。
コエンマの回答次第では、おもわず殴りかかるのではないかと思うほど、秀一の機嫌の悪さが伝わってくる。
当事者である奈由はというと、それを横目に、どうしたら良いのか分からず黙り込んだまま。
キョロキョロと交互に、2人を見つめるが…今の2人には、奈由の姿はアウトオブ眼中。
「確かに今現在は、水先案内人のぼたんが助手を務めている。しかし、霊界は年中無休、昼夜問わず……死ぬほど忙しい。そんな中、ぼたんに仕事を兼任させるのは、ちと酷でな。なので、新しい助手を雇い、ぼたんの仕事量を減らしたいというのが目的なのだ」
「回答になっていませんね。何故それを…新しい助手を…奈由に選んだのかと、聞いているんです」
なんだろ…これ。雰囲気が…悪すぎる!
晴れやかな青空の下なのに、雷でも落ちてきそうなほど…重たい空間すぎる。
『しゅ、秀一君……』
奈由は、空気に耐えかね、秀一の袖を握り引っ張った。
不安げな様子で何とか名前を呼んでみるが、その声は届いていないらしい。