第2話:矛と盾と南野君
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『…ありがとうございました』
「はい、お大事に」
放課後、奈由は近くの市立病院で診察を受けた。
病名は「捻挫」
うん、そりゃそうだ。
応急処置もしてもらって、シップも処方してもらったし、あとはお家に帰るだけ。
奈由は重い足取りで、病院の出口を目指した。
『え…?』
しかし、私は気が付いてしまった。
病院を出ようとした瞬間に、すれ違った人。
そう、私の脳を支配してしまうほどの力をお持ちの彼…南野君があった。
『南野…君…!?』
思わず声が漏れてしまった。
そして…気付かれた。
目があった。
私…固まった(自分のアホさ加減に)
「……群青さん」
今回は名前を間違えなかった。
名前を呼ばれたのも初めてだけど。
私は、驚きを隠せず、次に発する言葉が見つけられず、慌てふためいた。
「どうしてここに?」
『え…と…今日、体育で腕、捻挫しちゃって…』
やっと言葉を発したのに、オドオドしてしまって、声もか細く小さくなる。
「腕、大丈夫なんですか?」
『あ…うん。平気。処置もしてもらったし、湿布も…もらったから』
「そうか…良かった」
南野君は、本当に心からホッとしたように、意外や、優しい顔を見せた。