第17話:初めて呼ぶ、君の名
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おはようございます」
『み……南野君!?』
目の前に現れたのは、南野 秀一。
あまりに唐突で、思考回路がショート寸前。
バクバクと跳ねる心臓と紅潮する頬。
自分の体温が上昇するのと同時に、自分の心の中の変化に、戸惑う。
私なんで……南野君に会えただけで!?
こんなに…
心が舞い上がってるんだ!?
「南野君!おはよう!!」
「なになに?奈由に何か御用~?」
「もしかして…もしかすると?デートのお誘いかな!?キャー!」
舞い上がる心も…コヤツらのおかげで、いっきに冷静さを取り戻した。
息つく間のない質問攻めに、奈由の血の気が引いていく。
『ちょっと…みんな南野君に何言ってんの!?そんなテンションで…南野君困らせるだけじゃん!』
「なになに?どうしたの?奈由ったら、そんなに慌てちゃって~?」
「毎日毎日、A組に行っては南野君が登校してるか確認してたくせに~!会えて嬉しいくせに~!」
『へ!?んな……何言ってんの!?違うからね!南野君!本当に違うからね!?』
「何が違うの?誤魔化しても無駄だよ~ん!」
やばい。なんかもう…
もう…穴があったら入りたい…(失神寸前)
いつもより数倍、弄られまくって目の前がクラクラしてきた。
南野君の顔を直視する勇気もないよ!
「…っはは。朝から賑やかですね」
『え?』
南野君の、意外すぎる反応。
こういう賑やかさは苦手じゃないかと勝手に思っていたけど、思いの外、爽やかな笑顔で受け入れてくれた。
明日香達さえも、南野君のその反応に、おもわず赤面しながら静止している。
「デート…ではないですけど、今日は群青さんを昼食に誘いに来ました」
『お、お昼?』
「ええ。前回は無理矢理誘ってしまって、皆さんに迷惑掛けてしまいましたからね。今回は反省を踏まえて、事前に誘いに来ました」
舞い上がらずにはいられない、南野からのお誘い。
奈由は、満面の笑みを浮かべて、二つ返事で了承した。
『も、もちろん!』
「良かった。じゃあ、休み時間に…屋上で」
南野は、無事に奈由との約束を取り付けると「また後で」と言い残して、自分のクラスへ戻って行った。