第17話:初めて呼ぶ、君の名
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「日本の妖怪図鑑?」
「何これ…?」
おどろおどろしく描かれた妖怪の絵が、本の随所に掲載された分厚い本。
どうして、奈由がこんな本を読んでるんだ…?
と、呆然と考えてる間に奈由は、素早く本を取り返した。
『何でも良いじゃん!図書室で借りてきたんだから、雑に扱わないで!』
奪い返した本を盾にして、4人からの視界を防ぎ読書を再開。
しかし、それを許してくれるわけもなく…明日香達は、堰を切ったように奈由に質問を浴びせた。
「何で?何で!?こういうの興味あんの!?」
「へー、なんか意外~。あ、もしかしてドラマとか映画の影響?奈由って、影響受けやすいからなぁ~!」
「河童って何ページ?挿し絵みた~い!」
「やっぱりあれだよ、あれ!妖怪といえば雪女!あとは猫娘とか!ぬらりひょん!」
『うっるさいなぁ…もう…』
理由なんて…言えるわけないじゃん!
自分の前世が〈妖怪〉だから
調べてみたくなった……なんて。
ーーあの満月の日から…数日が経った。
後日ぼたんちゃんが、私のところにやってきて
無事、霊界の三大秘宝を全て取り戻す事ができたと報告を受けた。
最後の宝を取り返すのも、なかなか大変だったみたいだけど…
ぼたんちゃんは「幽助の底力を感じたよ」と、笑いながら言っていた。
幽助君とは、あれ以降会っていないけど、大変な任務を終え、やっと中学生らしい生活が送れている………と良いんだけど。
南野君とは…あれから、1度も会っていない。
A組の先生から聞くところによると、学校をずっと欠席している。
南野君、どうしているのかな?
志保利さんは、順調に回復してるかな?
気になるけど、またズカズカと南野家の事情に立ち入るのも悪いしなぁ…。
「何してるんですか?」
『……へ?』
聞き覚えのあるーーーあの声。
そういえば、五月蝿かったはずの明日香達の声も止んでいた。
奈由は、本から目を離し、その声の方へ…目線を移す。
そこには、ずっと会いたかった
あの人の姿が。