第16話:月夜の願い 後編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『私、行ってくるよ』
「…………」
奈由ちゃん…まるで、別人の様だね。
だけど今、目の前にいるのは
紛れもなく、奈由ちゃんだ。
葛藤し、苦しんでいた奈由ちゃんは、もうどこにもいない。
ああ、本当にもう大丈夫なんだ。
そう思ったら、奈由ちゃんを引き止めていた手の力を私は緩めた。
「幽助は…蔵馬と市立病院で会う約束をしてる。きっと、病院にいるはずだよ」
私がそう言うと…奈由ちゃんは頷き、そして微笑んでから、再び全速力で駆け出して行った。
『は、はぁはぁ…着い…た…』
奈由は、何とか病院に到着した。
病院の入り口まで辿り着くと、まずは乱れた呼吸を整えるのに努めた。
脇腹痛い。足ガクガク。呼吸も苦しい。
でも…行かなきゃ。