第2話:矛と盾と南野君
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南野君が好きとか、そんなんじゃない。
むしろ、今回のこの一件で苦手になったとさえ思う。
でも…何よりも…
私を見て、他の人の名前を呼んだことが
すごく、嫌だった。
すごく、悲しかったんだ。
世間は、これを嫉妬と呼ぶのでしょうか?
いやいや、それはないよ。
だって、昨日初めて南野君って存在を知ったのに、まさか嫉妬だなんて…
ないない。有り得ない。
ああ、でも妬いちゃった…のかな…?
ええ…でも…いや!認めたくない!
そんなの、私らしく…私じゃ…
「奈由!前!!!」
『へ?きゃあ!!』
バシッッ!!
鈍くて鋭い音と共に、私の腕に強い痛みが走る。
何かが当たって、衝撃で腕が変な方向を向いてしまった。
「大丈夫!?」
「奈由、平気!?」
『いったー…』
クラスメイトが私の側にゾロゾロと近寄ってきた。
その時、やっと気が付いた。
南野君のことばかりを考えていた私は、歴史の授業も上の空。
その後の授業も上の空のまま、体育を迎えていたことに、気が付いていなかったようだ。