第15話:月夜の願い 前編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
連日目紛しく動いていた俺は、翌日、久しぶりの登校だった。
昼休みに入ると俺は迷いなく、購買へ向かった。
彼女の妖気を、そこに感じる。
久しぶりに登校してみて、改めて感じる。
探さずとも、彼女がどこにいるのか大体感じ取れる。
爆発的にあがった彼女の妖気が居場所を伝えてくる。
限りなく0だった値も…今は30…いや40ぐらいまで力を高めていそうだな。
それに加えて、力を制御する事を覚えていないから、妖気がダダ漏れ。
こうなると、他の妖怪に襲われないか…心配だな。
『ちょっ…ちょっと!どこ行くの!?』
彼女の手を、無理矢理握りしめ、俺は人気のない資料室へと向かった。
資料室に着き、買ったパンを彼女に渡し、部屋に置かれた椅子を並べて腰掛ける。
ここまでの一連で、彼女の顔は一切見ていない。
見ないようにしていた。
本当は、手を握って…この部屋に連れて来る時も…どうにかなりそうだった。
そこにいる…群青奈由が…
俺にはもう、木花にしか見えなくなっていた。