第14話:月夜の訪問者
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
口に指を当てながら、ジッと考えるコエンマ。
悩んでも悩んでも回答が得られず、ウーンウーンと唸っている。
奈由も共に考え込むと
ふと途端に、あの森での会話の続きを今になって、思い出した。
『そういえば、森で剛鬼達が、宝の事を話してる時に…暗黒鏡は、満月の日に力を発するって言ってたような…』
その言葉を思い出すと同時に
奈由は、部屋の窓から空を見上げた。
『…………満月…』
窓の向こうには、曇一つない空と
黄金色の【満月】が光輝いている。
そうだ。病院のロビーで流れていた天気予報も、今日の夜は満月だって言ってたわ。
ということは…
『願い事を叶えるのは、今日?』
「…そう。暗黒鏡の力は、満月の日にしか発揮されん。そして…願いを叶えるために、もうひとつ、ある条件が必要となる」
神妙な声で言うコエンマ。
窓に目をやっていた奈由は、コエンマの方へ振り向き、視線をぶつけた。
『もうひとつの条件って…?』
コエンマの表情を見ると奈由の心は、途端に不安を掻き立てられた。
真剣な眼差し。ふたたび、重くなる空気。
そんな空間の中、コエンマがそっと口を開いた。
「……命だ」