第2話:矛と盾と南野君
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明日香が奈由の頭を軽く撫でた。
奈由の態度から大体の状況を察知した4人は、あえて深くは追求してこなかった。
今の奈由には、それが有難い。
何故だろう。
何故か分からないけど、予想以上にショック受ける自分がいる。
『ごめん…心配してくれたのに』
「良いよ。わかってる。もう何も話さなくて良いよ。むしろ、無理矢理A組連れてったのウチらだし。ごめんね」
『…ううん』
奈由は机に顔を伏せた。
その間も、皆はそばにいてくれた。
「ほらー!次の授業始めるぞー!」
って…こういう時に限って、タイミング悪く授業が始まる。
明日香達は、先生に気付くと、すぐに自分達の席へと戻っていった。
奈由は、相も変わらず机に顔を伏せたままだ。
用意した教科書やノートを開く様子は、一切なさそうだ。
この時間は、歴史の授業。
歴史の先生は、どうやら目が悪いようで
後ろの席に座る奈由が顔を伏せていても、中々気が付かないらしい。
今の奈由にとっては好都合な時間、というわけだ。
『はあ…』
大きなため息がこぼれた。
何でだろう?
自分でも、そこまで怒ったり、悲しんだりする必要はないって…わかってはいるのにな。
どうして、ついカッとなってしまったんだろう。
これほど落ち込む自分の気持ちが…よく分からない。