第13話:母と子の絆
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「今の夢は、秀一が高校を無事に卒業するのを見届けたい。ただ…それだけね」
夢と語った、その想いとその言葉は
溢れんばかりの、愛に満ちていた。
だけど…それでいて儚い。
まるで、自分の死期が近づいていると…
言っているようにも聞こえた。
『高校…だけじゃないです。大学生とか社会人とか…きっと沢山の南野君の節目を見ることができますよ』
「…そうね。大学生姿…働いてる姿も…みてみたいわね…」
呟くように言った志保利の目に、涙が見えた。
見てはいけないと、奈由は咄嗟に視線をそらした。
「ありがとう…奈由ちゃん。少し弱気な姿をみせちゃったわね」
『そんな…すいません。色々聞いてしまって…』
「良いのよ。今日は奈由ちゃんに逢えて…本当に良い日になったわ」
『私も志保利さんに逢えて…本当に良かったです』
わずかな一面かもしれないけれど
志保利さんの愛ある言葉の中から、南野君の優しさを垣間見ることができた。
妖怪とかそんなこと関係ない。
彼は息子として、母を慕っているんだ。
それがどうしてか…たまらなく嬉しいのだ、私は。