第13話:母と子の絆
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ーキーンコーンカーンコーン…
2人だけの空間を遮るように、予鈴の鐘が響き渡った。
温もりを互いに預け合い、例えようのない尊い時間を過ごした2人だが、それに終止符を打つように、南野は抱き締めていた手を離した。
「そろそろ戻りましょうか」
『…あ、う…ん…』
「群青さんの都合も考えずに…無理に連れてきてしまい、すみませんでした」
『う、ううん!そんな事、全然……あ…』
そ、そういえば…きっと、沙希達怒ってるよね。
食べずに待っててくれたかもしれないし。うう…参ったな。
南野は、バツの悪そうな顔をした奈由を見て
誰かとお昼を食べる約束をしていたのだと、察した。
すると、資料室の扉を開け
ふたたび、奈由の手を握り締めた。
「教室まで送ります。行きましょう」
『ふぇ!?み、南野君…ちょっ…ぇえ!?』
薄暗かった資料室を飛び出すと、明るい日差しが学校に差し込んでいた。
南野に手を引かれて、歩む廊下。
まるで、今までとは違う別世界に感じる。
全てがキラキラ輝いて見えるのは、どうしてなんだろう。