第12話:温もり
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ーキーンコーンカーンコーン…
「はい!授業終了!お前らちゃんと今日の復習しろよー」
国語の先生が、授業の終わりに、必ず言う言葉。
この言葉を合図に、クラス全員が待ってました!と言わんばかりに、羽を伸ばす。
それぞれ、お昼を食べる準備に入った。
『んっっ~~!やっとお昼だ!私、買ってくるねぇ!』
座りっぱなしの身体を伸ばした後、奈由は、待ちに待ったお昼を買いに行くため
財布を片手に、教室を飛び出た。
沙希達は、机を寄せ合い、弁当を食べる準備をしながら
「行ってらっしゃ~い」と言い奈由を見送った。
高校の購買は、まさに戦争だ。
お昼を求めて、学校中の生徒が押し寄せる。
何としても今日は
大好きなコロッケパンを買うのだ!
…昨日までの、非現実的なことが
まるで嘘のように感じる、平凡な日常。
この瞬間だけは、全てを忘れられる。
奈由は、コロッケパン目掛けて、購買へと急いだ。