第11話:溢れた葛藤
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「それを説明にするには…少し長くなるかな」
…ぼたんは、話せるだけの真実を奈由に打ち明けた。
ぼたんは、霊界からの使者であり、水先案内人だということ。
霊界とは、死者の行き着く世界。
そして、幽助は霊界探偵として、人間界に蔓延る妖怪の悪事を
取り締まる任務を担っていること。
剛鬼達が盗んだ宝を取り返すことも、任務の1つだということ…。
『は…はぁ…』
「驚かせる話ばかりでごめんよ。でも…これが、真実なのさ」
膨大な量の情報に奈由は、頭を抱えた。
これまでの奈由の常識を、まるっと覆してしまうようなリアリティのない話ばかり。
だが、納得しなれば、合致しないことばかりでもある。
信じる他ない、疑う余地なしだ。
「まぁ、兎にも角にも奈由ちゃんが敵でないことがわかったし。私としてもスッキリしたよ」
『ご、ごめんね。変な気苦労かけて…』
「だ~か~ら!奈由ちゃんが謝ることなんて、1つもないんだよ!
しゃきっとしな!しゃきっと!」
ぼたんは、奈由の背中を強く叩いた。
叩かれた衝撃と、ぼたんの明るい声で心がフッと軽くなった気がした。
「さて、そろそろ帰ろうかね」
座りっぱなしで堅くなった身体を起こし、軽いストレッチをした。
そろそろ行こうと、歩き出そうとした矢先、奈由はぼたんを呼び止めた。