第10話:覚醒の初期段階
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なんだろう。もう…何も怖くない。
『……来なさい』
奈由は剛鬼に向かい、ゆっくりと右手を前に突き出した。
その姿を見て、剛鬼は高らかに笑う。
「ぐっ…はっはははは!!なんだそれは?抵抗する表れか?それとも何か?その手から何か出すってのか?ええ?」
馬鹿にしたように嘲笑う剛鬼を前に、奈由は顔色一つ変えない。
「いいぜぇ。まずはお前の、その余裕ぶった顔を叩き潰してやろう。覚悟しろよ…うるぁぁあああああ!!」
「い…いやぁああああ!」
目の前に拳が振りかざされ
ぼたんは、奈由にしがみつき、怯えて叫んだ。
大丈夫。
ー----私は、木花…だから。
パンッッ!!!
「っっっっうぐぁあああ!!」
目の前まで迫っていた拳が…いなくなった。
剛鬼は突然、何かに弾き返されたように、身体ごと吹き飛んでいった。
一部始終を見ていたぼたんは、汗を滴らせながらボソッと呟いた。
「…奈由ちゃん…け…結界を…何故…?」
剛鬼は木々をなぎ倒しながら、軽く10メートルほど吹き飛ばされ、
地面に強く頭を打ちつけた。衝撃で、すぐに身体を起き上がらせずにいる。
そこにすかさず、奈由は幽助に向かい、叫んだ。
『幽助君!!とどめ!!』
「お…!?お、おお!!」
一部始終を目の当たりにした幽助も呆然とし、身体を動かせずにいたが、奈由の力強い呼びかけで、痛む身体に鞭打つように起き上がる。
横たわる剛鬼を押さえつけ、馬乗りになった。
「これで終わりだ!覚悟しろよ!」
「な!や、やめ…!!」
幽助は、剛鬼の口元めがけて、右手をピストルに見立てるように、構え、人差し指の先に全力でエネルギーを貯める。
「くらえ!!レイガーーーーン!!」