第10話:覚醒の初期段階
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ードックン…ー
『うぐっっ!!』
「奈由ちゃん、どうしたんだい!?ちょっ…しっかり!」
心臓が飛び跳ねるに、心拍を刻み出した。
揺れるように動く心臓に合わせて、目の前の景色が二重に見える。
辺り一帯が、目が回るように動いて、気持ちが悪い。
奈由は我慢ならず、ぼたんに体を預けて、息を切らせる。
『っつ…うぐ…ぁぁ…』
「奈由ちゃん!奈由ちゃん!!」
身体の異常が全身を巡り、次第に頭から足先までが
まるで自分のモノではないような、そんな感覚に陥る。
そして
「奈由…ちゃ……?」
眩んだ景色から逃れようと、瞑っていた瞳を…ソッと開く。
視線の先には、剛鬼。横には、ぼたん。
奈由の落ち着いたその表情に、先程まで苦しんでいた姿はもう…ない。