第1話.掴まれた左腕
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『…あの、話しって何かな?』
屋上に到着すると、そこには青い空が広がり、私達を出迎えてくれた。
風が私の頬を優しく撫でてくる。
気持ちの良い陽気だ。
「…昨日は、突然あんなことをしてしまい本当に申し訳なかったです」
『ぁあ…それ…』
昨日のこと…思い出したら、急に南野君の顔を直視できなくなった。
おもわず、俯いてしまう。
「それで…聞きたいことがあるんだけど…」
『え?』
「…俺のこと、覚えていないんですか?」
はい?
『はい?』
心で呟気が、ついポロッとこぼれた。
覚えているも何も…初対面じゃ…。
「覚えて……いないですか?」
彼は、真剣な声と眼差しを向けた。
きっと、彼は勘違いをしている。
何故ならば、彼は…
私を抱き締めた時、こう言ったんだ。
<木花!>
『誰かと勘違いしてませんか?私、木花なんて名前じゃなくて…群青奈由っていいます』
「…………」
黙っちゃった。
ほらね。やっぱり、勘違いしてたんじゃん。
『誤解、解けたかな?もう…良いよね?それじゃあ、授業始まっちゃうし…先に戻りますね』