熱い星の抱擁
その星は、地表に立つだけで肌が湿るほどの熱を帯びていた。
空気は重く、風さえも熱を含んでいる。
ターレスは神精樹の実が育つ可能性を見つけ、
土壌の成分を慎重に調べるため、しばらく滞在することを選んだ。
彼にとっては価値ある星。
私にとっては、ただ体力を奪われる星だった。
宇宙船の中も冷却が追いつかず、
寝台に横になるだけで熱が背中に張り付く。
呼吸が浅くなるたび、胸の奥がじんわりと疲れていく。
そんな夜でも、ターレスは変わらない。
気温に左右される気配は一切なく、
影のように静かな佇まいで、私の方へ腕を伸ばしてくる。
「……来い」
低く、落ち着いた声。
暑さなんて存在しないかのような呼び方だった。
私は思わず背を向けた。
熱がまとわりついて、くっつかれたら余計にしんどい。
そう思って距離を取ろうとしたのに——
背中ごと引き寄せられた。
胸に収められた瞬間、
ターレスの体温がゆっくりと私を包む。
熱いはずなのに、不思議と息が落ち着いていく。
「……暑いから、離れて……」
弱々しく言うと、
ターレスはほんの一拍だけ呼吸を止めた。
「離れる理由にならねぇ」
静かで、重心の低い声。
腕の力が少しだけ強くなる。
逃がす気はないけれど、
私の体力を奪わないように、絶妙に優しい力だった。
もう抵抗する気力もなくて、
私は開き直ってターレスの胸に自分から腕を回した。
その瞬間、ターレスの呼吸がわずかに止まる。
ほんの一瞬だけ、静寂が落ちる。
「……そう来るかよ」
喉の奥で低く笑うような声。
暑さよりも、私が寄ったことの方が
彼にとってはずっと重要らしい。
背中に大きな手が添えられ、
ゆっくりと撫でられる。
呼吸のリズムが私に合わせて落ちていく。
胸に耳を預けると、
ターレスの鼓動が静かに響いていた。
熱気の中で、その音だけが確かなもののように感じられる。
熱を含んだ夜気の中、
彼の静かな体温に抱かれながら、
私はゆっくりと眠りへ落ちていった——
……そんなわけはなく、暑いものは暑い!
胸元に溜まる熱が限界を越えて、
私は思わず顔をしかめた。
「ターレス、やっぱり離れて……お願い……」
その言葉の直後だった。
ターレスの腕が、ためらいもなく強く私を抱き寄せる。
熱を含んだ空気の中で、彼の体温が寄り添うように密着する。
「サイヤ人はこの暑さ、平気なの……?」
ターレスは静かに目を伏せた。
影のような落ち着きで、淡々と答える。
「平気だ。……お前ほど体力を奪われねぇ」
腕の力は優しいのに、距離は開かない。
背中を撫でる手つきは落ち着いているのに、熱は逃げない。
ターレスの胸に押し付けられたまま、
私は心の底から思った。
——早くこの星から飛び立ちたい。
熱気に包まれた夜の中、
ターレスの腕の中で、私は静かにため息をついた。
空気は重く、風さえも熱を含んでいる。
ターレスは神精樹の実が育つ可能性を見つけ、
土壌の成分を慎重に調べるため、しばらく滞在することを選んだ。
彼にとっては価値ある星。
私にとっては、ただ体力を奪われる星だった。
宇宙船の中も冷却が追いつかず、
寝台に横になるだけで熱が背中に張り付く。
呼吸が浅くなるたび、胸の奥がじんわりと疲れていく。
そんな夜でも、ターレスは変わらない。
気温に左右される気配は一切なく、
影のように静かな佇まいで、私の方へ腕を伸ばしてくる。
「……来い」
低く、落ち着いた声。
暑さなんて存在しないかのような呼び方だった。
私は思わず背を向けた。
熱がまとわりついて、くっつかれたら余計にしんどい。
そう思って距離を取ろうとしたのに——
背中ごと引き寄せられた。
胸に収められた瞬間、
ターレスの体温がゆっくりと私を包む。
熱いはずなのに、不思議と息が落ち着いていく。
「……暑いから、離れて……」
弱々しく言うと、
ターレスはほんの一拍だけ呼吸を止めた。
「離れる理由にならねぇ」
静かで、重心の低い声。
腕の力が少しだけ強くなる。
逃がす気はないけれど、
私の体力を奪わないように、絶妙に優しい力だった。
もう抵抗する気力もなくて、
私は開き直ってターレスの胸に自分から腕を回した。
その瞬間、ターレスの呼吸がわずかに止まる。
ほんの一瞬だけ、静寂が落ちる。
「……そう来るかよ」
喉の奥で低く笑うような声。
暑さよりも、私が寄ったことの方が
彼にとってはずっと重要らしい。
背中に大きな手が添えられ、
ゆっくりと撫でられる。
呼吸のリズムが私に合わせて落ちていく。
胸に耳を預けると、
ターレスの鼓動が静かに響いていた。
熱気の中で、その音だけが確かなもののように感じられる。
熱を含んだ夜気の中、
彼の静かな体温に抱かれながら、
私はゆっくりと眠りへ落ちていった——
……そんなわけはなく、暑いものは暑い!
胸元に溜まる熱が限界を越えて、
私は思わず顔をしかめた。
「ターレス、やっぱり離れて……お願い……」
その言葉の直後だった。
ターレスの腕が、ためらいもなく強く私を抱き寄せる。
熱を含んだ空気の中で、彼の体温が寄り添うように密着する。
「サイヤ人はこの暑さ、平気なの……?」
ターレスは静かに目を伏せた。
影のような落ち着きで、淡々と答える。
「平気だ。……お前ほど体力を奪われねぇ」
腕の力は優しいのに、距離は開かない。
背中を撫でる手つきは落ち着いているのに、熱は逃げない。
ターレスの胸に押し付けられたまま、
私は心の底から思った。
——早くこの星から飛び立ちたい。
熱気に包まれた夜の中、
ターレスの腕の中で、私は静かにため息をついた。
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