シャッターの向こうの満月
今夜は満月だ。
ターレスが変身したら大変なことになる。
絶対に外に出させないし、できれば早く寝てもらう。
そう決めて、夕飯も早めに済ませて、
家じゅうのシャッターを全部閉めた。
シャッターを閉めきった部屋は、
蛍光灯の白い光だけが静かに浮いていて、
外の気配がまったく入ってこない。
ソファに座ったターレスが、
慌ただしく動く私を目で追っていた。
「……なんだよ今日は。やけに静かだな」
返事をする余裕もなく、
私は窓の鍵をもう一度確認する。
そわそわしている私に気づいたのか、
ターレスが途中でふっと笑った。
「あー……満月か。
ビビるな。見なきゃ平気だって」
そう言って、
しっぽをゆるくひとつ揺らした。
蛍光灯の光の中で、その影が小さく揺れる。
その余裕がまったく安心できなくて、
私はターレスの手首を掴んだ。
「いいから早く寝よう。今日は本当に危ないんだから」
そのまま自室へ引っ張り、
勢いのままベッドに押し込む。
ターレスはされるがまま倒れ込んで、
薄暗い部屋の中で口元だけで笑った。
「おいおい、オレ襲われちまうのか?
変身するのはお前のほうじゃねーの?」
「もう、バカなこと言ってないで。お願いだから今日は寝てよ」
私はそう言って、
部屋を出ようとした。
「は? オレひとりで寝て、お前は起きてるのかよ。
……そりゃないだろ」
振り返る間もなく、
手首を軽く掴まれて、ベッドへ引き戻された。
体勢が崩れて、
ターレスが私の上に覆いかぶさる形になる。
蛍光灯の白い光が、
二人の影を静かに重ねた。
近い距離のまま、
ターレスが低く言う。
「閉じ込めておきたいなら……
朝までオレの相手してろよ」
「な、なな……なんの……」
顔が赤くなって、声が震える。
ターレスはその反応を楽しむように、
口元だけでゆっくり笑った。
「さあな」
外の気配を遮断した静かな部屋で、
満月の夜はゆっくり更けていく。
ターレスが変身したら大変なことになる。
絶対に外に出させないし、できれば早く寝てもらう。
そう決めて、夕飯も早めに済ませて、
家じゅうのシャッターを全部閉めた。
シャッターを閉めきった部屋は、
蛍光灯の白い光だけが静かに浮いていて、
外の気配がまったく入ってこない。
ソファに座ったターレスが、
慌ただしく動く私を目で追っていた。
「……なんだよ今日は。やけに静かだな」
返事をする余裕もなく、
私は窓の鍵をもう一度確認する。
そわそわしている私に気づいたのか、
ターレスが途中でふっと笑った。
「あー……満月か。
ビビるな。見なきゃ平気だって」
そう言って、
しっぽをゆるくひとつ揺らした。
蛍光灯の光の中で、その影が小さく揺れる。
その余裕がまったく安心できなくて、
私はターレスの手首を掴んだ。
「いいから早く寝よう。今日は本当に危ないんだから」
そのまま自室へ引っ張り、
勢いのままベッドに押し込む。
ターレスはされるがまま倒れ込んで、
薄暗い部屋の中で口元だけで笑った。
「おいおい、オレ襲われちまうのか?
変身するのはお前のほうじゃねーの?」
「もう、バカなこと言ってないで。お願いだから今日は寝てよ」
私はそう言って、
部屋を出ようとした。
「は? オレひとりで寝て、お前は起きてるのかよ。
……そりゃないだろ」
振り返る間もなく、
手首を軽く掴まれて、ベッドへ引き戻された。
体勢が崩れて、
ターレスが私の上に覆いかぶさる形になる。
蛍光灯の白い光が、
二人の影を静かに重ねた。
近い距離のまま、
ターレスが低く言う。
「閉じ込めておきたいなら……
朝までオレの相手してろよ」
「な、なな……なんの……」
顔が赤くなって、声が震える。
ターレスはその反応を楽しむように、
口元だけでゆっくり笑った。
「さあな」
外の気配を遮断した静かな部屋で、
満月の夜はゆっくり更けていく。
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