あなたに移る色
深く口づけを交わしたあと、
私はまだ呼吸が落ち着かなくて、
少しだけターレスから距離を取った。
触れたばかりの唇がじんわり熱い。
その視線の先で、ターレスの唇が
いつもよりわずかに赤く染まっているのに気づいた。
……私のリップの色が、移ってる。
胸の奥がきゅっとして、
思わず目をそらしてしまう。
自分の色が彼についているなんて、
なんだか妙に恥ずかしい。
けれどターレスは、
そらした私の顎を指先でそっと戻した。
その仕草だけで、
また心臓が跳ねた。
ターレスは自分の唇に触れ、
指先についた赤を見て、
ほんの少しだけ目を細める。
怒っているわけじゃない。
むしろ——
私の色がついていることを、
どこか嬉しそうに受け止めているように見えた。
そのまま拭おうとしない。
その様子が胸の奥に落ちて、
息がひとつ揺れた。
——私の色で、ターレスが染まってる。
その事実が、
どうしようもなく嬉しくて、
小さな優越感が静かに広がる。
ターレスはまだ無防備なまま。
自分がどんな顔をしているかも知らない。
だから私は、
そっと彼の胸元に手を添えて距離を詰めた。
言葉より先に、
私はターレスの唇に触れた。
奪うようにじゃなくて、
でも“私が決める”温度で。
ターレスは一瞬だけ息を止めた。
驚いたように、まばたきが遅れる。
そのまま受け入れてくれると思っていたのに——
途中で、ターレスの指が私の腰に触れた。
強くはない。
ただ、逃がさないように添えるだけ。
それだけで、
私の呼吸が少し乱れる。
ターレスはされるままじゃなかった。
ほんのわずかに、
私の動きに合わせて唇を返してくる。
深さを決めるのは私なのに、
触れ方の温度だけはターレスのものになっていく。
離れようとした瞬間、
ターレスの指がそっと背中を押して、
もう一度だけ唇が重なった。
短くて、でも確かで、
余韻だけを残す触れ方。
唇が離れたあと、
ターレスは低く息を吐いて、
私の頬に触れた指先をそのまま残した。
ターレスの唇には、
さっきより濃く、私の色が残っていた。
私はまだ呼吸が落ち着かなくて、
少しだけターレスから距離を取った。
触れたばかりの唇がじんわり熱い。
その視線の先で、ターレスの唇が
いつもよりわずかに赤く染まっているのに気づいた。
……私のリップの色が、移ってる。
胸の奥がきゅっとして、
思わず目をそらしてしまう。
自分の色が彼についているなんて、
なんだか妙に恥ずかしい。
けれどターレスは、
そらした私の顎を指先でそっと戻した。
その仕草だけで、
また心臓が跳ねた。
ターレスは自分の唇に触れ、
指先についた赤を見て、
ほんの少しだけ目を細める。
怒っているわけじゃない。
むしろ——
私の色がついていることを、
どこか嬉しそうに受け止めているように見えた。
そのまま拭おうとしない。
その様子が胸の奥に落ちて、
息がひとつ揺れた。
——私の色で、ターレスが染まってる。
その事実が、
どうしようもなく嬉しくて、
小さな優越感が静かに広がる。
ターレスはまだ無防備なまま。
自分がどんな顔をしているかも知らない。
だから私は、
そっと彼の胸元に手を添えて距離を詰めた。
言葉より先に、
私はターレスの唇に触れた。
奪うようにじゃなくて、
でも“私が決める”温度で。
ターレスは一瞬だけ息を止めた。
驚いたように、まばたきが遅れる。
そのまま受け入れてくれると思っていたのに——
途中で、ターレスの指が私の腰に触れた。
強くはない。
ただ、逃がさないように添えるだけ。
それだけで、
私の呼吸が少し乱れる。
ターレスはされるままじゃなかった。
ほんのわずかに、
私の動きに合わせて唇を返してくる。
深さを決めるのは私なのに、
触れ方の温度だけはターレスのものになっていく。
離れようとした瞬間、
ターレスの指がそっと背中を押して、
もう一度だけ唇が重なった。
短くて、でも確かで、
余韻だけを残す触れ方。
唇が離れたあと、
ターレスは低く息を吐いて、
私の頬に触れた指先をそのまま残した。
ターレスの唇には、
さっきより濃く、私の色が残っていた。
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