ターレスの髪を乾かす距離
ターレスの船の、彼の部屋につながるシャワールームから
あたたかい湯気がゆっくり流れ出した。
ターレスが出てくる。
濡れた髪から雫が落ちるまま、
そのまま部屋を歩こうとする。
「ちょっと……!ターレス、濡れたまま歩かないで」
思わず声が出て、
私は慌ててタオルを掴んだ。
ターレスは振り返って、
少しだけ眉を上げる。
「……なんだよ、別にいいだろ」
「よくないよ」
そんなやりとりの間にも、
ターレスは全然気にしていない顔をしている。
近づくと、
ターレスは顎をわずかに引いた。
「……頼んだ」
その声は、まるで最初からそうなると知っていたみたいだった。
「ターレス……わざと乾かさずに出てきたでしょ」
言うと、ターレスは口の端をほんの少しだけ上げた。
「さぁな」
髪に触れると、
指先に残った熱がゆっくり伝わってくる。
ターレスの肩が、
ほんの少しだけ緩む。
ドライヤーを手に取ると、
ターレスが片目を開けてこちらを見る。
「まだやんのかよ」
「まだ濡れてるの」
「……はいはい」
温風が髪を揺らす。
まつげがふるりと震えて、
そのたびにターレスの影がわずかに揺れた。
首の後ろに風を当てると、
低い息がひとつ落ちる。
「……そこ、くすぐってぇ」
耳の先が赤い。
その仕草が、思った以上に可愛かった。
乾かし終えた瞬間、
ターレスの手が私の手首を掴んだ。
迷いのない力で。
「来い」
引かれるまま膝の上に座ると、
ターレスの腕が自然に腰に回ってくる。
背中に触れる体温が、
湯気の残り香と混ざってあたたかい。
「……乾かしてもらった礼だよ」
そう言いながら、
ターレスの指先が、
私の腰のあたりでゆっくり落ち着く場所を探していた。
肩に落ちる呼吸が近い。
その静けさが、夜を満たしていく。
言葉はそれだけで十分だった。
あたたかい湯気がゆっくり流れ出した。
ターレスが出てくる。
濡れた髪から雫が落ちるまま、
そのまま部屋を歩こうとする。
「ちょっと……!ターレス、濡れたまま歩かないで」
思わず声が出て、
私は慌ててタオルを掴んだ。
ターレスは振り返って、
少しだけ眉を上げる。
「……なんだよ、別にいいだろ」
「よくないよ」
そんなやりとりの間にも、
ターレスは全然気にしていない顔をしている。
近づくと、
ターレスは顎をわずかに引いた。
「……頼んだ」
その声は、まるで最初からそうなると知っていたみたいだった。
「ターレス……わざと乾かさずに出てきたでしょ」
言うと、ターレスは口の端をほんの少しだけ上げた。
「さぁな」
髪に触れると、
指先に残った熱がゆっくり伝わってくる。
ターレスの肩が、
ほんの少しだけ緩む。
ドライヤーを手に取ると、
ターレスが片目を開けてこちらを見る。
「まだやんのかよ」
「まだ濡れてるの」
「……はいはい」
温風が髪を揺らす。
まつげがふるりと震えて、
そのたびにターレスの影がわずかに揺れた。
首の後ろに風を当てると、
低い息がひとつ落ちる。
「……そこ、くすぐってぇ」
耳の先が赤い。
その仕草が、思った以上に可愛かった。
乾かし終えた瞬間、
ターレスの手が私の手首を掴んだ。
迷いのない力で。
「来い」
引かれるまま膝の上に座ると、
ターレスの腕が自然に腰に回ってくる。
背中に触れる体温が、
湯気の残り香と混ざってあたたかい。
「……乾かしてもらった礼だよ」
そう言いながら、
ターレスの指先が、
私の腰のあたりでゆっくり落ち着く場所を探していた。
肩に落ちる呼吸が近い。
その静けさが、夜を満たしていく。
言葉はそれだけで十分だった。
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