2話「バーダックの帰還」
昼休憩の食堂は、戦闘員たちの声でいつもより少しだけ騒がしかった。
私はその隅で、ラディッツのスカウターを分解していた。
内部に入り込んだ砂埃を、小さな工具でそっと払う。
「これ、戦闘のあと放置しすぎ」
「悪い悪い、ついな」
ラディッツが肩をすくめる。
向かいに座るターレスは、スープをかき混ぜながら鼻で笑った。
私は気にせず作業を続ける。
整備士――軍の書類では“整備兵”と書かれているけれど、
実際は戦闘員の道具を黙々と直すだけの裏方だ。
でも、この仕事が好きだ。
帰還した戦闘員たちの痕跡に触れると、
自分も少しだけ戦場の空気を知れたような気がするから。
ラディッツがふっと思い出したように言った。
「そういや……そろそろ親父が帰ってくる頃だ。三か月ぶりだな」
その言葉に、手が止まった。
分解したスカウターのレンズ越しに、
自分の表情が明るくなるのがわかる。
ターレスがちらりとこちらを見る。
スプーンをくるりと回しながら、わざとらしく視線をそらした。
「……そっか。もうすぐ帰ってくるんだ」
胸の奥がじんわり熱くなる。
バーダックの背中は、私が初めて“かっこいい”と思った戦闘員だ。
強くて、まっすぐで、誰よりも帰還ポッドを汚して帰ってくる。
その痕跡を清掃するたび、
私はいつも胸の奥がざわついた。
ターレスがため息をつく。
「そんなに嬉しいかよ、あのオッサンが戻ってくるのが」
ラディッツが苦笑する。
私は答えない。
ただ、胸の高鳴りが隠しきれなかった。
三か月ぶりに、あの背中が帰ってくる。
それだけで、今日の作業が少しだけ軽くなる気がした。
私はその隅で、ラディッツのスカウターを分解していた。
内部に入り込んだ砂埃を、小さな工具でそっと払う。
「これ、戦闘のあと放置しすぎ」
「悪い悪い、ついな」
ラディッツが肩をすくめる。
向かいに座るターレスは、スープをかき混ぜながら鼻で笑った。
私は気にせず作業を続ける。
整備士――軍の書類では“整備兵”と書かれているけれど、
実際は戦闘員の道具を黙々と直すだけの裏方だ。
でも、この仕事が好きだ。
帰還した戦闘員たちの痕跡に触れると、
自分も少しだけ戦場の空気を知れたような気がするから。
ラディッツがふっと思い出したように言った。
「そういや……そろそろ親父が帰ってくる頃だ。三か月ぶりだな」
その言葉に、手が止まった。
分解したスカウターのレンズ越しに、
自分の表情が明るくなるのがわかる。
ターレスがちらりとこちらを見る。
スプーンをくるりと回しながら、わざとらしく視線をそらした。
「……そっか。もうすぐ帰ってくるんだ」
胸の奥がじんわり熱くなる。
バーダックの背中は、私が初めて“かっこいい”と思った戦闘員だ。
強くて、まっすぐで、誰よりも帰還ポッドを汚して帰ってくる。
その痕跡を清掃するたび、
私はいつも胸の奥がざわついた。
ターレスがため息をつく。
「そんなに嬉しいかよ、あのオッサンが戻ってくるのが」
ラディッツが苦笑する。
私は答えない。
ただ、胸の高鳴りが隠しきれなかった。
三か月ぶりに、あの背中が帰ってくる。
それだけで、今日の作業が少しだけ軽くなる気がした。
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