光りの大空
「沢田?」
「ねぇ昨日、言ったよね?身体を壊したくなかったら休むように」
「………………」
「それで身体を壊したらただの馬鹿だよ。野球の神に見捨てられた?違う、ただの馬鹿」
「っ……?!お前に何が分かる!!俺には野球しか無いんだ!」
「それが馬鹿だって言ってるんだよ!腕を骨折したら野球が出来ない?馬鹿か!治ればまた野球は出来るんだよ!レギュラ落ちたらまたレギュラになれるように頑張れば良いんだよ!命を無駄にする奴は1番馬鹿なんだよ!」
「っ……?!」
綱吉は普段被っている、ダメツナの演技を外し怒鳴る。
回りにいる生徒達は驚き綱吉を見る。
「それでも……まだ、死にたいって言うんだたら俺が殺してやろうか?」
「「「「「?!」」」」」
「っ……?!」
綱吉は表情を消し山本に近寄り、後ろからは悲鳴が聞こえ、綱吉は山本に一歩ずつ近寄って行く。
「バイバイ……山本」
「っ……?!」
「「「キャアアア!!!!」」」
綱吉は山本を掴むと思いきり身体を引っ張りあげる。
「うわぁー!」
「この馬鹿!!」
綱吉は山本を安全な場所に下ろし頭を思いきり殴る。
「イテェー!」
「当たり前だ。大体、死んだらもう野球は出来ない。それに死んだら賠償金を払わないといけなくなるんだぞ。山本の親は」
「えっ?」
「簡単に言うと自殺をすると遺族は損害賠償を払わないといけなくなるんだ。山本はそれで良いの?」
「………………」
山本は首を降る。
「俺は命を大切にしない奴は大嫌いなんだ……。いらない命なんて無いんだよ。山本には沢山の友達がいる」
山本は周りを見ると心配そうに見ている生徒達がいた。
「すまねぇ……」
「分かれば良いよ。律矢、行くよ」
「うん」
綱吉は律都の手を握り屋上を跡にする。
「おい、ツナ」
「…なに?」
「お前、大丈夫か?」
「……大丈夫だよ」
綱吉はそう言って歩いて行ってしまう。
数日後……山本から友達になって欲しいと頼まれる。
「次」
「4」
「…正解だぞ」
綱吉はパッと見て問題を問題を解いてしまう。
「おい、ツナ。ダメツナは演技か?」
「……………」
綱吉は気配がする部屋の外を見ると牛柄の服を着た子供が木の上に乗って銃を構えていた。
「(あの銃、玉が入っていないな)」
「死ねリボーン!!」
しかし銃はただカチッって言うだけで発砲されなかった。
「(やっぱり)」
「次の問題を解いて見ろ」
「うん、あれ、ほっといて良いの?」
「俺は格下の相手はしねーんだ」
「ふぅん」
すると子供が乗っていた木の枝が折れ枝と共に落ちてしまった。
「くぴゃあ!」
「(落ちた)」
「次はこの問題だぞ」
綱吉は子供をほっといて勉強をやっていく。
すると部屋にさっきの子供が入って来る。
「ひさしぶりだなリボーン!俺っちだよ。ランボだよ!」
しかしリボーンはランボを無視する。
「コラ―――!無視するんじゃねぇ!」
そう言ってリボーンに攻撃仕掛けるがあっさりやられる。
「………………」
そして一生懸命自己紹介をしていく。
しかしリボーンは無視して、綱吉も自分に害が無いのでほっとく。
「が・ま・ん」
次の瞬間ランボは手榴弾を出しリボーンに向かって投げる。
「チッ!」
リボーンは飛んで来る手榴弾を弾きランボと共に部屋の外に飛んでいく。
暫くして下から母さんに呼ばれ下りて行くとさっきの子供が傷だらけでいた。
奈々にリボーンとランボの仲裁に入って欲しいと頼まれる。
「……うん」
「それじゃご飯の準備をするから宜しくね?」
綱吉は溜め息を吐き出し落ち着かせる為に河原に連れて行く。
そこでランボはリボーンと会った経緯を話していく。
綱吉はそれを聞きながしポケットに入っている飴をランボに渡して立ち上がる。
「まぁ頑張りなよ。そろそろご飯になるから俺は行くから」
するとランボは足にまとわりつく。
「なっ!?」
綱吉はランボを引き剥がそうとするが一向に離れる気配はなく仕方がないので連れて帰る。
奈々が作ってくれたご飯を一緒に食べる事になり、隣には律都が一緒に座っている。
「…いただきます」
「いただきます」
「ちょっとお隣さんに回覧板を回して来るわね」
奈々は回覧板をもち出て行く。
しばらくしてリボーンとランボが乱闘し始める。
「……はぁー」
ボンッ!
その時、ランボは自分にむけ10年後バズーカを打つ。
「やれやれお久しぶりです。ボンゴレ10代目…綱吉さん!」
「…誰?」
「10年後のランボです!10年前の俺がお世話になっています」
「…ランボ?」
確かに牛柄のシャツを着ている。
そしてまたしてもランボはリボーンに攻撃仕掛けるがあっさりやられる。
「……学習すれば良いのに」
「ツッ君、仲裁に入ってあげてって言ったでしょ?」
「…ごめん」
「リボーン君とお友達になりたいみたいなの」
「へぇ……」
しかし次の瞬間ランボはまた手榴弾を数個取りだしリボーンに投げつける。
リボーンはまた手榴弾を弾きランボと共に部屋の外に飛んで爆発する。
「はぁー。母さん、しばらく部屋に籠るから。リボーン、部屋には入って来ないでね」
「分かったわ」
「………………」
律都は綱吉の後を着いて行く。
「…ママン、ツナは一体何をしているんだ?」
「さぁ、パソコンでなにかをしている見たいだけど分からないわ」
「……そうか」
綱吉は部屋に行き、パソコンの電源を入れる。
勿論、律都が一緒にいるのは分かっている。
律都は綱吉のベットに座って綱吉を見ている。
「律都、本でも読む?」
「いい、綱吉を見てる」
「分かった」
綱吉は依頼された仕事を2つに分けていく。
1つは黒の組織の依頼。
もう1つは白の依頼。
黒の組織の依頼は断っていく。
そして白の依頼は受ける。
ジェネラルドッグは黒の組織からは決して依頼は受けなかった。
やり取りは全てパソコンでしている。
数時間で依頼された仕事を片付け、そして綱吉は黒の組織のデータベースにハッキングしていく。
しかし探している人物を見つける事はなかった。
「はぁー。今日も収穫はなかった」
綱吉はパソコンの電源を切り律都に抱きつく。
「………………」
「…律都、ごめん。しばらくこうさせて」
律都は頷き、暫くそうしていると部屋の扉がノックされる。
「ツナ、そろそろ夕食の時間になるぞ」
「分かった。下に降りるよ」
綱吉は律都から身体を離し、ベットから降りる。
「行こうか?」
「うん」
綱吉達は下に降りご飯を食べる。
綱吉は休みの時は主に家にいる時が多い。
そして情報屋・ジェネラルドッグの仕事をしている。
そして次の日…綱吉達は学校に行く途中で山本に会う。
「はよ!ツナ、リツ」
「おはよう、山本」
「おはよう」
「相変わらず、仲が良いなぁ」
「うん、律矢は俺の大切な存在だから」
そんな3人を放れた場所から獄寺とリボーンが見ていた。
綱吉はリボーンに呼ばれプールに来ていた。
「っつー訳で獄寺を納得させるためにも山本の『入ファミリー試験』をする事にしたぞ」
「なにそれ…山本は友達だよ。それになに勝手にプールに入って居るんだよ(恭弥にバレたら大変な事になる)」
「もう獄寺に山本を迎えに行かせたぞ」
「……はぁー」
綱吉は獄寺を探す為にプールを出て行く。
暫くして綱吉は後ろを振り向く。
「リボーン、歩くのめんどくさいからって俺に縄を着けるってどういう訳?」
「チッ!」
綱吉は仕方がないのでそのままリボーンを引っ張って行く。
「……獄寺君」
「10代目!」
「(ダイナマイト出してたよ)」
「そいつ、ツナの弟か?」
「いや、違うよ」
「弟じゃねーぞ。俺はマフィアボンゴレファミリーの殺し屋リボーンだぞ」
「リボーン本気?」
綱吉はリボーンを見つめる。
「俺は本気だぞ」
「山本は一般人だよ。それなのに裏の世界に巻き込むき?」
「なぁ?ところでボンゴレマフィアって何だ?」
「ボンゴレマフィアはツナが10代目になるんだぞ」
「へぇ――。それはグッドな人選だな。よーし俺も入れてくれよ。そのボンゴレマフィアに」
リボーンはニヤリと笑う。
「チッ!」
「で、何をするんだ?」
「まずは入ファミリ試験だぞ」
「へぇ、試験があんのか。本格的だな」
「試験に合格しなくっちゃファミリーには入れないぞ」
「(話が進んでいく)」
綱吉は勝手に話を進めるリボーンに苛立ちを覚える。
すると話が終わりナイフが飛んで来る。
「あぶなぁ!」
「ボスとしてツナ、見本を見せてやれ」
「はぁ?」
綱吉は仕方がないので参加する事にする。
獄寺は試験官になり攻撃を自分達に向ける。
「10代目!(上手く避けて下さいね!)」
「はぁー」
綱吉と山本は持ち前の運動神経で避けていき、途中からランボも加わりサブマシンガン、ロケット弾、ダイナマイト、ミサイルランチャーが飛んで来る。
すると山本が躓き綱吉は咄嗟に引っ張っる。
ドカァーン!!
辺りは砂煙を起こしている。
「10代目ー!大丈夫ですか?!」
「なんとか」
「ふぅ…危なかったのなぁ。サンキュー、ツナ」
「山本が無事で良かったよ」
綱吉はリボーン達を見る。
「試験合格だ。お前も正式にファミリだぞ」
「サンキュー」
獄寺は山本に近寄る。
「フン!ファミリとして認めてやる。だが10代目の右腕は俺だぁ。お前は肩甲骨だ」
「獄寺って面白れぇ奴だな!だがツナの右腕は譲るつもりはないぜ。お前は耳たぶって事で」
2人はどっちが右腕になるかいい争う。
「2人には悪いけど右腕は決まってる」
「「なぁ?!」」
2人が驚いている時に律都が近寄って来る。
「……綱吉」
「律矢、どうしたの?」
「呼んでる」
「分かったよ。呼ばれているから行くね。律矢行こう」
「うん」
綱吉は律都の手を繋ぎ走って行く。
「一体何処に?」
「ツナって時々いなくなるのなぁ」
「山本も知らないのか?」
「あぁ、ツナとリツはいつも一緒でいなくなる時も一緒なんだ」
「そうか……」
リボーンは綱吉達が走っていた方を見つめる。
2人はすでにいなくなってしまった。
綱吉達は応接室に入って行くと雲雀は顔を顰めていた。
「ちょっと綱吉、なに僕の並中を壊しているんだい……」
「俺のせいじゃないよ。リボーン達が勝手に始めたんだよ……」
綱吉はそう言って乱暴にソファーに座る。
「はぁー。何で話を聞かないんだろ。常識でしょ」
綱吉は顔を顰める。
「大丈夫かい。綱吉?」
「なんとか…でも、流石にストレスが溜まる」
綱吉は確実に少しずつ爆弾を大きくさせていき、そんな綱吉に雲雀は気づいていた。
「綱吉、僕はキミ達を守るよ」
「恭弥…ありがとう。やっぱり俺の右腕は恭弥になって欲しいな……」
「右腕?」
「そう、右腕。獄寺君達が勝手に右腕は自分がなるって言ってたんだけど俺は恭弥になって欲しいな」
「僕はキミ達の幼馴染みだよ。一番理解をしてる。だからつねにキミ達の側にいる積もりだよ」
「それじゃ」
雲雀は笑い、綱吉の頭を撫でる。
綱吉は嬉しくなり雲雀に抱きつく。
綱吉にとって雲雀と律都は精神安定剤な物だ。
もしどちらが欠ける事になったら今度こそ綱吉は壊れるだろう。
季節は移り加わり夏になる。
その日、綱吉は1人で買い物に出掛けていた。
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