伝説の三振り
一期「琥珀殿が女性とは驚きです。しかし、女性の刀剣は聴いた事がありません」
岩融「だな?俺達のように男の姿が基本として通例になっている筈だ」
琥珀「以外と本霊の中に女性はいるよ。ただ隠していて過ごしてる」
今剣「琥珀殿はとてもきよらかなじょせいです!」
琥珀「ふふっ、ありがとう。今剣さん」
琥珀はしゃがみ込み今剣の頭を優しく撫でると今剣は嬉しそうに笑う。
琥珀「(此所に来て1ヶ月、そろそろ、政府の動きがあるかな)」
そこにこんのすけが現れる。
こんのすけ「主様、クソ担当員から連絡があります」
綱吉「えっ……」
綱吉は顔を青ざめ震え、琥珀は立ち上がり綱吉を正面から抱きしめる。
琥珀「大丈夫、俺も一緒にいるよ」
綱吉「琥珀…うん」
琥珀はふわりと笑い幻術を掛け男に見えるようにする。
こんのすけ「では、お部屋に」
綱吉「うん…」
琥珀「あっ、小狐丸殿と今剣さんは今日はもうお引き取りを、出来れば他の派の方々にはまだ秘密でお願いします」
小狐丸「分かりました、今日の所は母屋に帰りましょう」
綱吉「あの、嫌じゃ無かったら後で手入れをさせて下さい」
小狐丸「……はい」
綱吉は琥珀とこんのすけを連れ、部屋に向かう。
そして小狐丸は今剣を連れ母屋に帰って行く。
今剣は寂しげな表情をさせていた。
そして………………。
こんのすけ「では、映像を映します」
こんのすけは端末機を付けると中年男性が映し出される。
『遅い!何をしていたんだ!』
こんのすけ「済みません、主様は手入れをしていたのです」
『フン!まぁ良い。所で本丸に新しい刀剣がいるらしいな』
綱吉「っ…!」
『我ら、時の政府はその刀剣を調べる事が決まった。直ぐに刀剣を此方に渡せ』
琥珀「断る、誰がお前のような人間言う事を聞くか」
『っ…!?』
琥珀は低い声を出し男を見る。
しかしその表情は無く氷のような目をしていた。
綱吉とこんのすけはまさか琥珀のそんな姿を見るとは思えなく驚いていた。
琥珀「人間、お前が考えている事はお見通しだ。我ら三振りは此所にいる主しか主とは認めない。もし主に手を出せば容赦しない」
『っ…!』
そこで通信は消えてしまった。
こんのすけ「……琥珀様」
琥珀「驚かせてゴメンね。でもオレ達の主は此所にいる主だけ。だからずっと一緒にいるよ」
綱吉「っ…琥珀!」
綱吉は震えながら琥珀に抱き付き、琥珀は優しく背を撫でる。
琥珀「(これは周りを固めた方が良いかな?)こんのすけ、前に頼んだ残ってる刀剣男士達は調べ終わった?」
こんのすけ「はい!」
本丸にいるのは三条派・来派・堀川派・青江派・派は無いが沖田組や数人の刀剣男士がいる。
琥珀「そう、分かった。ありがとう、こんのすけ」
こんのすけ「いえ、それでどうするのですか?」
琥珀「うーん、考え中かな?」
琥珀はにこりと笑い今後の事を考える。
綱吉は不安げな表情をさせるが琥珀はいつも通りに過ごすように言う。
しかし、次の日担当員から3倍のノルマを言い渡され綱吉は驚きこんのすけは怒りを露にする。
こんのすけ「クソ担当員が!」
綱吉「どうしよう……」
琥珀「もし1日でもノルマが出せなかったら俺達を寄越せ………へぇ」
一期「どうしますか、この人数では無理です」
岩融「あの担当員、何を考えているのだ!」
黒羽「たかが人間の分際で舐めてるね」
霧人「一層の事、祟ってやりましょう」
琥珀「……今日は兄さん達と一期さん達4人で出陣してノルマを達成出来るように頑張って欲しい」
こんのすけ「無茶です!いくらなんでもたった4人では!」
琥珀「手は考えてる。だから俺を信じて」
こんのすけ「しかし……」
黒羽「しばらく身体を動かして無いから丁度良い運動になるね」
琥珀「黒羽兄さん、一つお願いがあるんだ」
黒羽「なんだい?」
琥珀「うん、似非遺使がたまに持っている髭切と膝丸を持ってる時があるんだ。もし見掛けたら取って来て欲しいな?」
こんのすけ「っ…いくら何でも無茶です!あやつらは練度に合わせて強さを変えて来るのです!」
黒羽「へぇ、それに楽しみだね」
黒羽はニヤリと笑いこんのすけは小さな悲鳴をあげる。
黒羽達は綱吉と琥珀を残し出陣する。
綱吉は不安げな表情をさせ琥珀はにこりと笑いこんのすけと今日も審神者の勉強をするように言う。
そして琥珀は気配を完全に消し母屋に向かう。
そして三条派がいる座敷に向かう。
コンコン!
今剣「…だれですか」
琥珀「琥珀だけど入っても良いですか?」
今剣「琥珀殿?」
しばらくして今剣は襖を上げ琥珀を見上げる。
今剣「どうぞ、なかにはいってください」
琥珀「失礼します」
琥珀はにこりと笑い、中に入り座る。
そして上座に座る三日月と目が合いふわりと笑う。
三日月「して何用で来たのだ?」
琥珀「うーん、その前に主は貴方達にとって合格かな?」
三日月「…何を?」
琥珀「主を試したんだよね?今剣さんと小狐丸殿を離れに向かわせてどっちを先に手入れをするか?」
「「「「………………」」」」
琥珀「結果は主は今剣さんを先に手入れをした。主は気付いて無いよ。オレも何も言って無いし……。それにこの本丸を取り締まっているのは三日月さんじゃ無くって石切丸さんだよね?」
「「「「っ……!?」」」」
琥珀は首を傾げて石切丸を見詰める。
石切丸「何故私だと?まとめ役と言うなら三日月だろう?」
琥珀「ブラックのラスボスは良く三日月さんだって聞くけど、またに石切丸さんがラスボスの本丸がある。そしてこの本丸は石切丸さんがまとめている。あの初会合で確かに三日月さんが上座に座っていたけどどうしても違和感があった違うって…。だから直ぐに考えた、そして石切丸さんがまとめ役だって直ぐに考えた。違う?」
石切丸「…はぁー。参ったね、まさか気付かれるなんて」
三日月は立ち上がり石切丸は上座に座り三日月はその隣に座る。
石切丸「キミの主は合格だよ。それで何故母屋に?」
琥珀「ちょっと困った事があって、この母屋に眠っている未顕現の刀が欲しいんだ」
石切丸「……困った事とは?」
琥珀「1日のノルマを3倍にするって言って来たんだよね、主の担当員が」
今剣「3ばいですか!」
琥珀「うん、3倍。兄さん達がいるからしばらくは持つけどさすがに大変だし、もし1日でもノルマが出せなかったらオレ達三振りを差し出せって言って来たんだよね……」
「「「「………………」」」」
すると三日月達は表情を消し、琥珀は気にせず話す。
琥珀「駄目かな?」
石切丸「…そちらに岩融がいるのは本当かい?」
琥珀「いるよ、主には結界にある程度条件を付けて張って貰ってる。気配が漏れない様に。だから昨日まで気付かなかったんだ」
石切丸「そう、彼はこの本丸にいた岩融なんだね」
琥珀「うん、記憶を持ってる。ずっと皆の事を思っていた。主にもし皆が来たら手入れをして欲しいって言っていたよ。昨日は今剣さんが手入れ受けてとても喜んでた」
今剣「岩融……」
石切丸「…元気なら良いんだ。それで欲しい刀はなんだい?」
琥珀「うん、左文字の三振りかな?」
石切丸「短刀・打刀・太刀だね?」
琥珀「うん、三振りなら向こうにいる岩融さん達と兄さん達のどちらかと合わせれば6部隊を組めるしそろそろ、こっちも動こうと思ってるだよね」
石切丸「どういう事だい?」
琥珀「この本丸は元はホワイトだった、でも乗っ取りでブラック化した。そうだよね?」
「「「「………………」」」」
琥珀「岩融さんからは聞いて無いよ、一期一振殿を見て気付いただけ。彼は二代目の審神者が顕現された刀剣男士だって。これでも神刀だから分かる、彼だけは他の男士とは違うって」
石切丸「キミはとても頭が回る見たいだね。確かに彼は二代目の審神者に顕現された」
琥珀「やっぱり、彼は見えて無い。何も……」
琥珀は息を吐き石切丸を見る。
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