シャンクスさんのお部屋
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「「「お頭ハッピーバースデー!」」」
「おーサンキュー!」
シャンクスの嬉しそうな笑い声とともに宴が始まる。
レッドフォース号の船長の誕生日も結局は宴会の口実になってしまうあたり、自由な生き方を好む海賊といったところか。
みんなが思い思いに楽しむ中、メイは一人離れたところでその様子を眺めていた。
「お頭のところに行かないのか?」
そんなメイに声をかけたのはベックマンだった。
タバコを吹かしながらメイの隣に立つベックマンにメイはまだ口をつけていなかったグラスを手渡すと酒を注いだ。
「お頭に注いでやれよ」
「うん、後でね」
ニコニコと笑いながらまたシャンクス達が騒ぐ方へと目をやるメイにベックマンは軽く溜息をついた。
普段から所構わずベタベタとしている二人だ。
メイには自覚があるらしく、今もみんながシャンクスと騒げるようにと一歩引いたところで見ているのだろう。
「ったく、どっちが大人だかわからねぇな」
「そう?」
「あぁ、現に…」
「オイそこ二人!何イチャイチャしてんだ!!メイこっち来い!」
ベックマンの言葉を遮るようにシャンクスの声が響き、思わず二人は顔を見合わせて笑う。
「ほら、アレだ」
「あはは!でも呼ばれたからには行かなきゃね」
でもみんなに申し訳ないなぁ、なんて言いながらシャンクスの方へと歩き出したメイはどこか嬉しそうで、ベックマンは思わず苦笑いをする。
「ガキが我慢するもんじゃねぇぞメイ」
「んー聞こえなーい」
「バッチリ聞こえてるじゃねぇか」
少女の後ろ姿を見送りながら、べックマンもまた別の輪の中へと戻って行った。
シャンクスに呼ばれて傍まで来たメイは、早速ぐいっと腕を引かれて膝の上に座らされた。
辺りからはドッと笑い声が起きたが、もはやレッドフォース号ではおなじみの光景となっているため二人とも気にしない。
「お頭とメイは本当仲がいいな」
「メイの保護者だもんな」
この言葉もいつもの事なので気にしない。
…いや、気にしていないのはメイだけだった。
からかう声をニコニコと笑いながら受け流しているように見えるが、これは何かを企んでいる顔だ、とメイはピンと来た。
「シャ…シャンクス…?」
「保護者がこんな事するかってんだよ…なぁ、メイ?」
「まっ、ちょっと、ま…ッ…んっ!」
「「「!!!!!」」」
くいっと顎を持ち上げられたかと思うと、次の瞬間には唇が塞がれていた。
あんぐりと口を開けながら呆然としている皆をよそに、シャンクスはメイを味わうかのようにゆっくりと堪能してから唇を離した。
「知ってるぞ、メイに手出そうとしてる奴。だがこいつは俺のだ」
悪い笑みを浮かべながら辺りを見渡すシャンクスに、メイは額に手を当て空を仰いだ。
「シャンクス…」
「なんだよ。この際だからはっきりさせとこうぜ?」
「もう酔っぱらってんの?」
「俺は素面だ」
そう言いながらもシャンクスの足元には既に空の酒瓶が大量に転がっている。
もちろん今すぐ敵襲にあってもサクッと片づけられる程度には大丈夫なのだろうが、やはり酔っている。
まったくもう、とシャンクスを咎めるメイだがその空気はとても柔らかい。
あぁ、この二人の関係はそういうものだったのか、とようやく皆が理解した。
結局自然と徐々に人が減って行き、主役であるシャンクスのそばにはメイしかいなくなった。
賑やかな喧騒を聞きながらシャンクスは楽しそうに酒を煽る。
「んもう、せっかくの誕生日なのに自分から遠ざけて!」
「皆気を効かせてくれたんだろ」
そう言いながら未だ膝の上に座るメイの額に唇を寄せる。
本当しょうがない、と開いたグラスに酒を注ぐ。
「そういやメイ、お前ベンと何話してたんだ?」
「え?いや、特になにも?」
「本当か?」
「やだ、ベンにまでヤキモチ焼かないで?」
クスクスと笑うメイだったが、そういえば、と思い返す。
「どうした?」
「ん、いや…さっきベンに大人だ、ガキだって言われたんだけど…私ってどっちだろうね?」
実年齢は17だが前世の記憶も持っているため、メイが体感している時間はそれ以上だ。
単純に足すと32になる。
メイが大人びていると言われる所以はそのせいもあるのだ。
「見た目は子ども、頭脳は…」
「……?」
「いや、なんでもない…」
これ以上は危ない、と首を振るメイにシャンクスは首をかしげたがまぁいいか、とすぐに酒を煽った。
「この世界に生を受けてから色々考える時間はたくさんあった。いっぱい得るものもあったよ」
「そうか」
「ぜんぶ、ぜーんぶシャンクスの役に立てたらいいな」
「可愛い事を言ってくれる」
「んふふ」
メイも少し酔ってきたのか、シャンクスの首元に頭を擦り寄せる。
まるで猫だ。
「メイ、お前は今幸せか?」
「もちろん。こうしてシャンクスのそばにいられて、シャンクスと同じ時を刻めて、私すっごく幸せだよ?」
「そうか」
「シャンクス、お誕生日おめでとう。シャンクスは幸せ?」
顔をあげて首をかしげるメイにシャンクスは笑いながら口づける。
---俺も幸せだ、と…
「おーサンキュー!」
シャンクスの嬉しそうな笑い声とともに宴が始まる。
レッドフォース号の船長の誕生日も結局は宴会の口実になってしまうあたり、自由な生き方を好む海賊といったところか。
みんなが思い思いに楽しむ中、メイは一人離れたところでその様子を眺めていた。
「お頭のところに行かないのか?」
そんなメイに声をかけたのはベックマンだった。
タバコを吹かしながらメイの隣に立つベックマンにメイはまだ口をつけていなかったグラスを手渡すと酒を注いだ。
「お頭に注いでやれよ」
「うん、後でね」
ニコニコと笑いながらまたシャンクス達が騒ぐ方へと目をやるメイにベックマンは軽く溜息をついた。
普段から所構わずベタベタとしている二人だ。
メイには自覚があるらしく、今もみんながシャンクスと騒げるようにと一歩引いたところで見ているのだろう。
「ったく、どっちが大人だかわからねぇな」
「そう?」
「あぁ、現に…」
「オイそこ二人!何イチャイチャしてんだ!!メイこっち来い!」
ベックマンの言葉を遮るようにシャンクスの声が響き、思わず二人は顔を見合わせて笑う。
「ほら、アレだ」
「あはは!でも呼ばれたからには行かなきゃね」
でもみんなに申し訳ないなぁ、なんて言いながらシャンクスの方へと歩き出したメイはどこか嬉しそうで、ベックマンは思わず苦笑いをする。
「ガキが我慢するもんじゃねぇぞメイ」
「んー聞こえなーい」
「バッチリ聞こえてるじゃねぇか」
少女の後ろ姿を見送りながら、べックマンもまた別の輪の中へと戻って行った。
シャンクスに呼ばれて傍まで来たメイは、早速ぐいっと腕を引かれて膝の上に座らされた。
辺りからはドッと笑い声が起きたが、もはやレッドフォース号ではおなじみの光景となっているため二人とも気にしない。
「お頭とメイは本当仲がいいな」
「メイの保護者だもんな」
この言葉もいつもの事なので気にしない。
…いや、気にしていないのはメイだけだった。
からかう声をニコニコと笑いながら受け流しているように見えるが、これは何かを企んでいる顔だ、とメイはピンと来た。
「シャ…シャンクス…?」
「保護者がこんな事するかってんだよ…なぁ、メイ?」
「まっ、ちょっと、ま…ッ…んっ!」
「「「!!!!!」」」
くいっと顎を持ち上げられたかと思うと、次の瞬間には唇が塞がれていた。
あんぐりと口を開けながら呆然としている皆をよそに、シャンクスはメイを味わうかのようにゆっくりと堪能してから唇を離した。
「知ってるぞ、メイに手出そうとしてる奴。だがこいつは俺のだ」
悪い笑みを浮かべながら辺りを見渡すシャンクスに、メイは額に手を当て空を仰いだ。
「シャンクス…」
「なんだよ。この際だからはっきりさせとこうぜ?」
「もう酔っぱらってんの?」
「俺は素面だ」
そう言いながらもシャンクスの足元には既に空の酒瓶が大量に転がっている。
もちろん今すぐ敵襲にあってもサクッと片づけられる程度には大丈夫なのだろうが、やはり酔っている。
まったくもう、とシャンクスを咎めるメイだがその空気はとても柔らかい。
あぁ、この二人の関係はそういうものだったのか、とようやく皆が理解した。
結局自然と徐々に人が減って行き、主役であるシャンクスのそばにはメイしかいなくなった。
賑やかな喧騒を聞きながらシャンクスは楽しそうに酒を煽る。
「んもう、せっかくの誕生日なのに自分から遠ざけて!」
「皆気を効かせてくれたんだろ」
そう言いながら未だ膝の上に座るメイの額に唇を寄せる。
本当しょうがない、と開いたグラスに酒を注ぐ。
「そういやメイ、お前ベンと何話してたんだ?」
「え?いや、特になにも?」
「本当か?」
「やだ、ベンにまでヤキモチ焼かないで?」
クスクスと笑うメイだったが、そういえば、と思い返す。
「どうした?」
「ん、いや…さっきベンに大人だ、ガキだって言われたんだけど…私ってどっちだろうね?」
実年齢は17だが前世の記憶も持っているため、メイが体感している時間はそれ以上だ。
単純に足すと32になる。
メイが大人びていると言われる所以はそのせいもあるのだ。
「見た目は子ども、頭脳は…」
「……?」
「いや、なんでもない…」
これ以上は危ない、と首を振るメイにシャンクスは首をかしげたがまぁいいか、とすぐに酒を煽った。
「この世界に生を受けてから色々考える時間はたくさんあった。いっぱい得るものもあったよ」
「そうか」
「ぜんぶ、ぜーんぶシャンクスの役に立てたらいいな」
「可愛い事を言ってくれる」
「んふふ」
メイも少し酔ってきたのか、シャンクスの首元に頭を擦り寄せる。
まるで猫だ。
「メイ、お前は今幸せか?」
「もちろん。こうしてシャンクスのそばにいられて、シャンクスと同じ時を刻めて、私すっごく幸せだよ?」
「そうか」
「シャンクス、お誕生日おめでとう。シャンクスは幸せ?」
顔をあげて首をかしげるメイにシャンクスは笑いながら口づける。
---俺も幸せだ、と…
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