夢の続きの話をしよう
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「…という事がありまして…」
「ふーん。へぇー。ほー」
シャンクスが聞いてきたからしぶしぶ話したのに、シャンクスから返ってきたのはそんなやる気のない返事だった。
「何よ、シャンクスの馬鹿!」
「馬鹿はどっちだ」
「ムッ!」
メイは狭い船縁の上でなんとか態勢を整えながらシャンクスと向き合うように座り直した。
シャンクスの腕はメイの腰を抱いたままで、ぐっと引き寄せられればシャンクスの広い胸板に顔からぶつかった。
「ブッ!痛い!!」
「嘘つけ」
「いたいー。いーたーいー。鼻折れたー」
「折れてない。大丈夫だ。それに折れるほど鼻高くねぇだろ」
「キィっ!!」
痛い事を言われてメイはシャンクスの胸をペシペシと叩く。
痛くも痒くもない攻撃にシャンクスはクツクツと喉の奥を鳴らした。
「何よ。何笑ってるの?」
「いやなに。メイはこんなに表情豊かだったんだなーって思ってよ」
「何それ」
つん、と唇を尖らせてみせたメイにシャンクスは唇を落とした。
一瞬きょとん、としたメイだったが、ぶーっとむくれてそっぽを向いた。
初めて出会ったときの小さい頃のメイはいつもにこにこ笑っていた。
だけどどこか嘘臭さを感じていたのも事実。
時々見せていた強い眼差しの方がまだ本当のメイに近いと思った。
今はこうして表情豊かに笑って、泣いて、怒って…
「お前はいつからこんなに表情豊かになったんだ?」
「えー?」
「あの外科医と…」
「えー?…バッカじゃないの?」
「なにぃ?」
メイは本当に呆れたような顔をした。
わからない?
覚えてない?
そんな顔をするからシャンクスは首を傾げた。
「おりゃ!」
「どわっ!」
メイはシャンクスを甲板へと突き落とす。
そしてすぐさまシャンクスの上に飛び乗り、抱きついた。
ゴロゴロと喉を鳴らす猫のような仕草にシャンクスは寝転がりながら頭を撫でる。
相変わらずふわふわとした感触にシャンクスは頬を緩めた。
「シャンクスが約束してくれた時からだよ。シャンクスがいたから私、頑張れた」
「俺をおいて逝ったくせに」
「それは謝るわー。ゴメンゴメン」
嘘臭い謝り方にシャンクスは少しカチンとくるも、捉えどころがないのもメイらしいと思い直す。
「俺と一緒に行くつもりだったら置いていけなんて二度と言うな。俺は他の誰にもお前の内蔵一つだってくれてやる気はねぇぞ」
「…シャンクスの愛が重い」
「嫌か?」
メイは顔をあげるとシャンクスに向かってにっこり笑う。
「嫌じゃない」
「頭ァ、メイ、さっきから二人でなんの話してるんだ?」
楽しそうな二人の様子にそれを見ていた船員のうちの一人が声をかける。
二人は顔を見合わせてにっこり笑うと船員に向かってこう言った。
「「夢の中の話」」
シャンクスとメイは時々こうして夢の中の話をする。
モンキー・D・メイという、ここには存在しない人物の物語。
「今日もいい天気だねーシャンクス」
「そうだな」
青空の下でメイはシャンクスと一緒に幸せそうに笑っていた。
「ふーん。へぇー。ほー」
シャンクスが聞いてきたからしぶしぶ話したのに、シャンクスから返ってきたのはそんなやる気のない返事だった。
「何よ、シャンクスの馬鹿!」
「馬鹿はどっちだ」
「ムッ!」
メイは狭い船縁の上でなんとか態勢を整えながらシャンクスと向き合うように座り直した。
シャンクスの腕はメイの腰を抱いたままで、ぐっと引き寄せられればシャンクスの広い胸板に顔からぶつかった。
「ブッ!痛い!!」
「嘘つけ」
「いたいー。いーたーいー。鼻折れたー」
「折れてない。大丈夫だ。それに折れるほど鼻高くねぇだろ」
「キィっ!!」
痛い事を言われてメイはシャンクスの胸をペシペシと叩く。
痛くも痒くもない攻撃にシャンクスはクツクツと喉の奥を鳴らした。
「何よ。何笑ってるの?」
「いやなに。メイはこんなに表情豊かだったんだなーって思ってよ」
「何それ」
つん、と唇を尖らせてみせたメイにシャンクスは唇を落とした。
一瞬きょとん、としたメイだったが、ぶーっとむくれてそっぽを向いた。
初めて出会ったときの小さい頃のメイはいつもにこにこ笑っていた。
だけどどこか嘘臭さを感じていたのも事実。
時々見せていた強い眼差しの方がまだ本当のメイに近いと思った。
今はこうして表情豊かに笑って、泣いて、怒って…
「お前はいつからこんなに表情豊かになったんだ?」
「えー?」
「あの外科医と…」
「えー?…バッカじゃないの?」
「なにぃ?」
メイは本当に呆れたような顔をした。
わからない?
覚えてない?
そんな顔をするからシャンクスは首を傾げた。
「おりゃ!」
「どわっ!」
メイはシャンクスを甲板へと突き落とす。
そしてすぐさまシャンクスの上に飛び乗り、抱きついた。
ゴロゴロと喉を鳴らす猫のような仕草にシャンクスは寝転がりながら頭を撫でる。
相変わらずふわふわとした感触にシャンクスは頬を緩めた。
「シャンクスが約束してくれた時からだよ。シャンクスがいたから私、頑張れた」
「俺をおいて逝ったくせに」
「それは謝るわー。ゴメンゴメン」
嘘臭い謝り方にシャンクスは少しカチンとくるも、捉えどころがないのもメイらしいと思い直す。
「俺と一緒に行くつもりだったら置いていけなんて二度と言うな。俺は他の誰にもお前の内蔵一つだってくれてやる気はねぇぞ」
「…シャンクスの愛が重い」
「嫌か?」
メイは顔をあげるとシャンクスに向かってにっこり笑う。
「嫌じゃない」
「頭ァ、メイ、さっきから二人でなんの話してるんだ?」
楽しそうな二人の様子にそれを見ていた船員のうちの一人が声をかける。
二人は顔を見合わせてにっこり笑うと船員に向かってこう言った。
「「夢の中の話」」
シャンクスとメイは時々こうして夢の中の話をする。
モンキー・D・メイという、ここには存在しない人物の物語。
「今日もいい天気だねーシャンクス」
「そうだな」
青空の下でメイはシャンクスと一緒に幸せそうに笑っていた。
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