みちのくの…
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メイの治療をナースに頼み、その足でサッチの元へと向かった。
厨房が何やら騒がしい。
「お、イゾウこれ…」
「サッチ、あの後ティーチに話したのか?」
「へ?何を?」
サッチが何か言いかけてたがそれに被せるように問えば、目を丸くしながら首を傾げた。
「ちょっとコッチこい」
そう言えば厨房の中の奴らに少し指示を出した後、何かを手に持って厨房から出てきた。
「サッチ、それは…」
「おう!さっき取ってきた食糧に紛れてたみたいでよ」
サッチが手にしていたのは悪魔の実だった。
それを見ても何の実かはわからない。
だけど嫌な予感しかしなかった。
「…オヤジの所へ行くぞ」
「おう」
オヤジの部屋へ向かいがてら、そういやとサッチが口を開く。
「さっきのあの後っていつの話だ?」
「お前がメイの頭をカチ割った時の話だ」
「……あー、あの時ね…」
思い出してあの時やり過ぎたと思っていたのかばつが悪そうに頬をかく。
「ティーチに何か話したか?」
「んー、ちょっとな。長い間オヤジの元にいるお前が裏切るなんて馬鹿な話あるわけねぇよなって」
「……それだけで…」
思わず舌打ちをする。
きっとサッチはそんな気無しに冗談のつもりで軽く聞いたんだろう。
しょっちゅう一緒にいるティーチはサッチが地下牢に行っていた事を恐らく知っていた。
その直後にサッチからそんな話を聞いたものだからティーチは行動に出たってわけか…
サッチの問いにティーチは馬鹿げた事を、と笑い飛ばしたらしいが、メイが言っていた事が本当だと思えば口封じにでも向かったのかもしれない。
だけどメイはどんな傷でもすぐに治っちまう。
だからティーチは心を折る手段に出たのか…
「どうしたイゾウ?」
「……メイがマワされてた」
「は…?ちょっと待てよ、あいつはそういう対象じゃねぇって…」
そう、メイは性処理の対象にしないと決めていた。
自称異世界人。
狂った発言とも取れるメイを落ち着くまで放って置く事に決めていたのだ。
「主犯は誰だと思う」
「…主犯…?っておいまさか…」
「あぁ、ティーチだ」
サッチの顔が青くなる。
オヤジの部屋は目の前だというのに、踵を返そうとする。
「どこへ行くつもりだい?」
「どこって、アイツがマワされたの、俺が…!」
「今行ったってどうにもならねぇさ。今はナース達に預けてる。お前はまずそれが何の実なのか調べろ」
ぐっと押し黙るサッチの背を押してオヤジの部屋に入る。
「どうした辛気臭ぇ面して」
「オヤジ、悪魔の実を見つけた」
「……?それだってぇのに何だその腑抜け面はァ」
「実は…」
オヤジがどこまで話を聞いているかは知らないが、俺が知っているメイの事を全て話した。
今日は調子が良いのか、酒を飲みながら口を挟むこと無く最後まで話を聞いてくれた。
「話は解ったが…その得体の知れねぇ小娘をどうするつもりだイゾウ」
「俺の手元に置いておきたい」
「…え?イゾウ…え?えぇぇぇええ!?」
うるせぇなサッチ。
言ってる俺もびっくりだよ。
「イゾウ、オメェが小娘一人にそこまで肩入れするなんざ珍しいじゃねぇか」
「そうでもないさ。欲しいモノは手に入れる。それが俺たちだろ?」
「違いねぇ!グララララ!!」
そうだ、欲しいと思ったんだ。
あの凛とした姿に黒曜石の瞳。
初めて見た瞬間からきっと手に入れたい、そう思って理由を無理矢理つけては足を運んだんだ。
気づくのがちっと遅すぎた。
だけどそれを悔やむのは今じゃない。
「オヤジ。ティーチは限りなく黒だ。どうする」
「サッチ、その実はなんだった?」
「今調べる」
サッチは本棚から図鑑を取り出し実とページを交互に見比べる。
見つけたそれはやっぱりヤミヤミの実だった。
厨房が何やら騒がしい。
「お、イゾウこれ…」
「サッチ、あの後ティーチに話したのか?」
「へ?何を?」
サッチが何か言いかけてたがそれに被せるように問えば、目を丸くしながら首を傾げた。
「ちょっとコッチこい」
そう言えば厨房の中の奴らに少し指示を出した後、何かを手に持って厨房から出てきた。
「サッチ、それは…」
「おう!さっき取ってきた食糧に紛れてたみたいでよ」
サッチが手にしていたのは悪魔の実だった。
それを見ても何の実かはわからない。
だけど嫌な予感しかしなかった。
「…オヤジの所へ行くぞ」
「おう」
オヤジの部屋へ向かいがてら、そういやとサッチが口を開く。
「さっきのあの後っていつの話だ?」
「お前がメイの頭をカチ割った時の話だ」
「……あー、あの時ね…」
思い出してあの時やり過ぎたと思っていたのかばつが悪そうに頬をかく。
「ティーチに何か話したか?」
「んー、ちょっとな。長い間オヤジの元にいるお前が裏切るなんて馬鹿な話あるわけねぇよなって」
「……それだけで…」
思わず舌打ちをする。
きっとサッチはそんな気無しに冗談のつもりで軽く聞いたんだろう。
しょっちゅう一緒にいるティーチはサッチが地下牢に行っていた事を恐らく知っていた。
その直後にサッチからそんな話を聞いたものだからティーチは行動に出たってわけか…
サッチの問いにティーチは馬鹿げた事を、と笑い飛ばしたらしいが、メイが言っていた事が本当だと思えば口封じにでも向かったのかもしれない。
だけどメイはどんな傷でもすぐに治っちまう。
だからティーチは心を折る手段に出たのか…
「どうしたイゾウ?」
「……メイがマワされてた」
「は…?ちょっと待てよ、あいつはそういう対象じゃねぇって…」
そう、メイは性処理の対象にしないと決めていた。
自称異世界人。
狂った発言とも取れるメイを落ち着くまで放って置く事に決めていたのだ。
「主犯は誰だと思う」
「…主犯…?っておいまさか…」
「あぁ、ティーチだ」
サッチの顔が青くなる。
オヤジの部屋は目の前だというのに、踵を返そうとする。
「どこへ行くつもりだい?」
「どこって、アイツがマワされたの、俺が…!」
「今行ったってどうにもならねぇさ。今はナース達に預けてる。お前はまずそれが何の実なのか調べろ」
ぐっと押し黙るサッチの背を押してオヤジの部屋に入る。
「どうした辛気臭ぇ面して」
「オヤジ、悪魔の実を見つけた」
「……?それだってぇのに何だその腑抜け面はァ」
「実は…」
オヤジがどこまで話を聞いているかは知らないが、俺が知っているメイの事を全て話した。
今日は調子が良いのか、酒を飲みながら口を挟むこと無く最後まで話を聞いてくれた。
「話は解ったが…その得体の知れねぇ小娘をどうするつもりだイゾウ」
「俺の手元に置いておきたい」
「…え?イゾウ…え?えぇぇぇええ!?」
うるせぇなサッチ。
言ってる俺もびっくりだよ。
「イゾウ、オメェが小娘一人にそこまで肩入れするなんざ珍しいじゃねぇか」
「そうでもないさ。欲しいモノは手に入れる。それが俺たちだろ?」
「違いねぇ!グララララ!!」
そうだ、欲しいと思ったんだ。
あの凛とした姿に黒曜石の瞳。
初めて見た瞬間からきっと手に入れたい、そう思って理由を無理矢理つけては足を運んだんだ。
気づくのがちっと遅すぎた。
だけどそれを悔やむのは今じゃない。
「オヤジ。ティーチは限りなく黒だ。どうする」
「サッチ、その実はなんだった?」
「今調べる」
サッチは本棚から図鑑を取り出し実とページを交互に見比べる。
見つけたそれはやっぱりヤミヤミの実だった。