君死にたもう事なかれ!
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事の発端はエース隊長の何気ない一言だった。
だけどそれが私はどうしても気になってしまい…
「待って下さいアトモスたいちょぉぉぉおおおお!!」
「来るなぁぁぁあああ!!」
現在アトモス隊長と追いかけっこ中です。
「メイのフシフシの実ってさ、マルコみたいに怪我してもすぐ治るのか?」
「さぁ…実は私もどんなものか知らないんですよね」
ようやく息が整った頃には訓練も終わっていて、私はエース隊長と雑談していた。
「エース隊長って攻撃されても擦りぬけますよね。痛くないんですか?」
「あぁ、全く。まぁ覇気纏った攻撃は別だけどな」
「私は結構痛かったなぁ…」
黒ひげに刺されていた時、今まで感じたことのない痛さにこのまま死ぬんだと思っていた。
でも思い返すと、刺されていた時こそ痛かったけど、皆につぶされてた時は痛いよりも苦しいとしか思ってなかった。
刺された瞬間から治って行ってたのかな?
「……エース隊長」
「ん?」
「燃やしてみてくれません?」
「は!!?」
やけどしたらどうなるんだろう。
骨になっても治るのかな?
「エース隊長」
「断る」
「そう言わずにお願いします!」
「嫌だ!」
「ちょこっとだけ!ちょこっと十字火!ってお願いします!」
「やなこった!!」
そう言うなり船内に入って行ってしまった。
さすがエース隊長、足早いな…。
ふとおいしそうな匂いが船内から漂ってきた。
もうお昼かな?
甲板にいた人たちもぞろぞろと船内へ入っていく。
私もついていくとやはりそこは食堂で、既に食事が始まっていた。
視界の隅に大きな角が入ってきた。
アトモス隊長だ。
確かアトモス隊長の武器は…刃の部分が太いでっかい刀だったはず。
そうだ!
思いついたら即行動の私はアトモス隊長の元へと向かう。
「アトモス隊長、ちょっといいですか?」
「昨日はお疲れ。どうした?」
「このあと、暇な時間ありますか?」
「暇ぁ?……たしか夕方から夕飯前までなら時間空いてたはず…」
「ではそのお時間、ちょっと頂いてもいいですか?」
「なんだぁ?」
「それはその時に…」
了承をもらえてぐっとガッツポーズ。
そのあとすぐにアトモス隊長は忙しそうに食堂を出て行った。
……本当に忙しそうだな…
本当に良いのかな…?
そのあと、サッチ隊長のご飯をおいしく頂いて(いつもより多めに食べた!)甲板掃除をしていた16番隊の皆さんのお手伝いをして夕方までの時間をつぶす事にした。
デッキブラシで甲板をゴシゴシこすると、汚れが面白いように浮き出てくる。
それを夢中でこすっていると気がつけば日は傾き始めていて、そうこうしているとアトモス隊長が出てきてくれた。
「メイ泥だらけだなぁ」
「お見苦しいところをお見せしまして…」
「何、俺たちだって似たようなもんだ」
長いひげを触りながらくしゃっと笑うアトモス隊長に私もつられて笑う。
「で、用事ってなんだ?」
「実はお願いがあるんです」
「お願い?」
「私の体、切り落としてくれませんか?」
刺し傷はいつの間にか治ることが分かっている。
黒ひげに刺された後すぐにサッチ隊長が医務室に運んでくれて手当をしようとした時には傷はなくなっていたらしいから、案外すぐにふさがるのかもしれない。
じゃあどこか切り落とされたらどうなるんだろう。
生えてくるのかな?
それとも切り落としたところくっつけたら元に戻るのかな?
欠けたまんま、というのは手術の傷跡が消えた事や刺し傷の治りからして考えにくい。
首が切り落とされたらどうなるんだろう。
生えてくるんだとしたら、頭から体が生えてくるのか、体から頭が生えてくるのか…
頭から体が生えてきたら全裸だから嫌だなぁ。
どうなんだろう?
期待のまなざしを向けながらアトモス隊長を見ていればようやく反応が返ってくる。
「何だって?」
「だから、私の体、切り落としてほしいんです。どうなるのか知りたくて」
「何で俺なんだ?」
「武器が切断に向いてそうだからです」
さぁ!と腕を出すものの、アトモス隊長はくるりと回れ右をしてその巨漢に似合わずものすごいダッシュ力を見せた。
「あぁっ!待って下さい!!」
「無理だ!」
「待って下さいアトモスたいちょぉぉぉおおおお!!」
「来るなぁぁぁあああ!!」
というわけで冒頭に戻るのである。
結局食事時まで追いかけっこは続いたけど私はアトモス隊長を捕まえられなかった。
翌日。
「フォッサ隊長ぉぉおおお!燃やして下さぁぁぁああい!!」
「エースに頼めエースに!!」
「逃げられましたぁぁぁ!!!」
また翌日。
「クリエル隊長ちょっと頭打ち抜いてくださぁぁぁい!!」
「ぎゃーーー!!!」
そのまた翌日。
「ブラメンコ隊長私を叩き潰して下さぁぁぁい!!」
「嫌だぁぁぁあああ!!」
そしてそのまた翌日
「ラクヨウ隊長、絞め上げてください!」
「…ソレはなんか違くね?」
ことごとく逃げられる私。
隊長たちが駄目なら隊員の方たちに、と目を向けるも、蜘蛛の子を散らすようにみんなさーっと散っていく。
筋肉とスタミナもだけど瞬発力もつけなくちゃなぁ…
なんて考えていると後ろからサッチ隊長とマルコ隊長がやってくる。
「メイ俺なら腹上死…」
「あ、結構です。そういうのは要らないです」
きっぱりとサッチ隊長の提案を断ると何故かサッチ隊長はリーゼントを床にめり込ませながら崩れ落ちた。
そんなサッチ隊長にマルコ隊長はあっちいってろよい、と一蹴り。
「メイ、手ぇ出しな」
「……?はい」
言われるままに手のひらをマルコ隊長に向けると、何かを握らされた。
「…マルコ隊長?これは…?」
手に握らされたのは一振りのナイフだった。
「メイ、これで俺を刺してみな」
だけどそれが私はどうしても気になってしまい…
「待って下さいアトモスたいちょぉぉぉおおおお!!」
「来るなぁぁぁあああ!!」
現在アトモス隊長と追いかけっこ中です。
「メイのフシフシの実ってさ、マルコみたいに怪我してもすぐ治るのか?」
「さぁ…実は私もどんなものか知らないんですよね」
ようやく息が整った頃には訓練も終わっていて、私はエース隊長と雑談していた。
「エース隊長って攻撃されても擦りぬけますよね。痛くないんですか?」
「あぁ、全く。まぁ覇気纏った攻撃は別だけどな」
「私は結構痛かったなぁ…」
黒ひげに刺されていた時、今まで感じたことのない痛さにこのまま死ぬんだと思っていた。
でも思い返すと、刺されていた時こそ痛かったけど、皆につぶされてた時は痛いよりも苦しいとしか思ってなかった。
刺された瞬間から治って行ってたのかな?
「……エース隊長」
「ん?」
「燃やしてみてくれません?」
「は!!?」
やけどしたらどうなるんだろう。
骨になっても治るのかな?
「エース隊長」
「断る」
「そう言わずにお願いします!」
「嫌だ!」
「ちょこっとだけ!ちょこっと十字火!ってお願いします!」
「やなこった!!」
そう言うなり船内に入って行ってしまった。
さすがエース隊長、足早いな…。
ふとおいしそうな匂いが船内から漂ってきた。
もうお昼かな?
甲板にいた人たちもぞろぞろと船内へ入っていく。
私もついていくとやはりそこは食堂で、既に食事が始まっていた。
視界の隅に大きな角が入ってきた。
アトモス隊長だ。
確かアトモス隊長の武器は…刃の部分が太いでっかい刀だったはず。
そうだ!
思いついたら即行動の私はアトモス隊長の元へと向かう。
「アトモス隊長、ちょっといいですか?」
「昨日はお疲れ。どうした?」
「このあと、暇な時間ありますか?」
「暇ぁ?……たしか夕方から夕飯前までなら時間空いてたはず…」
「ではそのお時間、ちょっと頂いてもいいですか?」
「なんだぁ?」
「それはその時に…」
了承をもらえてぐっとガッツポーズ。
そのあとすぐにアトモス隊長は忙しそうに食堂を出て行った。
……本当に忙しそうだな…
本当に良いのかな…?
そのあと、サッチ隊長のご飯をおいしく頂いて(いつもより多めに食べた!)甲板掃除をしていた16番隊の皆さんのお手伝いをして夕方までの時間をつぶす事にした。
デッキブラシで甲板をゴシゴシこすると、汚れが面白いように浮き出てくる。
それを夢中でこすっていると気がつけば日は傾き始めていて、そうこうしているとアトモス隊長が出てきてくれた。
「メイ泥だらけだなぁ」
「お見苦しいところをお見せしまして…」
「何、俺たちだって似たようなもんだ」
長いひげを触りながらくしゃっと笑うアトモス隊長に私もつられて笑う。
「で、用事ってなんだ?」
「実はお願いがあるんです」
「お願い?」
「私の体、切り落としてくれませんか?」
刺し傷はいつの間にか治ることが分かっている。
黒ひげに刺された後すぐにサッチ隊長が医務室に運んでくれて手当をしようとした時には傷はなくなっていたらしいから、案外すぐにふさがるのかもしれない。
じゃあどこか切り落とされたらどうなるんだろう。
生えてくるのかな?
それとも切り落としたところくっつけたら元に戻るのかな?
欠けたまんま、というのは手術の傷跡が消えた事や刺し傷の治りからして考えにくい。
首が切り落とされたらどうなるんだろう。
生えてくるんだとしたら、頭から体が生えてくるのか、体から頭が生えてくるのか…
頭から体が生えてきたら全裸だから嫌だなぁ。
どうなんだろう?
期待のまなざしを向けながらアトモス隊長を見ていればようやく反応が返ってくる。
「何だって?」
「だから、私の体、切り落としてほしいんです。どうなるのか知りたくて」
「何で俺なんだ?」
「武器が切断に向いてそうだからです」
さぁ!と腕を出すものの、アトモス隊長はくるりと回れ右をしてその巨漢に似合わずものすごいダッシュ力を見せた。
「あぁっ!待って下さい!!」
「無理だ!」
「待って下さいアトモスたいちょぉぉぉおおおお!!」
「来るなぁぁぁあああ!!」
というわけで冒頭に戻るのである。
結局食事時まで追いかけっこは続いたけど私はアトモス隊長を捕まえられなかった。
翌日。
「フォッサ隊長ぉぉおおお!燃やして下さぁぁぁああい!!」
「エースに頼めエースに!!」
「逃げられましたぁぁぁ!!!」
また翌日。
「クリエル隊長ちょっと頭打ち抜いてくださぁぁぁい!!」
「ぎゃーーー!!!」
そのまた翌日。
「ブラメンコ隊長私を叩き潰して下さぁぁぁい!!」
「嫌だぁぁぁあああ!!」
そしてそのまた翌日
「ラクヨウ隊長、絞め上げてください!」
「…ソレはなんか違くね?」
ことごとく逃げられる私。
隊長たちが駄目なら隊員の方たちに、と目を向けるも、蜘蛛の子を散らすようにみんなさーっと散っていく。
筋肉とスタミナもだけど瞬発力もつけなくちゃなぁ…
なんて考えていると後ろからサッチ隊長とマルコ隊長がやってくる。
「メイ俺なら腹上死…」
「あ、結構です。そういうのは要らないです」
きっぱりとサッチ隊長の提案を断ると何故かサッチ隊長はリーゼントを床にめり込ませながら崩れ落ちた。
そんなサッチ隊長にマルコ隊長はあっちいってろよい、と一蹴り。
「メイ、手ぇ出しな」
「……?はい」
言われるままに手のひらをマルコ隊長に向けると、何かを握らされた。
「…マルコ隊長?これは…?」
手に握らされたのは一振りのナイフだった。
「メイ、これで俺を刺してみな」