甘々10のお題
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「ペアグッズですって、イゾウさんっ!」
「……あー、ちぃっと俺にわかるように説明してくれねぇか?」
突然何かを受信でもしたのか、隣を歩いていたメイが少し興奮気味に俺の袖をくいっくいっと引っ張る。
その手を取って握ってやれば、メイも俺の指に絡めるように手を握り返した。
「んーと…とにかくペアグッズなんです」
「あぁ、うん。お前が説明する気は無ぇ事だけはよくわかった」
「てへぺろ」
「うっせ!」
ぺしりと軽く頭を叩けば、メイは繋いでいない方の手でそこを摩った。
時々メイの頭の中がよくわかんねぇ時がある。
それがまさに今だ。
だけどメイが楽しそうにしてるから、まぁ良いかって気になっちまう。
自分でも相当頭が沸いていると思うが、そんな自分は嫌いじゃない。
「で?俺のおひいさんは何が欲しいんだい?」
「イゾウさんとお揃いのものを」
「うん、それはわかった。具体的に何だって聞いているんだよ」
「うーん?」
つまりは一切決まっていないと。
メイは時々、思い浮かんだ事をそのまま口にする事があるが、今回のこの発言もそんなものだったんだろう。
んー、と辺りを見回しているが、小柄なメイには遠くまで見渡せない。
「ほら行くぞメイ」
「イゾウさん?」
「めぼしいものは歩きながらでも見つけられるだろう?ここでキョロキョロしているよりはいいんじゃねぇか?」
「はい!」
軽く手を引けばメイは隣に並ぶ。
少し歩幅を狭めてやれば、メイは俺を見上げて嬉しそうに笑った。
買ったものは緑の石がついた櫛二本。
メイのは翡翠、俺のは電気石。
両方ともメイが選んだものだった。
「メイ、なんでこの石にしたんだ?」
他にも色々な石ならあったのに、メイは迷わずこの二本を選んだ。
「あれ?こちらには誕生石ってないですか?」
「誕生石?」
「んーと、生まれた月の石です。私のは翡翠でイゾウさんのはトルマリンなんですよ」
「トルマリン?ふーん」
メイの世界ではそういうのか、と石を光に翳し眺める。
「綺麗なもんだな」
「美容の石なんですって。美人さんのイゾウさんにぴったりですね!」
「ふーん」
「さらっと流された!」
「で?メイのは?」
「私?」
「どんな意味があるんだ?」
そう問えば、メイはふわりと…幸せそうに笑った。
「まんま、私のことですよ。私はイゾウさんに出会えて、とっても幸運です」
「……、」
「あーぁ、早く髪のびないかなー。そしたら結い方、教えてくださいね!」
「あぁ」
「えへへ」
そう、はにかむように笑ったメイ。
あんな目にあったのに、傷がまだ癒え切ってないくせに…
俺に向けて笑うこの笑顔に嘘はないようで、俺もメイに愛されてるなーなんて。
俺もつられて小さく笑った。
「……あー、ちぃっと俺にわかるように説明してくれねぇか?」
突然何かを受信でもしたのか、隣を歩いていたメイが少し興奮気味に俺の袖をくいっくいっと引っ張る。
その手を取って握ってやれば、メイも俺の指に絡めるように手を握り返した。
「んーと…とにかくペアグッズなんです」
「あぁ、うん。お前が説明する気は無ぇ事だけはよくわかった」
「てへぺろ」
「うっせ!」
ぺしりと軽く頭を叩けば、メイは繋いでいない方の手でそこを摩った。
時々メイの頭の中がよくわかんねぇ時がある。
それがまさに今だ。
だけどメイが楽しそうにしてるから、まぁ良いかって気になっちまう。
自分でも相当頭が沸いていると思うが、そんな自分は嫌いじゃない。
「で?俺のおひいさんは何が欲しいんだい?」
「イゾウさんとお揃いのものを」
「うん、それはわかった。具体的に何だって聞いているんだよ」
「うーん?」
つまりは一切決まっていないと。
メイは時々、思い浮かんだ事をそのまま口にする事があるが、今回のこの発言もそんなものだったんだろう。
んー、と辺りを見回しているが、小柄なメイには遠くまで見渡せない。
「ほら行くぞメイ」
「イゾウさん?」
「めぼしいものは歩きながらでも見つけられるだろう?ここでキョロキョロしているよりはいいんじゃねぇか?」
「はい!」
軽く手を引けばメイは隣に並ぶ。
少し歩幅を狭めてやれば、メイは俺を見上げて嬉しそうに笑った。
買ったものは緑の石がついた櫛二本。
メイのは翡翠、俺のは電気石。
両方ともメイが選んだものだった。
「メイ、なんでこの石にしたんだ?」
他にも色々な石ならあったのに、メイは迷わずこの二本を選んだ。
「あれ?こちらには誕生石ってないですか?」
「誕生石?」
「んーと、生まれた月の石です。私のは翡翠でイゾウさんのはトルマリンなんですよ」
「トルマリン?ふーん」
メイの世界ではそういうのか、と石を光に翳し眺める。
「綺麗なもんだな」
「美容の石なんですって。美人さんのイゾウさんにぴったりですね!」
「ふーん」
「さらっと流された!」
「で?メイのは?」
「私?」
「どんな意味があるんだ?」
そう問えば、メイはふわりと…幸せそうに笑った。
「まんま、私のことですよ。私はイゾウさんに出会えて、とっても幸運です」
「……、」
「あーぁ、早く髪のびないかなー。そしたら結い方、教えてくださいね!」
「あぁ」
「えへへ」
そう、はにかむように笑ったメイ。
あんな目にあったのに、傷がまだ癒え切ってないくせに…
俺に向けて笑うこの笑顔に嘘はないようで、俺もメイに愛されてるなーなんて。
俺もつられて小さく笑った。
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