オヤジ様が沈めた海賊船。
既に中身はすっからかんだ。

「そうだ、メイ料理してみるか？」

突然サッチ隊長がそんなことを言う。
私、今まで料理させてもらったこと1回しかないんだけど…
え？
調理実習？
何故か禁止されてたよ？

そんな事を思いながらサッチ隊長を見上げていると、後ろから腕がお腹に回ったら私は宙にういていた。

マルコ隊長に運ばれてやってきた敵船。
既に材料は運ばれていた。

するとマルコ隊長は懐から映像電伝虫を取り出して壁に映像を映し出す。
そこにはモビー内の様子が映っていて、エース隊長とサッチ隊長もそこにいた。

「…あれ？サッチ隊長は来ないんですか？」
「念のためだよい」
「念のため？」

首を傾げる私にマルコ隊長は盛大にため息をついた。
何故にホワイ！？

お米にシーフードにキノコに…その他諸々調味料。
んーと、パエリアかな？
作り方は大丈夫。
お母さんの隣で見ていたから。
早速お米を研いで水を切り、フライパンで炒め…


チュドーン！！


「…………げほっ」
「な？言っただろうが。サッチ連れてきてたら死んじまってたかもな」
「解せぬ…」

船の天井は吹き飛んで、綺麗な青空が見える。
私とマルコ隊長は真っ黒で頭が爆発してる。
……焼きパイナップルか。
あ、酢豚食べt…

「痛い！！！」

何も言ってないのにマルコ隊長に思い切り引っ叩かれた！

二人でゴホッと一つ咳き込むと、モビーに向けて再び飛んだ。
モビーに着くなり指さされて笑われて、四番隊のみんなからはやっぱり火気厳禁を言い渡されました。