君死にたもう事なかれ!
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暫くの間我慢して熱い砂の中でおとなしくしていた。
砂風呂というかサウナ状態というか…
とにかく熱い…!
脱水症状状態になってきたのか、頭がガンガンしてきた。
だいぶ距離をとってからこっちに来たつもりだけど、クロコダイルさんに戻って来られたらきっともう逃げられないだろう。
もうちょっと我慢してた方が良いかな…?
そんな事を考えていたらもぞもぞと頭上の砂が動く感じがした。
「……!?」
なになになに!?
もしかしてクロコダイルさん戻ってきた!?
出ていくべきかそれともさらに潜るべきか悩んでいると、何かが私の腕を掴んだ。
そしてズボッ!と勢いよく引っ張り上げられる。
「ぎゃぁぁぁぁっ!!?」
「落ち着け、俺だよい」
釣り上げられてれてジタバタしたけど、そのよく聞きなれた声と語尾に顔を見上げると…
「マ…マルコ隊長!?何でここに!?」
「お前はなんて格好で砂に埋まってるんだい」
「あ…あはは…」
「やっと見つけた…」
はぁ、と深いため息をつきながら私を降ろすと、私がさっきまで来ていた洋服を投げてよこしてくれた。
あ、私の抜け殻を拾ってきてくださったんですね…!
いそいそと洋服を着ている間にマルコ隊長は座り込んで水を飲んでいた。
「…飲むかい?」
「ありがとうございます」
水筒を受け取って水を飲むと、頭が痛かったのがすーっと引いた。
私もふぅ、と息をつく。
大分お疲れのマルコ隊長。
今にも砂漠に身体を投げ出してしまいそうだ。
「マルコ隊長…もしかして私たちがアラバスタ来た時からこっちに向かってくれてたんですか?」
「ん?あぁ、オヤジの指示でな」
飛んで正解だった、と空に目をやりながら呟くマルコ隊長。
バックを預かってくれると言ってたからモビーにいるのかと思っていた。
マルコ隊長もオヤジ様に言われなかったらそのつもりだったんだろう。
あの冬島を出た所からアラバスタまでがどれほど離れているのか分からない。
だけどその距離をたったの5日で来てくれた。
きっと休まずに飛んできてくれたに違いない。
私がクロコダイルさんに捕まっていなかったらきっとエース隊長と帰れていたはず。
そしたらマルコ隊長は無駄足になってしまうところだったのに…
「マルコ隊長、ありがとうございます…っ」
顔がくしゃりと歪むのが自分でも分かった。
今私はとっても情けない顔をしている。
今さらになってクロコダイルさんに捕まっていた時の恐怖を思い出す。
虚勢を張っていたけど七武海の内の一人の威圧感は半端じゃなかった。
不死身じゃなきゃあんなに大口何か叩けない。
それに私がこっちに来たせいでモビーの皆を危険にさらしてしまうという可能性…
それが一番怖かった。
思い出して体がガタガタと震えだす。
大丈夫、もう終わった。
私はここにいるから…
皆ももう大丈夫…
こぼれそうになる涙をぐいっと腕でこする。
あぁ、砂が痛い…
「あぁ馬鹿、そんなこするな」
ぐいっと腕を引っ張られてポスン、とマルコ隊長の腕の中に着地した。
それからマルコ隊長は私の目を覗きこんで苦笑い。
「目にいっぱい砂が入っちまってるよい。泣くの我慢してねぇで流して出しちまえ」
そんな事言いながら背中をさするもんだから折角我慢してたのに涙が溢れ出す。
「もう17ですよ…子ども扱いしないでください」
「…………は?17?俺はてっきり…」
…てっきり何歳だと思ってたんですか。
じとっとマルコ隊長を見上げると、マルコ隊長はおかしそうに笑った。
「俺からしたら17だって十分子どもだよい。エースだって手のかかる末っ子だと思ってるんだから」
…エース隊長の事までそう思ってるんだったらやっぱり私は子どもなのかもしれない。
お言葉に甘えて遠慮なく涙を流すことにした。
「うわーーーん!」
「そうそう。いっぱい泣いとけぃ」
「こ…っこれは目に入った砂をな…っ流すためですからねっ!」
「はいはい」
「断じてっ…怖かったとかっ!マルコ隊長が来っ…てくれっ…て…安心したとか…じゃっ…ないんですからねっ!」
「よいよい。……で?本当は?」
「クロコダイルさん超怖かったぁぁぁ!!」
ブチ切れクロコダイルさん超怖かった!
でもブチ切れついでに一回ミイラにしてくれたらよかったのに!!
ついでに毒も食らっておけばよかった!!!
「…メイ、お前本当に怖かったのかい?」
「あれ?声に出てました?」
「あぁバッチリ。本当ドMだなお前は」
てへぺろ。
いつの間にか涙も引っ込んだ。
そんな私にマルコ隊長は呆れた顔をしながら荷物を引き寄せる。
「ほれ」
「あ、バック!持って来てくれたんですね」
「モビーに安心して置いておける所なんて無ぇからなぁ…」
「ですよねー…」
二人で思わず遠い目をする。
それからマルコ隊長はさらに荷物を漁り、電伝虫を取り出した。
そして繋げるのはもちろん…
「オヤジ?メイを見つけたよい」
『グララララ!そうかァ』
『メイーッ!!』
オヤジ様の声に割って入ってきてたのはエース隊長で、その声は若干涙ぐんでいた。
「エース隊長、無事モビーに戻れました?」
『俺よりお前だろ!?大丈夫か!』
「はい大丈夫です!何も問題ありませんでした!」
『…本当か?』
「はい!」
「メイ…」
何か言いたげなマルコ隊長にしーっと指を立てる。
だって問題あったら私こうしてお話してないもん。
だから大丈夫なんです!
ニッと笑うとマルコ隊長は呆れ顔だ。
「ってわけで少し休んでから帰るよい」
『あぁ済まなかったな。メイ今度こそマルコから離れるんじゃねぇぞ』
「はい。……オヤジ様?」
『おう何だハナッタレ』
「言いつけ守れなくてすみませんでした。…エース隊長もゴメンなさい」
『馬鹿メイ!謝ってんじゃねぇよ!俺が…モガッ!オヤジ離せ!!』
電伝虫の向こうがだいぶ賑やかだ。
マルコ隊長と顔を見合わせて苦笑いを浮かべる。
『とにかく二人共気をつけて帰ってこい。マルコォ、土産を忘れるんじゃねぇぞ。アラバスタには美味い酒があったはずだァ』
グララララ!と豪快な笑い声と共に電伝虫は大人しくなった。
つまりは切られたのだ。
土産ってオヤジ様…お酒なんてリクエストしてどれだけの荷物をマルコ隊長に持たせるつもりなんだろう…。
マルコ隊長もアー、と空を仰ぎながら疲れた顔をしている。
「こんな内戦中の国で酒を探せってオヤジも無茶を言う…」
そう言いながらマルコ隊長は私の頭に何かを乗せた。
視界の隅に見えたのはエース隊長のオレンジ色…テンガロンハットだ。
「これも見つけてくれてたんですか?」
「ん?あぁ」
マルコ隊長は砂を払いながら立ち上がると、持ってきた荷物と私を担ぎあげた。
「…マルコ隊長…?私もう担ぎ上げられなくても…」
「いいからしっかり捕まってろよい。飛ぶぞ」
「飛ぶ…?」
言うなりマルコ隊長は不死鳥に姿を変えたものだから、慌ててその首にしがみつく。
それを確認したマルコ隊長は空高く舞い上がった。
だけど凄い速さで飛んだその先は先程脱出したレインベースで…
「マ…マルコ隊長…っ!そっちはだめです!」
「ん?」
慌ててストップをかけたけど間に合わず…
「なっ…あれは不死鳥マルコ!?」
「さっき逃げた子ザルもいるぞ!!」
降り立った瞬間海軍に追いかけられた。
砂風呂というかサウナ状態というか…
とにかく熱い…!
脱水症状状態になってきたのか、頭がガンガンしてきた。
だいぶ距離をとってからこっちに来たつもりだけど、クロコダイルさんに戻って来られたらきっともう逃げられないだろう。
もうちょっと我慢してた方が良いかな…?
そんな事を考えていたらもぞもぞと頭上の砂が動く感じがした。
「……!?」
なになになに!?
もしかしてクロコダイルさん戻ってきた!?
出ていくべきかそれともさらに潜るべきか悩んでいると、何かが私の腕を掴んだ。
そしてズボッ!と勢いよく引っ張り上げられる。
「ぎゃぁぁぁぁっ!!?」
「落ち着け、俺だよい」
釣り上げられてれてジタバタしたけど、そのよく聞きなれた声と語尾に顔を見上げると…
「マ…マルコ隊長!?何でここに!?」
「お前はなんて格好で砂に埋まってるんだい」
「あ…あはは…」
「やっと見つけた…」
はぁ、と深いため息をつきながら私を降ろすと、私がさっきまで来ていた洋服を投げてよこしてくれた。
あ、私の抜け殻を拾ってきてくださったんですね…!
いそいそと洋服を着ている間にマルコ隊長は座り込んで水を飲んでいた。
「…飲むかい?」
「ありがとうございます」
水筒を受け取って水を飲むと、頭が痛かったのがすーっと引いた。
私もふぅ、と息をつく。
大分お疲れのマルコ隊長。
今にも砂漠に身体を投げ出してしまいそうだ。
「マルコ隊長…もしかして私たちがアラバスタ来た時からこっちに向かってくれてたんですか?」
「ん?あぁ、オヤジの指示でな」
飛んで正解だった、と空に目をやりながら呟くマルコ隊長。
バックを預かってくれると言ってたからモビーにいるのかと思っていた。
マルコ隊長もオヤジ様に言われなかったらそのつもりだったんだろう。
あの冬島を出た所からアラバスタまでがどれほど離れているのか分からない。
だけどその距離をたったの5日で来てくれた。
きっと休まずに飛んできてくれたに違いない。
私がクロコダイルさんに捕まっていなかったらきっとエース隊長と帰れていたはず。
そしたらマルコ隊長は無駄足になってしまうところだったのに…
「マルコ隊長、ありがとうございます…っ」
顔がくしゃりと歪むのが自分でも分かった。
今私はとっても情けない顔をしている。
今さらになってクロコダイルさんに捕まっていた時の恐怖を思い出す。
虚勢を張っていたけど七武海の内の一人の威圧感は半端じゃなかった。
不死身じゃなきゃあんなに大口何か叩けない。
それに私がこっちに来たせいでモビーの皆を危険にさらしてしまうという可能性…
それが一番怖かった。
思い出して体がガタガタと震えだす。
大丈夫、もう終わった。
私はここにいるから…
皆ももう大丈夫…
こぼれそうになる涙をぐいっと腕でこする。
あぁ、砂が痛い…
「あぁ馬鹿、そんなこするな」
ぐいっと腕を引っ張られてポスン、とマルコ隊長の腕の中に着地した。
それからマルコ隊長は私の目を覗きこんで苦笑い。
「目にいっぱい砂が入っちまってるよい。泣くの我慢してねぇで流して出しちまえ」
そんな事言いながら背中をさするもんだから折角我慢してたのに涙が溢れ出す。
「もう17ですよ…子ども扱いしないでください」
「…………は?17?俺はてっきり…」
…てっきり何歳だと思ってたんですか。
じとっとマルコ隊長を見上げると、マルコ隊長はおかしそうに笑った。
「俺からしたら17だって十分子どもだよい。エースだって手のかかる末っ子だと思ってるんだから」
…エース隊長の事までそう思ってるんだったらやっぱり私は子どもなのかもしれない。
お言葉に甘えて遠慮なく涙を流すことにした。
「うわーーーん!」
「そうそう。いっぱい泣いとけぃ」
「こ…っこれは目に入った砂をな…っ流すためですからねっ!」
「はいはい」
「断じてっ…怖かったとかっ!マルコ隊長が来っ…てくれっ…て…安心したとか…じゃっ…ないんですからねっ!」
「よいよい。……で?本当は?」
「クロコダイルさん超怖かったぁぁぁ!!」
ブチ切れクロコダイルさん超怖かった!
でもブチ切れついでに一回ミイラにしてくれたらよかったのに!!
ついでに毒も食らっておけばよかった!!!
「…メイ、お前本当に怖かったのかい?」
「あれ?声に出てました?」
「あぁバッチリ。本当ドMだなお前は」
てへぺろ。
いつの間にか涙も引っ込んだ。
そんな私にマルコ隊長は呆れた顔をしながら荷物を引き寄せる。
「ほれ」
「あ、バック!持って来てくれたんですね」
「モビーに安心して置いておける所なんて無ぇからなぁ…」
「ですよねー…」
二人で思わず遠い目をする。
それからマルコ隊長はさらに荷物を漁り、電伝虫を取り出した。
そして繋げるのはもちろん…
「オヤジ?メイを見つけたよい」
『グララララ!そうかァ』
『メイーッ!!』
オヤジ様の声に割って入ってきてたのはエース隊長で、その声は若干涙ぐんでいた。
「エース隊長、無事モビーに戻れました?」
『俺よりお前だろ!?大丈夫か!』
「はい大丈夫です!何も問題ありませんでした!」
『…本当か?』
「はい!」
「メイ…」
何か言いたげなマルコ隊長にしーっと指を立てる。
だって問題あったら私こうしてお話してないもん。
だから大丈夫なんです!
ニッと笑うとマルコ隊長は呆れ顔だ。
「ってわけで少し休んでから帰るよい」
『あぁ済まなかったな。メイ今度こそマルコから離れるんじゃねぇぞ』
「はい。……オヤジ様?」
『おう何だハナッタレ』
「言いつけ守れなくてすみませんでした。…エース隊長もゴメンなさい」
『馬鹿メイ!謝ってんじゃねぇよ!俺が…モガッ!オヤジ離せ!!』
電伝虫の向こうがだいぶ賑やかだ。
マルコ隊長と顔を見合わせて苦笑いを浮かべる。
『とにかく二人共気をつけて帰ってこい。マルコォ、土産を忘れるんじゃねぇぞ。アラバスタには美味い酒があったはずだァ』
グララララ!と豪快な笑い声と共に電伝虫は大人しくなった。
つまりは切られたのだ。
土産ってオヤジ様…お酒なんてリクエストしてどれだけの荷物をマルコ隊長に持たせるつもりなんだろう…。
マルコ隊長もアー、と空を仰ぎながら疲れた顔をしている。
「こんな内戦中の国で酒を探せってオヤジも無茶を言う…」
そう言いながらマルコ隊長は私の頭に何かを乗せた。
視界の隅に見えたのはエース隊長のオレンジ色…テンガロンハットだ。
「これも見つけてくれてたんですか?」
「ん?あぁ」
マルコ隊長は砂を払いながら立ち上がると、持ってきた荷物と私を担ぎあげた。
「…マルコ隊長…?私もう担ぎ上げられなくても…」
「いいからしっかり捕まってろよい。飛ぶぞ」
「飛ぶ…?」
言うなりマルコ隊長は不死鳥に姿を変えたものだから、慌ててその首にしがみつく。
それを確認したマルコ隊長は空高く舞い上がった。
だけど凄い速さで飛んだその先は先程脱出したレインベースで…
「マ…マルコ隊長…っ!そっちはだめです!」
「ん?」
慌ててストップをかけたけど間に合わず…
「なっ…あれは不死鳥マルコ!?」
「さっき逃げた子ザルもいるぞ!!」
降り立った瞬間海軍に追いかけられた。