君死にたもう事なかれ!
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「メイさんっ!」
「私に構わず先に行ってくださいビビちゃん!」
「でも…っ!」
「私は大丈夫ですからご安心を!ルフィさんお願いしますねー!」
「……わかった!」
私が笑いながら親指を立てれば、ルフィさんは大きく頷いてチョッパー君にヒッコシクラブにスピードアップするよう指示する。
「メイ!ちゃんとアルバーナ来いよ!」
「はーい!皆さん道中お気をつけてー!ごーきーげーんーよーーーぅ!!」
ブンブンと大きく手を振って小さくなっていく皆を見送る。
その間もガッチリ胴体を掴まれてるんですけどね!
「しまった、俺の屍を越えていけ!って言うべきでしたでしょうかね?」
「なんだ、飄々としてるように見せかけて覚悟はできていたのかMs.メイ」
「Ms.なんて思ってないくせにやめてくださいよ。どうせクロコダイルさんだって子ザルって思ってるんでしょう?」
私が口を尖らすとクロコダイルさんは頭上でクハハハと笑った。
「自分の事をよくわかってるじゃねぇか」
「いいえー、わからない事ばっかりですよ?例えば…何で今私が捕まってるのか、とか」
漫画だとビビちゃんが捕まってそれをルフィさんが助けてそのままクロコダイルさんと戦ったはず。
それなのに何故私が捕まってるんだほわーい?
「私に何の用ですか?」
「なに、火拳のエースが一時も手放さず大事にしてた奴を殺したらどうなるかと思ってな」
「大事に?担ぎ上げられてただけですよ?」
手放さなかったのはあってるけど、大事にしてくれるんだったらお姫様抱っこされたい(…あ、やっぱり私の心臓が持ちませんゴメンなさい)
だけどあいにく私は荷物か米俵かのように肩に担ぎ上げられてただけだ。
「それにクロコダイルさんでは私は殺せません。だから残念ですがどうにもなりませんよ?」
「戦えもしない雑用が言ってくれる」
くつくつと笑うクロコダイルさん。
次の瞬間、身体にドンッと衝撃を受けた。
「何も起こらないかどうか試してみるか?」
「二兎を追う者は一兎をも得ず、ですよ?」
「…ほう?」
喉がつっかえた感じがして、げほっと咳き込むと血の塊が飛び出た。
やだなぁ、クロコダイルさんの鉤爪が深々と私に刺さってるじゃないですか。
「やめてくださいよ洋服これしかないんですから」
ズボッと手を引き抜かれると、傷口がみるみるうちに塞がっていく。
それを凝視するクロコダイルさん。
あぁ、まずいな…
非常にまずい。
「成る程…ククッ…クハハハ!!」
心底おかしそうにひとしきり笑ったあと、私の顎を持って無理矢理上を向かせた。
体の構造上それ以上は無理ですよー!
ギブギブギブ!!
それなのにぺしぺしとタップしても離してくれやしねぇぇぇえええ!!
「幻と言われていた悪魔の実を食ったか!そりゃ火拳が後生大事に抱えてるわけだ!」
「ぐぎぎ…どういう意味ですか…」
「本当に何も知らねぇんだな!ならば教えてやる。その存在すら確認されてなくて幻だデマだと言われていたんだよ、お前が食った実は!」
そりゃあっちの世界の農家さんの家から取れたんだもの。
こっちの世界では存在しませんわな。
「世界中の貴族だけじゃねぇ、世界政府も天竜人すらも喉から手が出るほど欲しがっていると言われていた実だ。お前を今殺せば確実に再びこの世にフシフシの実が現れる…!」
「でもそうやすやす殺されませんよ?」
「あぁ、お前の生死には興味無ぇ。だが世界政府にお前を送ったらどうなる?」
「どうって…」
娘になれと言ってくれたオヤジ様の笑顔を思い出す。
仲間殺しを最大の禁忌としているオヤジ様。
だからエース隊長が海軍に捕まった時全戦力をもって助けに行ったのだ。
「さぞかし面白い事が起きるだろうな!クハハハ!!」
脳裏に浮かぶのはあの戦争。
オヤジ様の立ち往生姿…
皆の泣き顔…
そしてエース隊長の…
「白ひげを隠れ蓑にぬくぬくと生きてりゃよかったものを…船を降りたのは間違いだった!」
そんなのはダメだ。
せっかくみんな助かったのに…
オヤジ様なんて病気も治ったのに…!
何もかもこれからなのに…
これからもワンピースを目指して皆で面白おかしく旅を続けていけるのに…!
そんなの駄目だ。
あんな悲しい事、漫画の中だけで十分だ。
今あるみんなの笑顔、無くさせない…っ!
「…あら嫌だ、サー・クロコダイル。白ひげ海賊団の掟をご存知でしょう?」
「あぁ、白ひげは仲間を見捨てない。こんなチンクシャでもだ!白ひげ、海軍…どっちが潰れても面白い!貴様のせいで世界が大きく動くぞ?」
「オヤジ様たちがそう動いてくれる様に、私も皆を守りますっ!」
「無力な雑用が何を守るって?」
クロコダイルさんの可笑しそうな顔を見上げながら私もにやりと笑う。
それから大きく息を吸い込んで気合いを入れる。
せーのっ!
ガブっ!
「―――――っ!!」
いったぁぁぁい!!
口の中に鉄の味がみるみるうちに広まっていく。
それから口の中をコロコロと転がる私の舌。
「死ねねぇくせに自害の真似事か?」
「フッフッフ…くらえっ!毒霧(レアタン添え)!」
ブーッと口に溜まった血を吹き出して、ついでに噛み切った舌(レアじゃなくて生だけど)もプッと吐き出す。
それらは見事にクロコダイルさんの顔にかかった。
「くっ…汚ねぇ!」
フハハハハ!
毒なんて言っても不快な気分にさせるってだけだけどなー!
「セイッ!」
「グッ…!」
鼻の下目掛けて掌底を繰り出した。
ビンゴ!
狙い通り私の血でぬれた顔にクリーンヒットしてくれた。
クロコダイルさんがひるんだところで体を反転させて頭痛も一発。
ガチッと歯が当たっておでこが切れた感覚があった。
でもそのおかげで私はクロコダイルさんの拘束からようやっと抜け出す事ができた。
脱兎の如く駆け出すとすぐにクロコダイルさんは体制を立て直して、でもその前に私が飛ばした舌をぐりぐりと靴底で砂の中へと踏み潰した。
「クソガキャァ!!この広い砂漠で俺から逃げられると思ったか!」
「ギャァァァッ!もう捕まった!!」
「来い!このまま海軍に引き渡してやる!」
砂になって追いかけて来たクロコダイルさんの鉤爪に再び捕まって、一気にだいぶ移動したけど…
「フッフッフ!フハハハハハハ!!」
「……?何がおかしい」
「あばよクロコダイルさん!イワさんに会ったらそのアフロに顔を埋めたいって伝えといてくださね!」
「イワ…?…貴様何故それを知っ…」
「アデュー☆」
私は舌の方に意識を集中させると、サラサラと身体を砂に変えた。
次の瞬間目の前は真っ暗になった。
そしてむわっと体にまとわりつく熱い砂。
それらは口の中にもいっぱい入ってくる。
うげー!
ぺっぺっ!
「私に構わず先に行ってくださいビビちゃん!」
「でも…っ!」
「私は大丈夫ですからご安心を!ルフィさんお願いしますねー!」
「……わかった!」
私が笑いながら親指を立てれば、ルフィさんは大きく頷いてチョッパー君にヒッコシクラブにスピードアップするよう指示する。
「メイ!ちゃんとアルバーナ来いよ!」
「はーい!皆さん道中お気をつけてー!ごーきーげーんーよーーーぅ!!」
ブンブンと大きく手を振って小さくなっていく皆を見送る。
その間もガッチリ胴体を掴まれてるんですけどね!
「しまった、俺の屍を越えていけ!って言うべきでしたでしょうかね?」
「なんだ、飄々としてるように見せかけて覚悟はできていたのかMs.メイ」
「Ms.なんて思ってないくせにやめてくださいよ。どうせクロコダイルさんだって子ザルって思ってるんでしょう?」
私が口を尖らすとクロコダイルさんは頭上でクハハハと笑った。
「自分の事をよくわかってるじゃねぇか」
「いいえー、わからない事ばっかりですよ?例えば…何で今私が捕まってるのか、とか」
漫画だとビビちゃんが捕まってそれをルフィさんが助けてそのままクロコダイルさんと戦ったはず。
それなのに何故私が捕まってるんだほわーい?
「私に何の用ですか?」
「なに、火拳のエースが一時も手放さず大事にしてた奴を殺したらどうなるかと思ってな」
「大事に?担ぎ上げられてただけですよ?」
手放さなかったのはあってるけど、大事にしてくれるんだったらお姫様抱っこされたい(…あ、やっぱり私の心臓が持ちませんゴメンなさい)
だけどあいにく私は荷物か米俵かのように肩に担ぎ上げられてただけだ。
「それにクロコダイルさんでは私は殺せません。だから残念ですがどうにもなりませんよ?」
「戦えもしない雑用が言ってくれる」
くつくつと笑うクロコダイルさん。
次の瞬間、身体にドンッと衝撃を受けた。
「何も起こらないかどうか試してみるか?」
「二兎を追う者は一兎をも得ず、ですよ?」
「…ほう?」
喉がつっかえた感じがして、げほっと咳き込むと血の塊が飛び出た。
やだなぁ、クロコダイルさんの鉤爪が深々と私に刺さってるじゃないですか。
「やめてくださいよ洋服これしかないんですから」
ズボッと手を引き抜かれると、傷口がみるみるうちに塞がっていく。
それを凝視するクロコダイルさん。
あぁ、まずいな…
非常にまずい。
「成る程…ククッ…クハハハ!!」
心底おかしそうにひとしきり笑ったあと、私の顎を持って無理矢理上を向かせた。
体の構造上それ以上は無理ですよー!
ギブギブギブ!!
それなのにぺしぺしとタップしても離してくれやしねぇぇぇえええ!!
「幻と言われていた悪魔の実を食ったか!そりゃ火拳が後生大事に抱えてるわけだ!」
「ぐぎぎ…どういう意味ですか…」
「本当に何も知らねぇんだな!ならば教えてやる。その存在すら確認されてなくて幻だデマだと言われていたんだよ、お前が食った実は!」
そりゃあっちの世界の農家さんの家から取れたんだもの。
こっちの世界では存在しませんわな。
「世界中の貴族だけじゃねぇ、世界政府も天竜人すらも喉から手が出るほど欲しがっていると言われていた実だ。お前を今殺せば確実に再びこの世にフシフシの実が現れる…!」
「でもそうやすやす殺されませんよ?」
「あぁ、お前の生死には興味無ぇ。だが世界政府にお前を送ったらどうなる?」
「どうって…」
娘になれと言ってくれたオヤジ様の笑顔を思い出す。
仲間殺しを最大の禁忌としているオヤジ様。
だからエース隊長が海軍に捕まった時全戦力をもって助けに行ったのだ。
「さぞかし面白い事が起きるだろうな!クハハハ!!」
脳裏に浮かぶのはあの戦争。
オヤジ様の立ち往生姿…
皆の泣き顔…
そしてエース隊長の…
「白ひげを隠れ蓑にぬくぬくと生きてりゃよかったものを…船を降りたのは間違いだった!」
そんなのはダメだ。
せっかくみんな助かったのに…
オヤジ様なんて病気も治ったのに…!
何もかもこれからなのに…
これからもワンピースを目指して皆で面白おかしく旅を続けていけるのに…!
そんなの駄目だ。
あんな悲しい事、漫画の中だけで十分だ。
今あるみんなの笑顔、無くさせない…っ!
「…あら嫌だ、サー・クロコダイル。白ひげ海賊団の掟をご存知でしょう?」
「あぁ、白ひげは仲間を見捨てない。こんなチンクシャでもだ!白ひげ、海軍…どっちが潰れても面白い!貴様のせいで世界が大きく動くぞ?」
「オヤジ様たちがそう動いてくれる様に、私も皆を守りますっ!」
「無力な雑用が何を守るって?」
クロコダイルさんの可笑しそうな顔を見上げながら私もにやりと笑う。
それから大きく息を吸い込んで気合いを入れる。
せーのっ!
ガブっ!
「―――――っ!!」
いったぁぁぁい!!
口の中に鉄の味がみるみるうちに広まっていく。
それから口の中をコロコロと転がる私の舌。
「死ねねぇくせに自害の真似事か?」
「フッフッフ…くらえっ!毒霧(レアタン添え)!」
ブーッと口に溜まった血を吹き出して、ついでに噛み切った舌(レアじゃなくて生だけど)もプッと吐き出す。
それらは見事にクロコダイルさんの顔にかかった。
「くっ…汚ねぇ!」
フハハハハ!
毒なんて言っても不快な気分にさせるってだけだけどなー!
「セイッ!」
「グッ…!」
鼻の下目掛けて掌底を繰り出した。
ビンゴ!
狙い通り私の血でぬれた顔にクリーンヒットしてくれた。
クロコダイルさんがひるんだところで体を反転させて頭痛も一発。
ガチッと歯が当たっておでこが切れた感覚があった。
でもそのおかげで私はクロコダイルさんの拘束からようやっと抜け出す事ができた。
脱兎の如く駆け出すとすぐにクロコダイルさんは体制を立て直して、でもその前に私が飛ばした舌をぐりぐりと靴底で砂の中へと踏み潰した。
「クソガキャァ!!この広い砂漠で俺から逃げられると思ったか!」
「ギャァァァッ!もう捕まった!!」
「来い!このまま海軍に引き渡してやる!」
砂になって追いかけて来たクロコダイルさんの鉤爪に再び捕まって、一気にだいぶ移動したけど…
「フッフッフ!フハハハハハハ!!」
「……?何がおかしい」
「あばよクロコダイルさん!イワさんに会ったらそのアフロに顔を埋めたいって伝えといてくださね!」
「イワ…?…貴様何故それを知っ…」
「アデュー☆」
私は舌の方に意識を集中させると、サラサラと身体を砂に変えた。
次の瞬間目の前は真っ暗になった。
そしてむわっと体にまとわりつく熱い砂。
それらは口の中にもいっぱい入ってくる。
うげー!
ぺっぺっ!