yhj series
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みんなで朝ご飯を食べて、新横浜から新幹線に揺られること数時間のち到着。
「やっと着いたよ大阪~~~ッ!!」
「2時間かかったねぇ」
「途中の富士山奇麗だったな!」
「そうだな で
佐野はなんであんなに怒ってんだ?」
「さあ?晴明センセに電話しに行ったときなんかあったんじゃない?」
「なんかいらんこと言ったんだろうなあ」
「とりあえず改札出てご飯食べよっか」
「そうしよう」
ご飯を食べ終わって紅ちゃんと連れしょんなう。
ん?LINOきてる
なになに…『しばらく出てくるな』?
…紅ちゃんになにかあったんじゃ!
急いで手を洗って外に出ると
「あっ出てくんなって言ったのに!」
「おっめっちゃかわええやん自分!お姉ちゃんも一緒に遊ばへん?」
ナンパか!
「なるほど…ごめんね紅ちゃん、お待たせ、行こう」
「え?あぁ…」
「待ってぇな、ツレへんわ~」
「二人で旅行?えぇとこ案内するで」
「連れがいんだよ!!」
紅ちゃんの手を引いて泥たん達のところまで急ぎ足で戻る。
ナンパは無視するのが一番だけどこうもしつこかったら男の連れを見せるのが一番だわ
あっ見えてきた!
「っだから~
連れがいるっつってんだろうが!」
「ええやん遊ぼぉや~」
「無視してたのわかってる?」
「こんなかわいい子滅多におれへんのにそんなんで折れへんわ」
「しぶといな」
「オイお前らなんとか言ってくれ!」
…すっごいニヤニヤしながら三人がこっちを見てる。
「よかったじゃん紅ちゃん、モテ期モテ期」
「ブッ飛ばすぞ泥田アアア!!!
一生モテ期の来ねー生涯童貞野郎がひがんでんじゃねーよ!!!」
「しょっしょしょしょ生涯!?」
「まあまあ」
「紅ちゃんここ外だよぉ…」
泥たんが魔法使いになりかけたら私が貰いたい…なんてのはおいといて。
ん?妖怪の魔法使いっていつからだ?
「っちょっと放して!」
「おい放せ!」
「あいつら来ぇへんしほっといてこっちきてもえぇんとちゃうの?」
「ダーリン来てよ~!!」
「え?自分彼氏あん中おんの?どれ?」
「あの赤茶髪の眼帯!」
「(え、俺!?でいいの!?)」
「…泥田そろそろ助けてやれよ」
「ハニーがよんでるよ」
「しゃ、しゃーねーなぁ…名前、」
「オイ」
? 後ろ…誰?
「放したれや」
たぶんこの瞬間5人全員の時が止まった。
だって、そこにいたのは…
「せ…晴明…?」
晴明センセそっっっっっくりの男の人だった。
というか晴明センセにしか見えない。
「え、センセ?雰囲気違うくね?」
「な…なんやねんお前…!!かっこつけおって…
いてまうぞコラァ!!」
その晴明センセ(仮)はガッとナンパ男に足ドンかまして、
「は? 誰を?」
えぇもうどうしたの?帰省してるのにギダちゃんの薬のんだの?荷物に紛れてたの?
…えぇ!まさかの紅ちゃん赤面してるじゃん!気持ちわからんでもないけど!マジか、LINOのIDでも聞いたらいい?
「い…いえ…失礼しました~…」
あっ、ナンパ男がどっかいった!
「大丈夫?」
「えっ あ…ああ…」
「ありがとおにーさん」
「ほなええわ」
「ほんと助かったよ!おにーさん名前は?こっちは紅子ちゃんで私名前!お礼したいからLINOのID教えて!」
「そんないっぺんに言われてもわからんわ」
「今度三人でご飯いこ!」
紅ちゃんの赤面とかなかなかレアだよ!これは恋の予感かも!
と固まる紅ちゃんの傍らガンガン話してると
「うおおおおお!!!」と豆ちゃんが飛んできて晴明センセ(仮)にパンチというか拳かました。
「えっ は?」
「うるさいこのドッペルゲンガー!!
かっこいいことして何俺たちの晴明君を汚してんだコラァ!!なんだそのグラサンはっ倒すぞ!!!」
晴明センセじゃなかったらそれやばいやつだよ豆ちゃん。
「あっ いたいた!!」
えっ?この声
「さ さ さ 佐野くぅぅぅん!」
晴明センセ!!
ってことは…ドッペルゲンガーじゃない限り、おにーさん別人じゃん!!
「晴?!」
「雨!!」
え?晴明センセとおにーさん知り合い?
ところかわって晴明センセの車内。
三列シートの一番後ろに泥たんと私、助手席には佐野っち、真ん中に豆ちゃんを挟んで紅ちゃんとおにーさん。
なんでおにーさんが居るかというと?
「いやぁ…まさか双子とはな…」
「うん お兄が雨明、僕 晴明」
そう、まさかの双子でした。
顔そっくりなのに中身違いすぎでしょ。
「驚いたな…」
「ほんとにねぇ
ところで泥たん、なんでスッと助けに来てくれなかったのー!
あいつら超しつこかったんですけど!」
「ごめんごめん つい紅子ちゃんがナンパされてるのが面白くて」
「豆ちゃんか佐野っち呼べばよかったっ」
「」ガーン
「まあまあ名前ちゃん、泥たん彼氏気取って助けに行こうとしてたところだったんだよ」
「オイ!!!」
「そうだったの?それはごめんね…ありがとダーリン♡」
ちょけて泥たんにしな垂れる。
「っありがとうございます!」
「よかったね泥たん」
「そこが僕ん家だよ」
車でしばらくすると晴明センセの家に到着した。
「わっ 立派な門!!」
「ほんとだな」
「すごいねぇ和風なお家なんだ」
「晴~お父さんお祭りで使う提灯家に置いてきてもぉたわぁ~」
「ブダペストォ!!!」
「ハンガリーの首都!!!」
知らないおにーさんが出てきたと思うと晴明センセがドロップキックかました。
「あれっ晴明君その人…」
「アハハハ 地縛霊だよ地縛霊!!最近この辺ウロウロして困ってんだよね~!!」
「私らって霊見えたっけ…」
「晴~ 生徒さんたちいらしたの?」
「あっお母さん」
えっお母さん!?
ちょー若いんですけど!可愛い系だぁ
「んまっ なんで道路で寝てるの?おとう」
「ふ!!!お母さん!!僕おとうふのみそ汁のみたいな~」
「あら そうなの?」
…なんかさっきから晴明センセ挙動不審じゃない?
「なんかさっきから晴明センセ変じゃない?」
「ひそひそしたりなんかおかしいわな」
「さ、さあさ皆さんお上がんなさいな」
「いや…あのおっさんいいんスか?」
「あれは…
こ…この家に昔から住み着いている妖精よ」
「よっ…よよよ妖精!?」
なんで晴明センセが驚いてんの?地縛霊じゃなかったから??
「ホラ都市伝説にいるでしょ、小さいおじさんって…あの類よ」
「いや 俺らが見えてるのは普通に大きいおじさんなんスけど…」
「まあ!!じゃあアナタたち将来億万長者になれるわ!!」
「マジで!?」
「マジマジ」
めっちゃ嘘くさいんだけど晴明ママ可愛すぎるからそういうことにしよ。
それにしてもおうち広そうだなぁ…
客間に通してもらって、お茶…えっお豆腐の味噌汁!? を、出していただいた。
「晴が雨以外の人といるの初めて見るから嬉しいわ」
「お母さん、人じゃなくて妖怪だってば」
「おばちゃん!!!晴明君は小さいころどんな子だったの~?」
「今と全然変わらないわよ、胎児の頃からこんな感じよ」
「「たったたた胎児の頃から!?」」
「赤ちゃんの時だってね、家に来たセーラー服の女の子にくっついて離れなかったのよ~!!」
全員が唾をのんだ。
私も今合点がいったわ。晴明センセ、セーラー服の女の子が大好きなのね。
「お前…前世でセーラー服と何かあったのか…?」
「かも…」
「で、そっちで晴はちゃんと…」
「あの…提灯…」「あっ妖精だ!!」
すぱん、と障子が閉められた。
「そっちで晴はちゃんと先生やれてる?」
「「(…え…ちゃんと…?)」」
「おい!!なんだその反応は!!!」
「まあ、授業中泥団子投げられてもめげないし」
そんなことあったの!?
「同僚の教師に殺されかけてもめげないし」
そんなこともあったの!?
「その他もろもろめげないし」
「まあ!!晴はタフなのね」
えっ突っ込まないの晴明ママ!?
「そら見ろ 言わんこっちゃない
晴に教師は無理やったんやって」
「まっ雨!!!なんてこと言うの!!!」
「あ お母さん、テレビでヘルモンデスやっとるで」
晴明センセめっちゃショック受けてるね。
あっ晴明ママはテレビ見に行った
「晴、お前かて言うとったやんけ、10秒に1回は帰りたいって」
「い…今は1時間に1回だもん」
「おい金髪、お前は色々しっとんのやろ?」
? 色々ってなんかあんの?
「晴は妖怪とは相性が悪い」
「…そうだな」
「っちゅーことで」
えっ、ちょっと
「さあ 帰った帰った」
5人とも門の外につまみ出された。
「「何すんだコラァ!!!」」
「乱暴だなぁ」
「学校は辞めさせる」
「僕の生徒に何すんの!何勝手なこと言ってんの!!」
「所詮は人と妖怪…住む世界が違うねん
二度と晴に近づくな」
取り付くシマもなく門が閉ざされた。
「おい!!ドッペルふざけんな!!!」
「よし帰るか」
「「なんでだ!!!」」
「しょうがねーだろ身内が反対してんだから」
「…佐野っちは、何を知って」
「あーあ せっかくお土産にセーラー服買ってきたのに、渡せなかったな―…」
「さ…佐野君…」
さっき閉まった門からギィィ…と音がして
「ソレ…本当…?」
妖怪ばりにおどろおどろしくて息の荒い晴明センセがこっちを覗いてた。
センセの「佐」という声を聞くか聞かずか、バァンと門が佐野っちによって閉められた。
「…よし!!」
「「帰るか!!!」
「えっ ちょ…っ待…」という晴明センセの声を置き去りに、皆意気揚々と帰る支度を始める。
…まぁ、センセが辞めてなかったら、またGW明けにね!