yhj series
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入学してしばらくたったある日のこと。
学力だけは成績優秀な私はなにかと入道くんに勝手にシンパシーを感じて関わることが多く、
その日も入道くんと休み時間にお話していた。
そしたら同クラの鹿島んがなんか同室の子とモメてるらしく、部屋替えを入道くんにお願いしにきた。
「頼むよ入道!!一週間…いや、3日でいいんだ!」
「そう言われても…」
「大変だねぇ鹿島ん」
「マジ一生のお願い!」
「弱ったなあ……」
うーん、人のいい入道くんにつけこむのはよくないぞ鹿島ん。
そうだ!
「私交換したげよっか?部屋」
「「え?」」
「私一人部屋だよ!どっちの寮にもコネというかごにょごにょだから多分一週間とかならどうにかなるよ!」
「えー…でも流石に女の子にはなぁ」
「何君だったか忘れたけど誰だろーがなんかあったら夢に出て化かしてやんよ」
夢魔の、夢に出るって別にやらしーことだけじゃないしね!
夢に出たからっていやんなことしなきゃだめってわけじゃないんだよ
「駄目だ」
「へ?」
「苗字さんにそんなことさせられないよ」
「やだぁ入道くん男前♡」
「(夢魔の、夢に出るって…そういうことだよな…苗字さんって……いやいやいやいや)」
めっちゃ顔に出るじゃん。
ほんと入道くんかわいい♡
「…夢魔ってね、夢に出ることできるけど別にやらしーことしなきゃダメなんじゃないよ」
「エッ」
「色々具現化できるから独壇場ではあるけどね♡」
「べッ、つに俺そんなこと」
「んふふ、補足だよただの」
「………まぁ、考えといてくれよ」
「入道くんだめなら私に頼っていいからね〜!」
「いや名前ちゃんにはやめとくわ(なんか悪寒がする)」
なんだ!なんだか失礼な奴め!
「学生寮の部屋の交換?」
「鹿島と同室の奴がすげー荒れてるらしくてさ、ゆっくりできないから部屋を一時期交換してほしいんだって」
屋上で豆ちゃんと玉ちゃんと秦中センセ入道くん私で作戦会議!
「なんでまた入道に」
「あー…俺ひとり部屋だからかな」
「うわっ金持ちだ」
「学生寮の一人部屋って高ぇんだよな
親に感謝しろよ」
「ちゃんとバイトして返すつもりだよ」
「一人部屋なら別に私が交換でもいいのにね?」
「そんな羨ましいこと俺が許さん!」
「いや普通に俺も教師として許さんわ、お前女子寮だろ」
「で、鹿島の同室って…」
そのとき
「なんだとコラァ!!!」
「なんだ?ケンカか?」
「出たな都合よくケンカするモブ」
なんか廊下で、猫といえばアメショかラグドールかで喧嘩してるネコ2匹がいる
お前頭雑種かよとか罵りあってるけどあれどっちも雑種じゃね?
「あ、誰か来た」
なんで手袋外しながら歩いてんの?
すると、
ドボン バシャアッと音がして
「えっ何アレ」
廊下の猫がなんか沼?に沈んだかと思うと
「チッ 廊下の真ん中で邪魔くせーんだよ」
眼帯くんの仕業だったようだ。
「同じクラスの泥田君だ!!」
「!!アイツだ、鹿島と同室の奴」
「そうだそうだ泥田くんって子だってゆってたわ」
玉ちゃんとセンセはシャムとペルシャが好きって話し合ってる。
私はスコティッシュフォールドが好き。
「泥田君なんか家で嫌なことがあったらしくて、最近特におっかないんだ
秦中先生教師なんだしなんとかしてよぅ
ホラ、その手の鎌でこう…心臓を…」
「お前の思考回路の方が怖いよ
まあ理由もなく自分を強く見せたい年頃なんだよ
泥田みたいにケンカふっかけたり…
それかあそこにいる伍組の小林のように謎の力に目覚めるパターンもある」
ブツブツ言ってる小林くんが知らぬ間に現れていた!
「えっ何アレ第三の目が開く日も近いとかどうした」
「ここ高校だけど中二病…?」
「な…なるほど」
「俺的には小林の方が心配…第三の目って元々三目妖怪やないの?」
「下手な魔法陣描き出した…」
「えっなんか光ってない?」
「だから半年くらいすりゃ落ち着いてくるさ」
「じゃあ時間がたてば小林くんは落ち着くんだね」
「小林のインパクトで忘れられる泥田…」
「まあ彼女でも作れば手っ取り早いんだが」
「それでよし作るかって言って作れたら苦労しねーよ
日曜大工じゃねーんだよ」
ふむ…彼女か
誰か女の子紹介してあげたらいいの?
「? 普通に生きてりゃ彼女の一人や二人できる年頃だろ?」
「あっ今の発言はかなり敵を作ったよ
秋雨氏コイツどうしやしょう」
「まあアレと同室じゃ鹿島も気の毒だな
少しの間変わってやるか」
「えっマジ?」
「うん、ちょっと話しにいってくるよ」
「ヒェ〜今の話の流れでいくか?
俺なら金払ってでも断るわ…」
「入道君ってできる子すぎて逆に怖いよね」
「入道くん待って!私も行く」
場面変わって壱年弐組。
「ちょっといいかな」
「あ?」
豆ちゃんたちは廊下から様子伺ってるみたい……
あっ、あれは!!!!
「ギダちゃ〜ん♡」
「やあ名前。そんなに俺に会いたかったかい?」
「会いたかった会いたかった!
なんか新作できた??」
「そうだ、これが新しい柳田特製、ギダ印の…」
ガタンッ
「?」
「おい単眼野郎、なんか気にくわねーなお前」
音のした方を見ると、入道くんが眼帯くんに胸倉をつかまれていた。
あれあかんやつ!
「別にケンカふっかけたつもりはないけど
気分を害したなら謝るよゴメンね」
「ギダちゃんちょっとごめん!
ちょっと、 アンタ、入道くんから手ぇ離しなよ」
「あ?なんだテメ………………………………………」
「あんだよ」
「………………………」
「?」
ガン飛ばされたと思ったら私のこと凝視して固まってんですけど。は?何?
「何ガン見してんの?」
「お、女はすっこんでろ!」
「テンプレウケる」
「オイ泥田ァうるせぇぞ
寝れねーだろうが…むにゃ…」
「?」
「(誰?)」
「チッ」
教室から出ていこうとする眼帯くん。
「あっじゃあそういうことでよろしく」
「は?んなもん前言撤回だわ
てめぇと同室なんてゴメンだ」
「ふーんじゃあ代わりに私が鹿島んと代わるね!」
「はァ?!」
「なんで苗字さんはそんなに代わりたがるの?!ダメ!!」
「だっていつも何かと入道くんばっか頼られてたら負担じゃん
私が代われることならするよ」
「(きゅんとした)」
「いーよね?泥田くんとやら」
「なっ、バッ、おまっ」
だんだん赤くなっていくんですけど。
なんですか怒ってるんですか?
それとも女子と同室に照れてんの?思春期?
「まぁ…お前なら」
「ダメに決まってるだろ」
「…うるせぇ単眼野郎!もう話しかけんな!」
「るっせぇっつってんだろ泥田ァ!!!」
「あっゴメン」
なんだこいつあの子に弱いなぁ…彼女か?尻に敷かれてんのか?
「うーん、とりあえず泥田くんどっかいってもたしもっかい鹿島んいれて作戦会議しよっか」
「そうだね……」
「ばいばーい!ギダちゃんまたね♡」
「またね」
「(なんだあの布…)」
時は過ぎ場面変わって男子寮。
「ここが泥田と鹿島の部屋か〜」
「っつーか秦中センセーなんでいんの?」
「え?!ああ…泥田の生活態度が気になるからな、抜き打ち検査だ
それと苗字はなんでいるんだ」
「なんかおかしい〜?」
豆ちゃんと玉ちゃんが秦中ってそういや真面目キャラで通してたんだった…って顔してる
こないだギダちゃんとこでお薬調合するの見たっきりだわ男子寮
「はぁ 開けるぞ」
「あっセンセーそんな勢い良く開けると」
ドドドドド
「ギャアアアアアア!!」
扉を開けた瞬間なだれ落ちてきた…………ゴミ?
これは流石にヤバイろ。秦中センセ埋もれたじゃん。
「先生腐っても動物妖怪なんだから避けようよ」
「…にしても、んだよこの汚部屋」
「よくこんなに溜め込んだねぇ…ゴミのことだよ?」
「男子寮にこんな魔境があったとは…俺の親友が見たら卒倒しそう」
「まぁ、いこっか」
「よ〜し皆の者、気を引き締めて中へ入るぞ〜!!」
「お〜!!」
「俺の部屋はダンジョンか」
「気をつけろ…どんなトラップが仕掛けられてるかわかんないぞ」
「あっ玉ちゃん隊員!あそこに!」
「ハッ!見よ!あんな所にエロ本のトラップが!」
「それのどこがトラップだよ………鹿島」
「アレは泥田のだから!」
「入道くんは興味ないの?♡」
「俺?!」
「入道も男だから…」
「うるさい鹿島!」
ぐらっ…
「あっ玉ちゃん!!」
「秋雨君危ない!!」
本棚が突然倒れてきた。
入道くんが玉ちゃんを間一髪助けたけど、
これじゃ本当にトラップだよ…………
それから私達は未洗濯の服の山を越え、
時に入道くんがペットボトルの蓋踏んじゃったり、
玉ちゃんが名前を言ってはいけないアイツを咥えてきたりした。
玉ちゃん…………………しばらく距離を………いやなんでもない
そんな苦難の末、ついに寝室?まで辿り着いた
「わぁこの部屋もすごいや」
「オイ」
ぎくっ
「人の部屋で何してやがる」
「「ゲッ」」
「これ部屋って呼べるの?」
「?!なんで名前ちゃんが…」
「あれ?私のこと知ってたの?こないだ自己紹介した覚えないけど」
「(しまった)」
「まあまあ今日から一週間同室なんだし仲良くしよーよ」
「テメエみたいなガリ勉単眼野郎と同室なんてゴメンだっつったろ
夜中トイレで出くわしたら怖ぇんだよそのデカイ目」
「(泥田坊も単眼じゃなかったっけ…)」
「やい泥田んぼ!」
「泥田坊だ!!」
「あんまし入道を悪く言うんじゃないよ、俺の親友になるやつなんだぞ」
「秋雨君…」
入道くんめっちゃ感動してる…
ん?あの手袋外すモーションは、こないだの
「引っ込んでろよ、猫野郎」
「ダメ!!!」
べちょっ
「なっ、お前っ!」
「うっ ん、あらら服が」
「はわわ名前ちゃんのたわわなお胸に!!」
「ごめんよ名前ちゃん、俺をかばって」
「何いってんの玉ちゃん、玉ちゃんの毛並みが汚れなくてよかったよ」
「びぇぇぇぇぇぇん名前ちゃん」
「やべぇよ今日は特に泥田の機嫌が………」
「ねぇ 泥田君」
「あぁ?!」
ゴシャッ!!!!!!!!!!!!!
「「?!?!?!?!?!」」
えっ入道くんが泥田くんの頭引っ掴んで壁にゴンって………え?
これが壁ゴン?え?
「いってえなにしやが」
「ったくよぉ…人が下手に出てりゃ調子こきやがって」
コソコソ
「え?あれ入道?」
「入道くん…ですね」
「入道君からなんかオーラでてるよ」
「おっかねぇ」
「小さい動物には優しくしろってパパから教わらなかったの?
あ?
名前ちゃんにも手ぇ出しやがってふざけんなよコラ」
「(きゅん)」
「こちとら慈善事業でいやいやテメェみたいなバカ男と同室になるんだから、気ィ使ってよ〜〜
………………鹿島ァ!!」
ビクッ「は…はい!!」
ぽいっ コンッ
「いてっ」
「ホラ俺の部屋の鍵だ
交換してやっからクソ面倒な頼みごとはこれっきりだ
優等生は便利屋じゃねーぞ!!」
「ハッお前と一週間も同室とか」
あっ入道くんのオーラがもっと悪質に
「一週間?いやずっとだ!!
俺がテメェの腐った根性叩き直してやる!!」
「うわぁ…なんかご愁傷さまだ」
「名前ちゃん!!」
「ひゃいっ!!」
「…は、ケガはない?」
「は、はひ」
「ヒエ〜入道君怒るとあんなに怖いなんて」
「ほんとにね」
とりあえず鹿島んは忘れられた秦仲センセを掘り起こしに行ったみたい。
そんでまずは部屋の掃除からじゃ、なんて言って泥田くんが入道くんに蹴られてる。
人が変わるなあ入道くん……
「名前ちゃん入道君にキュンとしてたでしょ、ドエムなの?」
「なっ 豆ちゃん?!?!?!」
「なぬっほんとか名前ちゃん!!」
「ぅ、んー、まあ………」
「なんてこったい入道両ぉむぐっ」
「入道くんって完璧すぎて思春期味なくて不安だったけど、こういう面が見れて安心したよ〜」
「ぷはっ いや…俺は知りたくなかったぞ……」
「そういやいつのまにか入道くんって名前ちゃんのこと名前で呼んでるね」
あれ?
「ほんとだ」
「苗字さん、服汚れちゃったし部屋に戻ったら?このバカにはあとでちゃんと謝らせるから」
あれ?気のせい…じゃなかったよね?
「…うーん、どうせだしこのまま手伝うよ、あらかた汚れも落ちたし」
「(入道君、もしかして名前ちゃんのこと名前で呼びたいのかな)」
「あっこのティッシュの山どうする?」
「え? ……泥田ァ!!!!」
「俺のだけじゃねーよ!!!!!」
「苗字さん今すぐ離れて!!」
「は、はい」
「そのティッシュはいけねーなあ」
「うんうん」
「やっと一段落ついた…………」
みんな疲労困憊だなあ
「………ねえ入道君」
「何?」
「名前ちゃんのこと名前で呼びたいの?」
「えっ!!」
「(図星か)」
「そうなの?」
「さっき名前ちゃんって言ってたからもしかして普段頭のナカでむぐっ」
「それ以上言わないで……!」
「……よかったら、名前で呼んで?」
「えっ」
「私も、連くんって呼んでい?連助くんのほうがいーかな」
「えっ、どっちでもっ、………ありがとう、名前ちゃん」
「(ほうほうこれは)」
「(ガチガチにフラグが立ってますな…………)」
「そうだ、泥田くん」
「な、んだよ」
「仲直りできたみたいだし、改めて、私苗字名前。
さっき名前ちゃんって言ってくれてたけど気軽に呼んでね!」
「(あっ一方通行フラグですわ)」
「(ドンマイ入道)」
「………泥田耕太郎」
「んー………泥たんって呼んでも?」
「………………………………………そ、それで、いい」
「(なるほど……教室での反応理解した)」
「(名前ちゃんどこでフラグ立ててきたんや)」
「よろしくね泥たん!♡」
「お、おう」
パシッ
握手しようとすると、泥たんの手が連くんによってはたき落とされた。
「へ?」
「…名前ちゃん、そろそろ行こうよ」
「えっ?豆ちゃんちょっと………」
「っ何すんだ!!」
「むしゃくしゃしてやった」
「何犯罪者みたいなこと言ってやがんだコラ」
「うるせー、名前ちゃんに気安く触れんな」
「お前に言われる筋合いねぇよ単眼野郎」
「最初から変だなと思ってたんだバカ男、狙ってんの丸わかりなんだよ」
「なっに言ってんだてめェ!!人のこと言えんのかよ!!」
「少なくともお前よりはわかりにくいわ」
「いや入道もなかなかやぞ」
「……やっぱ嫌いだわ、単眼野郎」
「安心しろ俺もお前が嫌いだよ」
「仲良くしようよ二人とも」