yhj series
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「ではこれより百鬼学園体育祭を開会します」
今日は体育祭当日!
なんだか面白そうな予感がするからたのしんでいこう!もうあの準備は終わったんだ……
「各クラス力を合わせ、妖怪の名に恥じぬよう正々堂々真剣に取り組んでくださいね。なお、各学年陸クラス、学年内の対抗戦ですが、全学年総合最下位のクラスにはーーー…そうですねぇ…
消えていただきます」
ちょっとそれ輩すぎんでしょ
え?学園長センセの力で、シュンッて消されるの?クラスごと?やばくない?
「貴方方の担任のお給料が」
おっとぉ………センセー達の方を見ると顔面蒼白だぁ、ウケる
はー私達関係ないじゃんよかった!!
「オイコラァ!!!パワハラじゃねーか!!」
「ッザケンな!!!俺んちはこの先4人目が生まれんだぞ」
「どう転んでも学園長は得しますやん」
「おや 晴明君はそんなに嫌そうじゃないですねぇ、ならあなたの嫌いな女子ブレザー姿で一日過ごすとかどうです?」
晴明センセが人間離れした動きで、勘弁して~!と学園長に泣きつきに行ってる。
それを見た鹿島んが泥たんになんか言ってるけどよく聞こえない。
センセの話って暇だし久しぶりに鹿島んに絡みに行くかぁ~!
「鹿島~んお久ぁ!」
「おー、名前ちゃん」
「こないだ廊下で会ったときぶりだねぇ~」
「そうだな」
「えっ鹿島お前名前ちゃんと知り合いなのかよ」
「そんなこと聞いてないぞ!!」
「?なに~私のこと知ってんの?同クラだったっけ??」
「あー…違うわ」
「てか鹿島お前紹介してくれよ」
「名前ちゃん、もー話終わるぜ多分」
「あっ泥たんありがと!またね鹿島ん!
最初の競技なんだっけ~?」
「借り物リレーだよ、俺出るから応援してくれよ」
「おっけ~!!めっちゃ応援する!!」
「ありがとな、とりあえず開会式終わったしテントまで一緒に行こうぜ」
「あーい」
後ろから泥田てめー!って聞こえて、さっきの子たちに舌出してる泥たん。
鹿島んに手を振ったら泥たんに手を引かれてそのままテントまでついた。
「泥田お前何名前ちゃんと手ぇ繋いできてんだよ」
「うるせー」
「もう集合だろ早く行けっ」
「泥たんいってらっしゃ~い!!」
「おう!!」
『さあさあ始まりました体育祭、最初の競技は弐年生の借り物リレーだ!!』
「どれが豆だ?」
「赤いハチマキだよ!!クラスごとに違うって朝言ってたじゃん」
「きゃー!!紅ちゃーん!!!」
「ってかこの実況神酒だよな、普通に標準語しゃべれんだな…」
『位置について、よーい…』
「変化、脚力の強い人!!」
「ふわっ豆ちゃんすげぇムキムキんなった!!」
「こ…怖ぇえ!!!」
「さ、佐野が倒れた」
『速い!!赤いハチマキ参組!!!不気味な何かに変化して一番乗りでお題の入ったボックスに到着だ!!』
「うわあああなんかこっち来た!!」
「豆ちゃんのアレは迫力あるねぇ」
「どけ魚!!」
「妖怪っつーよりバケモンじゃねーか!!!」
「あっ佐野君をお借りするよ!!」
「豆ちゃん何がお題なの?」
見せられたのは、親友、と書かれた紙。
「豆…」と佐野っちが感動している。
「なるほど」
「気っっっ色悪ィよ!!!はよ行けや!!!」
『参組早くも次の走者にタスキをまわした~!!!』
「ナイスだトロール!!!間違えたナイスだ豆!!!」
「きゃ〰〰〰紅ちゃん頑張って〰〰♡♡♡」
「任せろ名前!!お前のために一位を届ける!!」
『おおっとしかし後ろから紫のハチマキの弐組が迫っている!!さすが弐組だ!!』
『神酒先生自分のクラスばっかえこひいき実況しないでくださいよ、頑張れ座敷さん!!』
『ちょっマイクの近くで喋らんといて!!!』
「はれ、紅ちゃん学校飛び出していったよ!?」
「何引いたんだ?」
「近くの女の子がえくすかりばーとか呟いてたけど…」
「エクスカリバー?それなら安心だね」
「どこが!?何が!?!?」
「たしか紅ちゃん持ってるよ」
「そうなの…」
「泥田!!!」
「あっ紅ちゃん戻ってきた!」
「マジでもってる…」
「待たせたなもってきたぞ聖剣えくすかりばー」
「座しー…べ…っ紅子ちゃん!!??」
「寮まで取りに行ってた」
「所有物なの!?」
「昔火山の加工に取りに行ったのがこんなところで役立つとはな…
武器屋に売れば100ポコで買い取ってくれるぞ」
「100ポコってなんだよ!!どこの通貨単位だよ」
「なんでもいいからはよいけ!!名前に一位を誓ったんだ、一位じゃなかったらテメェがこの聖剣の最初の餌だ!!!」
「それはもはや聖剣っていうより魔剣じゃねーか!!」
「う~んやっぱり二人とも仲いいねぇ」
「名前ちゃんはやきもちやいたりしないの??」
「え?泥たんに?ないない!!紅ちゃん私のことすっごく可愛がってくれてるのわかってるし!」
「(そっちじゃないんだけどなあ…)」
「泥田の奴完全に動きが止まったぞ」
「何やってんだ走れ耕太郎!!!」
「名前ちゃん、なんか呼ばれてるよー」
「はーい?」
「あの、名前ちゃん、ちょっといいかな?」
「? 何?(誰だ?)」
「ちょっと裏まできてほしいんだけど」
「えー…(今泥たん走ってんだよなぁ)」
「お願い!!!」
「はぁ、まぁ…」
なんとなくわかってはいるけどとりあえずついていくと途中でテント前を通って、紅ちゃんに「名前どこいくんだ?」と声をかけられたので「紅ちゃん豆ちゃんお疲れ様!!ちょっとね~、」と答えて過ぎ去る。
そうしてあまりめだたない校舎裏についた。
予想があたってたとしたら、……お手洗いの近くってどうなの?
「あの、名前ちゃん、好きです!!」
「ありがとう」
やっぱりか。
「え?ありがとうって…」
「? 好きって言われたから、ありがとうって。」
「あ…付き合ってほしくて」
「どこに?」
「か、彼女として!!」
「それはごめんね、君のことよく知らないし」
「じゃあせめて、友達からでも」
「名前ちゃん!!」
「え?泥たん?」
競技に参加していた泥たんが何故か校舎裏に現れた。
え?競技もう終わったの?てかなんでここに?
「っ名前ちゃん、ちょっと借りられてくれ!!」
「おま、俺が今名前ちゃんとっ」
「うるせー今フラれてたの見たんだよ!!」
「ぅわっ、泥た、」
お姫様抱っこに抱き上げられて視界がぐっとあがる。
さっきの子に一応「ごめんね~」と手を振ると落ちないように泥たんにしがみつく。
「借り物なんなの?」
「ごめんな後で、とりあえず急ぐぜ!!」
ぐんぐんスピードをあげる泥たん。
必死な顔とか、たくましい胸とか、高い視線とか、顔が近いだとか、頑張ってるところ悪いけどすっごいきゅんきゅんする。
すぐにクラスのテントが見えた。
「悪りーな通してくれ!!」
「泥田!?」
「あー連くん玉ちゃんあぶないー!!!」
「え、名前ちゃん!?」
「っギリギリ…させるかよ!!」
トラックのロープを飛び越えて借り物競争のレーンに戻る泥たん。
『赤のハチマキ、参組のアンカーが帰ってきた~!!』
『泥田君!!頑張って!!前の子抜いたら一位だよ!!』
『ちょっとマイク奪わんといて』
「ッシャー!!!疾風の泥団子と呼ばれたこの泥田耕太郎をなめんじゃねぇ!!!」
「え、泥たんそれガチで呼ばれてたん?」
「今付けた!!」
後ろから追いついてきそうな子が持っているツチノコに目を奪われていると、泥たんがゴールテープを切った。
『抜いたー!!参組一位でゴール!!!』
「やったー!!!」
「やるじゃねーか泥田ぁ!!!」
「今すぐ名前ちゃんおろしやがれー!!!」
「おめでとー参組ー!!」
「ッシャー!!!サンキューな名前ちゃん!!!」
「ふふ、参組が勝ててよかった!!」
「泥田くぅぅぅぅん!!!」と晴明センセがとんできてすごい衝撃が来た。振り落とされないで済んでよかった…
「凄い凄いよ!!やったね!!」
「うんうん、泥たんすごい早かった!!」
「へへっ」
「そういえばお題なんだったの?チェックしなきゃ」
「あ、そういや私も知らないや」
「お…おう、そうだな!!」
私を降ろしてくれたあと見せてくれた紙には…『密かに好きな子』。
不意打ちすぎて「!?!?」と思わず赤面していると晴明センセが「ひゃ〰〰大変だ大変だ!!ハレンチや!!!」と後ろで騒ぎ立てている。
どう答えたらいいものか思案していると、「いや、最初は佐野探してたんだけどよ…」と言われ一瞬で真顔になる。晴明センセも真顔になった。
さ、佐野っち…?密かに、佐野っちのこと好きだったの…?え、それで私もって…両方好きってやつ…?それとも、男同士叶わぬ恋だから、私…?超混乱してきた…
「ひ、泥たん…ごめん、あの、私どうしたらいい…?佐野っち呼んでこようか…?」
「何でだ?」
「だって、ソレ…」
首をかしげてお題の紙を自分で見た泥たんが見る見るうちに顔面蒼白になる。
「あの…別に男が好きでもいいと思うよ、私のこと連れてきてくれたのはうれしいけど…佐野っち好きなら、応援、…」
泥たんのことちょっと気になる身としては複雑だ。
「違…っ名前ちゃん、誤解!!誤解だ!!これは何かの間違いだ、わははこの紙め食べちゃうぞ」
「まぁ、佐野っち相手なら、応援、するよ、私そういうのは偏見全くないから…」
「誤解!!誤解なの!!名前ちゃん!!」
「先にクラス戻るね!!」
「ド…ドンマイ?」
「違うっつってんだろ晴明!!名前ちゃん待って!!」
テントから駆け足でクラスへ向かう途中、泥たんに捕まる。
「待って!!ほんとに!!実はこの紙豆にもらって」
「豆ちゃんのお題親友じゃん、いいよ、私誰にも言わないから」
「っそうじゃない、俺が好きなのは!!!」
歩きながら話してたのをとめられて、肩をつかまれる。
泥たんの表情に目を奪われるが、ふと肩の向こうに狢んと玉ちゃんが見えた。
「俺が、好きなのはっ」
「よ~泥田!!!お疲れさん速かったな!!!」
「名前ちゃんお疲れ~!!」
「ぐえっ」
「あっ玉ちゃん狢ん!おつおつ~!!」
「っぐ、む、じ、な〰〰っ」
「え?あ、悪ぃ邪魔した?」
「…なんもねーーーよ!!!」
「二人ともこんなとこでどしたの?」
「いや、入道にあそこに泥田迎えに行ってやれよ~って言われて…」
「俺ら遠目にしか見えなかったのによく気付いたよな連々」
「やさし~連くん!!」
「あンの単眼野郎…!!!」
その後クラスに戻った後、泥たんの紙は豆ちゃんが偶然拾ってあとで捨てようと思っていたゴミだったことが発覚した。紅ちゃんが事のいきさつを聞いて爆笑してた。
親友、のつもりで私を借りていったことに少しもやっとしたがすぐに流す。
密かに好きな人、かぁ…もしそれが本当のお題だったとしたら、私泥たんになんて答えたのかな。
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