Gotcha!
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ニックネームをつけますか?▶はい
生体の登録が完了したところでミミはポニータをモンスターボールの外へ戻した。
すると無重力初体験だったその仔馬は大地を確かめるようカッポカッポとその場で足踏みを始める。そこで感想を訊いたなら、面白い所でしたわ!と、元気にピョンコピョンコと跳び跳ねた。
「ニックネーム付けるっしょ?」
「勿論!いい名前を付けてあげないとねっ」
さあさあ次だ次、次は命名ターン。
しかし個体識別の為の名と言われても、数分前まで野良だったポケモンちゃんにはあんまり良くわからないようだった。無理もない。私、と、私以外の貴方、その区別までで完結できる世界だったのだから。
今彼女を指して使っている“ポニータ”と云う名詞も仮名とは認識されていなくて、精々“あなた”程度の呼び方と思われているのだ。
あたくし は あたくし ではありませんの?
はてな はてな はてな。宇宙が広がる眼でミミの顔を見上げているが。
「ええとねえ………………」
新入メンバーをどう納得させたものか、パーティリーダーは眉間にしわを寄せる。
ニックネームの必要性重要性に説得力を求められると解はない。実際、彼女の交友範囲内では付けない派が大多数を占めている。
「むう……むつかしいな………………」
腕を組み首を左に傾げ右に傾げ。んーっと狭まる視界の隅に、釣られて首を傾げる助手の姿が映る。
「じっくり考えなよ。ボクなら時間は全然大丈夫だしさ」
「あ、ありがとう。……序でに知恵を借りてもいい?問題は候補を挙げる以前の斯々然々なんだけど……」
「ん?かくかくしかじかって……?」
ニックネームの良さとは何だろうと状況を説明されれば、彼はふっと目を細めた。
そういえば聞いたことがあった。
ポケモンとミミくんは、ポケモン同士とおんなじで、言葉じゃなくてフィーリングで話すもんねぇ。
只の人間のボクに斯々然々で伝わる訳、ないじゃん?と突っ込んだことは心の中に留めて置く。
「ちょっとボクが考えてみるよ」
「頼むう」
ミミのミュウツーやムウマージを筆頭に人間の言語を扱えるポケモンが居たり。N等ポケモンと話せる人が居たり。
異例はあれど普通、ポケモンから人へは出来なくて人からポケモンへは出来ること、それがイメージの伝達だ。理解力は種族毎個体毎に大きな差があるが。
だから伝わる。ピーニャはポニータの前に立った。
因みに、殊に わざ 関連には共通して抜群の理解が見られる。流石。
「人は言葉でしか伝えられないことが多いんだよ」
……ゃ……確証できないっていうか……ぃゃ……言葉にされても確証できないことだって多々あるけど……。と補足的にブツブツ呟く内に山あり谷あり混乱してきたみたいで。
六根清浄、しゃっきり仕切り直して人の男の子はポケモンの男の娘へと語り掛ける。
「ボクがキミの事を皆に自慢したい時、ニックネームがないと誰の事か伝え辛いんだ。
だから、ニックネーム、貰ってよ。自慢しちゃおうよ、ね?」
見詰め合う人とポケモン。暫くそうした後にポニータが、ゆうらゆうらゆうるり馬体を横に揺らし始めた。
「ぅ……駄目っぽい感じ?」
今度は縦にヘッドバンギングを。
ババッと先輩へ確認するピーニャ。悪くないのにごめんなさいが表れているその顔は直ぐ、驚きの表情へと変わる。彼女は笑顔。手の形はいいねのポーズ。
「いやいやあ、大成功だよっ」
「そ、そうなの?」
うまポケモンの仕草を少し解説しておくと、体を横に揺らすのは人間で云う貧乏揺すり、首を縦に振るのは何かしらの要求のサインである。
「ピーニャ先生の教え方が上手くて名前が欲しくなったそうだからね。いいの考えるぞおっ」
彼の目元口元が綻んだのとほぼほぼ同時、ミミはえいえいおーっ!と拳を挙げた。
「じゃあ、“ユユコ”ってどう?あっ、オッケー?」
「ミミくん考えるの早くない!?ユユコく……ユユコちゃんも決めるの早くないっ!?」
生体の登録が完了したところでミミはポニータをモンスターボールの外へ戻した。
すると無重力初体験だったその仔馬は大地を確かめるようカッポカッポとその場で足踏みを始める。そこで感想を訊いたなら、面白い所でしたわ!と、元気にピョンコピョンコと跳び跳ねた。
「ニックネーム付けるっしょ?」
「勿論!いい名前を付けてあげないとねっ」
さあさあ次だ次、次は命名ターン。
しかし個体識別の為の名と言われても、数分前まで野良だったポケモンちゃんにはあんまり良くわからないようだった。無理もない。私、と、私以外の貴方、その区別までで完結できる世界だったのだから。
今彼女を指して使っている“ポニータ”と云う名詞も仮名とは認識されていなくて、精々“あなた”程度の呼び方と思われているのだ。
あたくし は あたくし ではありませんの?
はてな はてな はてな。宇宙が広がる眼でミミの顔を見上げているが。
「ええとねえ………………」
新入メンバーをどう納得させたものか、パーティリーダーは眉間にしわを寄せる。
ニックネームの必要性重要性に説得力を求められると解はない。実際、彼女の交友範囲内では付けない派が大多数を占めている。
「むう……むつかしいな………………」
腕を組み首を左に傾げ右に傾げ。んーっと狭まる視界の隅に、釣られて首を傾げる助手の姿が映る。
「じっくり考えなよ。ボクなら時間は全然大丈夫だしさ」
「あ、ありがとう。……序でに知恵を借りてもいい?問題は候補を挙げる以前の斯々然々なんだけど……」
「ん?かくかくしかじかって……?」
ニックネームの良さとは何だろうと状況を説明されれば、彼はふっと目を細めた。
そういえば聞いたことがあった。
ポケモンとミミくんは、ポケモン同士とおんなじで、言葉じゃなくてフィーリングで話すもんねぇ。
只の人間のボクに斯々然々で伝わる訳、ないじゃん?と突っ込んだことは心の中に留めて置く。
「ちょっとボクが考えてみるよ」
「頼むう」
ミミのミュウツーやムウマージを筆頭に人間の言語を扱えるポケモンが居たり。N等ポケモンと話せる人が居たり。
異例はあれど普通、ポケモンから人へは出来なくて人からポケモンへは出来ること、それがイメージの伝達だ。理解力は種族毎個体毎に大きな差があるが。
だから伝わる。ピーニャはポニータの前に立った。
因みに、殊に わざ 関連には共通して抜群の理解が見られる。流石。
「人は言葉でしか伝えられないことが多いんだよ」
……ゃ……確証できないっていうか……ぃゃ……言葉にされても確証できないことだって多々あるけど……。と補足的にブツブツ呟く内に山あり谷あり混乱してきたみたいで。
六根清浄、しゃっきり仕切り直して人の男の子はポケモンの男の娘へと語り掛ける。
「ボクがキミの事を皆に自慢したい時、ニックネームがないと誰の事か伝え辛いんだ。
だから、ニックネーム、貰ってよ。自慢しちゃおうよ、ね?」
見詰め合う人とポケモン。暫くそうした後にポニータが、ゆうらゆうらゆうるり馬体を横に揺らし始めた。
「ぅ……駄目っぽい感じ?」
今度は縦にヘッドバンギングを。
ババッと先輩へ確認するピーニャ。悪くないのにごめんなさいが表れているその顔は直ぐ、驚きの表情へと変わる。彼女は笑顔。手の形はいいねのポーズ。
「いやいやあ、大成功だよっ」
「そ、そうなの?」
うまポケモンの仕草を少し解説しておくと、体を横に揺らすのは人間で云う貧乏揺すり、首を縦に振るのは何かしらの要求のサインである。
「ピーニャ先生の教え方が上手くて名前が欲しくなったそうだからね。いいの考えるぞおっ」
彼の目元口元が綻んだのとほぼほぼ同時、ミミはえいえいおーっ!と拳を挙げた。
「じゃあ、“ユユコ”ってどう?あっ、オッケー?」
「ミミくん考えるの早くない!?ユユコく……ユユコちゃんも決めるの早くないっ!?」
おしまい