ピーニャとニックネーム

●「オルティガ、ボクこれからミミくんのとこのバイトだから、今日の帰りの挨拶運動はなしね！」

●「毎日なくていーよ朝も帰りも。
前から気になってたんだけど、ミミって年上だろ？何で『くん』付けな訳？」

●「オルティガは呼び捨てじゃん」

●「オレはいーのっ！オレの方が年下だけどオレはアイツのお客様で神様だから順当な対応」

●「その理屈は……いや何でもない。
まぁ、これはボクが年下だと勘違いしちゃってたからだよ。後々知ってめちゃくちゃ謝って訂正しようともしたんだけど、今のままがいいって言われたんだよね」

●「お前が年を訊いてなかったからってこと？」

●「……だって女の人に年齢を尋ねるのは失礼かなって思ったし……」

●「余計に失礼してりゃ世話ないね」

●「ミミくんちっちゃくてカワイイんだもん、年下にしか見えないって～」

●「………………。お前……そういうのバカ正直に言わない方がいいよ。新しい勘違いが起きる」

●「だよね。うん……気にしてるかもだし話題にしないよ、身長の話。下手に嫌われたくないしさ」

●「そうじゃあないしッ！あとオレ見ながら言うのやめてくれるッ！？」

●「いやいや！そういうつもりじゃ……っていうか、話してるのに見るなってムズくない！？っていうかやっぱ身長の話ＮＧじゃん！」

●「そうだよ！お前どういう腹積もりだよ！ピーニャ嫌いッ！」

●「えぇっ！？許してよ！オルティガの事ボクは好きだよ！？」