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レッドに探される③
「まだかな……」
「ダイゴさんはポケモンで例えるとライコウエンテイスイクン並に移動するからなー……」
レッドが探している彼女はホウエン地方と関わりがありそうだ、ということがわかりグリーンは早々に次の行動に移っていた。
彼女がポケモントレーナーならその地方のジムリーダー達から目撃情報を得られるのではないかとホウエン地方チャンピオンのツワブキダイゴに協力を求めるメールをしたのだ。
「まだかな……」
「電波が届かねーところに居る確率高いしなー……」
各地のジムではバッジが交付されるのだが、その所謂ジムバッジが持つ役割はリーグ挑戦権利の付与の他にポケモンのひでん技での通行許可の付与がある。挑戦権利はバッジを8つ集めないとならないが通行許可の方は1つで問題ない。
グレンジムがなくなった今、彼女が所縁のあるホウエンのジムでバッジの交付を受けている可能性があると名探偵グリーンは読んでいる。
「まだかな……」
「ピカチュウの表情が無なんだが」
手持ち無沙汰なレッドは同じ台詞を繰り返しながらピカチュウの尻尾を撫で回していた。
このオスはオトコに撫でられることが嫌いで、親であるレッドに対して渋々“アイアンテール”部分を許容しているレベル。かわいいと巷で大人気のポケモンだがこの個体にかわいさを求めるのは御法度だ。
ミミちゃんには懐いてたなあ、とピカチュウの親は心を温かくする。
「つか、おまえスマホ持たねーの?便利だぜ?」
ふとスマホを弄って暇を潰していたグリーンがレッドに問いかけた。
「……別に、ポケギアでも困らないし……」
「何世代前のアイテムだよ。
もしミミちゃんに会えても連絡先の交換もできねーぞ」
「もう離さないから問題ないよ」
「いやいやそれが問題になるわ犯罪だわ。そういうあれは親密な関係になってからな?親密な関係になってから同意の上でだからな?」
じゃ買ってくる。簡単に言うところの単細胞を発揮して席を立ちかけるレッド。彼が手を伸ばした先の帽子をグリーンが取り押さえる。
「聞いておきたいんだけど……おまえさ、もしミミちゃんに会えたら……どうすんの?」
「弱らせて捕まえる」
「え?俺ポケモンの話してた?」
話にならなかった。
「告白云々以前にまず人とポケモンの違いについて学ぼうな。超大切」
レッドは身近に居る人とポケモンを見比べて、知っているのにと言わんばかりに怪訝な顔をした。
レッドのポケモンは気怠げに尻尾を毛繕いしている。
「あーー何か俺の方が心配になってきた。
どう思われてんだろうな。第一印象とか大丈夫だったのか?」
「第一印象……?目が合って……バトルした……」
「うん……うん……お互いトレーナーな訳だし?おかしくはねーよ?うん。
後7日で会いたくねーとかマイナスには思われてねーだろうな?」
「……ど、どうだろう……。う……心配にさせないでよ……」
「いやおまえは心配しろ」
グリーンが知っているレッドは他人からの評価を気にするような男ではない筈だった。動揺する姿に彼女に対する本気度を見て、親友は改めて自分も本気で助力しようと考える。しないと危うい。色々と。
グリーンが密かに決意したその時、短い電子音の一報が耳に届いた。
スマホにはゲームアプリの画面以外に、待っていたメール受信の通知が1件表示されていた。
「ダイゴさんから返信来た」
「見る」
机の上に置いたスマホを2人と1匹が三方向から取り囲む。ピカチュウは文字を読めないが真似して参加。
“ミミくんなら僕と一緒に居る。今はカロスに居るが、近々アローラに行く予定だ。
ミミくんもレッドくんに会いたいと言っているから、迷惑でないなら君達をアローラに招待したい。どうかな?”
「……」
「……」
文章を読む数秒の沈黙の後、レッドは支援者の肩をグッと強く掴んだ。
怯んだ。
逃げられない。
力む彼の表情は引いてしまうくらい晴れやかだ。彼に同調しているのか小さな支援者も小さな両手にグッと力を入れている。
「ミミちゃんも僕に会いたいって!グリーン!」
「え、これ、この2人ってどういう関係?」
そこに水を差す一言。
レッドの表情は凍り付き、ピクピク鼻を鳴らしていたピカチュウの動きも固まる。
「……」
「あ……す、すまん……」
カロス地方もアローラ地方も男女に人気の観光地だ。この流れ的に挙式新婚旅行のパターンも有り得る、とグリーンは考えたのだ。
「大丈夫。僕、凄く強いから」
「何が!?戦う気!?勝つ気!?何で!?」
人のものを盗ったら泥棒!
その常識的なワードが脳裏をよぎるグリーンだった。
「まだかな……」
「ダイゴさんはポケモンで例えるとライコウエンテイスイクン並に移動するからなー……」
レッドが探している彼女はホウエン地方と関わりがありそうだ、ということがわかりグリーンは早々に次の行動に移っていた。
彼女がポケモントレーナーならその地方のジムリーダー達から目撃情報を得られるのではないかとホウエン地方チャンピオンのツワブキダイゴに協力を求めるメールをしたのだ。
「まだかな……」
「電波が届かねーところに居る確率高いしなー……」
各地のジムではバッジが交付されるのだが、その所謂ジムバッジが持つ役割はリーグ挑戦権利の付与の他にポケモンのひでん技での通行許可の付与がある。挑戦権利はバッジを8つ集めないとならないが通行許可の方は1つで問題ない。
グレンジムがなくなった今、彼女が所縁のあるホウエンのジムでバッジの交付を受けている可能性があると名探偵グリーンは読んでいる。
「まだかな……」
「ピカチュウの表情が無なんだが」
手持ち無沙汰なレッドは同じ台詞を繰り返しながらピカチュウの尻尾を撫で回していた。
このオスはオトコに撫でられることが嫌いで、親であるレッドに対して渋々“アイアンテール”部分を許容しているレベル。かわいいと巷で大人気のポケモンだがこの個体にかわいさを求めるのは御法度だ。
ミミちゃんには懐いてたなあ、とピカチュウの親は心を温かくする。
「つか、おまえスマホ持たねーの?便利だぜ?」
ふとスマホを弄って暇を潰していたグリーンがレッドに問いかけた。
「……別に、ポケギアでも困らないし……」
「何世代前のアイテムだよ。
もしミミちゃんに会えても連絡先の交換もできねーぞ」
「もう離さないから問題ないよ」
「いやいやそれが問題になるわ犯罪だわ。そういうあれは親密な関係になってからな?親密な関係になってから同意の上でだからな?」
じゃ買ってくる。簡単に言うところの単細胞を発揮して席を立ちかけるレッド。彼が手を伸ばした先の帽子をグリーンが取り押さえる。
「聞いておきたいんだけど……おまえさ、もしミミちゃんに会えたら……どうすんの?」
「弱らせて捕まえる」
「え?俺ポケモンの話してた?」
話にならなかった。
「告白云々以前にまず人とポケモンの違いについて学ぼうな。超大切」
レッドは身近に居る人とポケモンを見比べて、知っているのにと言わんばかりに怪訝な顔をした。
レッドのポケモンは気怠げに尻尾を毛繕いしている。
「あーー何か俺の方が心配になってきた。
どう思われてんだろうな。第一印象とか大丈夫だったのか?」
「第一印象……?目が合って……バトルした……」
「うん……うん……お互いトレーナーな訳だし?おかしくはねーよ?うん。
後7日で会いたくねーとかマイナスには思われてねーだろうな?」
「……ど、どうだろう……。う……心配にさせないでよ……」
「いやおまえは心配しろ」
グリーンが知っているレッドは他人からの評価を気にするような男ではない筈だった。動揺する姿に彼女に対する本気度を見て、親友は改めて自分も本気で助力しようと考える。しないと危うい。色々と。
グリーンが密かに決意したその時、短い電子音の一報が耳に届いた。
スマホにはゲームアプリの画面以外に、待っていたメール受信の通知が1件表示されていた。
「ダイゴさんから返信来た」
「見る」
机の上に置いたスマホを2人と1匹が三方向から取り囲む。ピカチュウは文字を読めないが真似して参加。
“ミミくんなら僕と一緒に居る。今はカロスに居るが、近々アローラに行く予定だ。
ミミくんもレッドくんに会いたいと言っているから、迷惑でないなら君達をアローラに招待したい。どうかな?”
「……」
「……」
文章を読む数秒の沈黙の後、レッドは支援者の肩をグッと強く掴んだ。
怯んだ。
逃げられない。
力む彼の表情は引いてしまうくらい晴れやかだ。彼に同調しているのか小さな支援者も小さな両手にグッと力を入れている。
「ミミちゃんも僕に会いたいって!グリーン!」
「え、これ、この2人ってどういう関係?」
そこに水を差す一言。
レッドの表情は凍り付き、ピクピク鼻を鳴らしていたピカチュウの動きも固まる。
「……」
「あ……す、すまん……」
カロス地方もアローラ地方も男女に人気の観光地だ。この流れ的に挙式新婚旅行のパターンも有り得る、とグリーンは考えたのだ。
「大丈夫。僕、凄く強いから」
「何が!?戦う気!?勝つ気!?何で!?」
人のものを盗ったら泥棒!
その常識的なワードが脳裏をよぎるグリーンだった。
おしまい