Gotcha!
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ピカチュウ大量発生中②
「キラキラしていて眩しいねえ」
「………………」
レッド連れのミミがやって来たのはハノハノリゾートの屋外プール。人気ピカチュウタレントことチュウジロウが貸切にしているところにお呼ばれしての参上だ。
レッドは無言の水面を眺める。水辺にピンク色の小さいサーフボードが打ち上げられていた。プールサイドにはパラソル・テーブル・チェアがセットされている。そして、くろいめがねのピカチュウが1匹。オーラが漂っている。
「あの奥に居るのがチュウジロウ。彼からバトルの代理を頼まれていてね」
『……ミミは現在フリーのポケモンレンジャーでして。チュウジロウ様には懇意にして頂いております』
ここへ来た理由をレッドに話すミミ。ミュウツーがさらっと補足する。聞く限りビキニのおねえさんな彼女を拝めるのは今日ではない様子。
『趣味でしているスナップ写真が彼のお眼鏡に敵い、写真集のお仕事を頂いたのが出会いですね』
「私のスナップ写真のファンが他に居てね、明日はファンのポケモンを撮りにガラル地方のナックルシティまで行ってくるよっ」
『……話を脱線させないでください』
「はい……」
「………………」
バトルについてはレポーターが相手で人気タレントの太平無事な休暇が賭けられているのだと、歩きながら説明される。負けられない勝負だが伝説級ポケモントレーナーたる男が認めた女は十中八九勝つだろう。
ポケモンバトルでの強さが物を言うこの世界では強者の言は絶大だ。齢11過去のレッドも、そこ退いて、とマフィアを半壊させていたりする。この理には年齢も性別も善悪さえも関係ないのだ。
「レッドくんバトルしたい?」
「?」
『……貴方様がミミに使われたいと仰っておられるとか……そちらのピカチュウさんから伺いましたが』
そのピカチュウは濡れて冷たい所を歩いていた。長い耳を垂らして話を聞いていないふりをしているが、主が凝視し続けるとややあって、爽涼な笑顔を残してモンスターボールの中へ逃げて行った。
おい、バトルしろよ。
しかし彼女にアピールしておきたいのは事実。それには得意分野がいいと思われるし加えてそれはポケモンバトル以外に思い当たらない。
「……任せて」
レッドは帽子のつばを掴む。昔から戦いに赴く時はこうしていた。まだ短い付き合いだがミミもその癖は知っている。
「うん!頼りにしているよっ」
まばゆい太陽と水の煌めき。優しく笑う女の子を天使と見間違えそうになる。彼の目に映っている熱っぽい視線は多分気温のせい。
『我等が見ておりますのでバトルの方でも存分に恰好を付けてくださいませ』
「っ………………」
「にぃにもボールに戻る?」
『兄妹、お気持ちだけで十分です』
なんやかんやなやり取りをしつつも歩みは遅れず依頼主に面会する。
アローラ!と両手で大きな円を描くミミとチュウジロウがしているのはこの地方特有の挨拶だ。サングラスを外した彼の瞳は凛々しく黒真珠のように美しかった。
「元気そうだね」
「チュ!」
「おじさんは?……ああ、ドリンクのお代わりね」
チュウジロウは親兼マネージャーが席を外していることを2人と1匹に伝え、座りな、と着席を促した。2人は彼が寝転ぶラウンジチェアとは別の普通のタイプのチェアに座ってボディーガードの1匹は背面に立つことを選ぶ。
「今回のバトルは彼が代理するからよろしくね」
「チュ?」
「……あ。はい。レッドです」
腕は私が保証するよ!と威勢がいいミミに、あんたが選んだつがいなら問題ない、と信用信頼を垣間見せるチュウジロウ。
レッドは、つがいってあれだよね?と頭の中の辞書を検索している。
「ラブラブカップルって意味かな」
「ラブ……?カプ……?」
「チュウ」
「や!
僕は、じゃ……ない……です………………」
目を泳がせるレッド。応援していてねえ、と女子が始める恋愛話にモテネズミが、いいぜ、と乗ってくる。その中心にはバトルの話だと勘違いしている鈍感な男子が居たりした。
「おや?ミミさんのお連れですか?」
おじさんが銀のトレイにトロピカル色のジュースを乗せて戻って来たが、真っ白なテーブルの上にスッと差し出された数は2つだった。食卓へ乗り移ったチュウジロウは早くもちゅーちゅーと頂いている。
「もう1つ用意しますね」
「二人で分けるからいいよ」
「チュッ」
「……そうですか。わかりました」
レッドも間接キスは気にならない方らしい。どうぞと渡されるストローは好く女性が咥えた後だが全く気にしないで使っていた。
マンタインサーフをしたいんだが。
人を紹介しようか?
等雑談をして少し時間を潰していると。
『……来ましたよ』
ミュウツーがその時を報せる。
「レポーターのクルルです!報道の自由を賭けてポケモンバトルお願いします!」
さあ、ここからが見せ場だ。
「キラキラしていて眩しいねえ」
「………………」
レッド連れのミミがやって来たのはハノハノリゾートの屋外プール。人気ピカチュウタレントことチュウジロウが貸切にしているところにお呼ばれしての参上だ。
レッドは無言の水面を眺める。水辺にピンク色の小さいサーフボードが打ち上げられていた。プールサイドにはパラソル・テーブル・チェアがセットされている。そして、くろいめがねのピカチュウが1匹。オーラが漂っている。
「あの奥に居るのがチュウジロウ。彼からバトルの代理を頼まれていてね」
『……ミミは現在フリーのポケモンレンジャーでして。チュウジロウ様には懇意にして頂いております』
ここへ来た理由をレッドに話すミミ。ミュウツーがさらっと補足する。聞く限りビキニのおねえさんな彼女を拝めるのは今日ではない様子。
『趣味でしているスナップ写真が彼のお眼鏡に敵い、写真集のお仕事を頂いたのが出会いですね』
「私のスナップ写真のファンが他に居てね、明日はファンのポケモンを撮りにガラル地方のナックルシティまで行ってくるよっ」
『……話を脱線させないでください』
「はい……」
「………………」
バトルについてはレポーターが相手で人気タレントの太平無事な休暇が賭けられているのだと、歩きながら説明される。負けられない勝負だが伝説級ポケモントレーナーたる男が認めた女は十中八九勝つだろう。
ポケモンバトルでの強さが物を言うこの世界では強者の言は絶大だ。齢11過去のレッドも、そこ退いて、とマフィアを半壊させていたりする。この理には年齢も性別も善悪さえも関係ないのだ。
「レッドくんバトルしたい?」
「?」
『……貴方様がミミに使われたいと仰っておられるとか……そちらのピカチュウさんから伺いましたが』
そのピカチュウは濡れて冷たい所を歩いていた。長い耳を垂らして話を聞いていないふりをしているが、主が凝視し続けるとややあって、爽涼な笑顔を残してモンスターボールの中へ逃げて行った。
おい、バトルしろよ。
しかし彼女にアピールしておきたいのは事実。それには得意分野がいいと思われるし加えてそれはポケモンバトル以外に思い当たらない。
「……任せて」
レッドは帽子のつばを掴む。昔から戦いに赴く時はこうしていた。まだ短い付き合いだがミミもその癖は知っている。
「うん!頼りにしているよっ」
まばゆい太陽と水の煌めき。優しく笑う女の子を天使と見間違えそうになる。彼の目に映っている熱っぽい視線は多分気温のせい。
『我等が見ておりますのでバトルの方でも存分に恰好を付けてくださいませ』
「っ………………」
「にぃにもボールに戻る?」
『兄妹、お気持ちだけで十分です』
なんやかんやなやり取りをしつつも歩みは遅れず依頼主に面会する。
アローラ!と両手で大きな円を描くミミとチュウジロウがしているのはこの地方特有の挨拶だ。サングラスを外した彼の瞳は凛々しく黒真珠のように美しかった。
「元気そうだね」
「チュ!」
「おじさんは?……ああ、ドリンクのお代わりね」
チュウジロウは親兼マネージャーが席を外していることを2人と1匹に伝え、座りな、と着席を促した。2人は彼が寝転ぶラウンジチェアとは別の普通のタイプのチェアに座ってボディーガードの1匹は背面に立つことを選ぶ。
「今回のバトルは彼が代理するからよろしくね」
「チュ?」
「……あ。はい。レッドです」
腕は私が保証するよ!と威勢がいいミミに、あんたが選んだつがいなら問題ない、と信用信頼を垣間見せるチュウジロウ。
レッドは、つがいってあれだよね?と頭の中の辞書を検索している。
「ラブラブカップルって意味かな」
「ラブ……?カプ……?」
「チュウ」
「や!
僕は、じゃ……ない……です………………」
目を泳がせるレッド。応援していてねえ、と女子が始める恋愛話にモテネズミが、いいぜ、と乗ってくる。その中心にはバトルの話だと勘違いしている鈍感な男子が居たりした。
「おや?ミミさんのお連れですか?」
おじさんが銀のトレイにトロピカル色のジュースを乗せて戻って来たが、真っ白なテーブルの上にスッと差し出された数は2つだった。食卓へ乗り移ったチュウジロウは早くもちゅーちゅーと頂いている。
「もう1つ用意しますね」
「二人で分けるからいいよ」
「チュッ」
「……そうですか。わかりました」
レッドも間接キスは気にならない方らしい。どうぞと渡されるストローは好く女性が咥えた後だが全く気にしないで使っていた。
マンタインサーフをしたいんだが。
人を紹介しようか?
等雑談をして少し時間を潰していると。
『……来ましたよ』
ミュウツーがその時を報せる。
「レポーターのクルルです!報道の自由を賭けてポケモンバトルお願いします!」
さあ、ここからが見せ場だ。
おしまい