Ｘ年後・・・

●「レッドくんさ、ハグしたりしても心臓バクバクしなくなったよね」

●「うん。慣れた」

●「環境へ適応……リージョンフォームだねえ。
昔のレッドくんが今のレッドくんに会ったら、何て言うんだろうね」

●「……。言葉は不要……ポケモンバトルかな」

●「ぷええっ……バトルフリーク的回答は殿堂入りさせてきてえ……。言うと思っていたけど」

●「……僕の事より……相談、するんじゃない……？ミミちゃん対策の……」

●「んまあ。人を害悪ポケモンみたいに」

●「害悪じゃないよ。種族値と特性と高性能わざの、破壊力で攻めてくるタイプの……、ボスだよ」

●「ボスだったかあ……。因みにレベルいくつ？」

●「……。１万……」

●「小学生並……」

●「……乱数次第じゃ、僕……全滅する」

●「君の何が６タテされるんだ一体」

●「手。足。動けなくなるでしょ……？それと頭と、後は……残りは心臓？」

●「心臓が３つあったら軟体動物なんだよなあ……」

●「あぁ……。似たようなものだよ。
ミミちゃんに、骨抜きにされてるから」

●「ほわ！言ってくれるようになったなあっ！そんな良い顔でさあ……！」

●「慣れてね」

●「じゃあ参考までに訊いておこう……レッドくんが私に慣れるコツって何だった？」

●「ないよ」

●「ないの」

●「……勝つまで周回、としか……」

●「う、うん……。何度でも再戦可能だし、負けても経験と努力は身になるんだろうけれども……」

●「……いつか、心臓が足りる」

●「……“たいあたり”連打の脳死プレイなの……」