休日散策デート
「高野さん、デートしましょう」
天気の良い昼下がりの休日。交際し始めてから初めて俺からデートに誘ってみた。普段は高野さんからドライブや買い物に誘われることが多かったけど、たまには逆もいいだろうと思って言ってみたのだけれど。
普段は誘われる側だったから誘う側になると何だか緊張するな……と内心ドキドキしていたら、高野さんは目を丸くして固まってしまった。
「……え? は?」
「だから、デートです。今日どこか行きませんか?」
「そりゃ、もちろん良いけど。珍しいな、律から誘われるの」
「……ダメでしたか?」
「まさか。 嬉しいよ」
そう言うと高野さんはふわりと微笑んだ。その笑顔があまりに綺麗で思わず見惚れてしまう。
「いつもは高野さんに誘われてばかりだから、たまには俺からも誘ってみたかったんです。俺もちゃんと高野さんの事が大切で大好きだって伝えたくて……」
「律……」
高野さんの顔を見ると少し頬を赤らめて照れているようだった。
(高野さんのこういう顔も好きなんだよな…意外と可愛くて)
「それに、今日は外で手を繋いで一緒に歩きたい気分で……って、あの…高野さん?」
「………なに?」
さっきよりも高野さんの顔が赤くなっているように見えて思わず覗き込もうとすると、高野さんは顔を逸らすようにして俯いてしまった。耳まで真っ赤になっているような気がするのは気のせいではないと思う。
「どうしました?」
「何でもない。……行くぞ」
そう言いながら高野さんは俺の手を引いて足早に玄関に向かっていく。繋いだ手からは熱を感じるくらい熱かった。
天気の良い昼下がりの休日。交際し始めてから初めて俺からデートに誘ってみた。普段は高野さんからドライブや買い物に誘われることが多かったけど、たまには逆もいいだろうと思って言ってみたのだけれど。
普段は誘われる側だったから誘う側になると何だか緊張するな……と内心ドキドキしていたら、高野さんは目を丸くして固まってしまった。
「……え? は?」
「だから、デートです。今日どこか行きませんか?」
「そりゃ、もちろん良いけど。珍しいな、律から誘われるの」
「……ダメでしたか?」
「まさか。 嬉しいよ」
そう言うと高野さんはふわりと微笑んだ。その笑顔があまりに綺麗で思わず見惚れてしまう。
「いつもは高野さんに誘われてばかりだから、たまには俺からも誘ってみたかったんです。俺もちゃんと高野さんの事が大切で大好きだって伝えたくて……」
「律……」
高野さんの顔を見ると少し頬を赤らめて照れているようだった。
(高野さんのこういう顔も好きなんだよな…意外と可愛くて)
「それに、今日は外で手を繋いで一緒に歩きたい気分で……って、あの…高野さん?」
「………なに?」
さっきよりも高野さんの顔が赤くなっているように見えて思わず覗き込もうとすると、高野さんは顔を逸らすようにして俯いてしまった。耳まで真っ赤になっているような気がするのは気のせいではないと思う。
「どうしました?」
「何でもない。……行くぞ」
そう言いながら高野さんは俺の手を引いて足早に玄関に向かっていく。繋いだ手からは熱を感じるくらい熱かった。