愛していると言えない2
ボディーソープをスポンジに付けて、柔らかい泡を沢山作る。
俺がマスターの身体を洗うために立ち上がろうとすると……
マスターは、俺からスポンジを取り上げて『良いから座ってろ』って……頭を優しく撫でてくれた。
『痛かったら言えよ』
温かくて優しい大きな手が…時々スポンジからはみ出して、俺の身体に触れる。
その度に、マスターは恥ずかしそうに笑ってくれて……
何だか、くすぐったい。
『黎は…綺麗な肌だな』
「有難う…」
俺が人間だったら…
胸が締め付けられるような…くすぐったいような。
この気持ちが何ていうモノなのか理解できたのかな……?