ルームメイト5
部屋の中が真っ暗なのは、
僕が目隠しをされているから。
身動きができないのは、
手枷と足枷をされているから。
…何も言えないのは、
「んっ、ぅう…!」
『…オレが水瀬に何をしても、誠一郎は覚えてないみたいだから』
「うぅ…ぅ…」
ボール状の口枷を僕の口にはめながら、僕を拘束しているベットに向けて…悠陽は、ビデオカメラを回し始めた。
『目が覚めた時に、何も覚えていないなんて…可哀相だものね?』
…って。
目の見えない僕に、悠陽が教えてくれたんだ……
『昨日した事、忘れてないよね?』
「…んっ…」
忘れられるわけない……
『…アレの続きをしようか?』
「…っ…」
忘れ…られないよ……
『ほら、水瀬。…ちゃんと言う事聞きなよ?』
有森…
助け…て……