ルームメイト4
ベッドに腰を下ろして水瀬の前髪に触れる。
『…よく眠ってる』
水瀬の寝顔を見ていると…
俺まで優しい気持ちになれる気がした。
……大切な…
たった一人の…可愛い弟を殺してしまった
この俺でも……。
「…んっ…」
『……水…瀬…?』
水瀬の、目の上にかかりそうな前髪を耳の後ろに流す……
「…っり…もり?」
まだウツロな瞳が俺を見つける。
「…どぅ…し…て……」
水瀬の優しい瞳に涙が浮かんだ……
『水瀬!? どこか痛むのかっ!!?』
「ち…、違っ…ぅ……」
驚いた俺は、つい大声を出してしまった。
その声に反応するように…水瀬の小さな身体が震えだす……。
「…ごめっ…なさ……」
『…水瀬…?』
「大きぃ声…出さな…でっ……」
突然泣き出した水瀬に、どう接して良いのかわからずに俺は身体の動きを止める。