ルームメイト4
ドアを開けると、遮光カーテンの閉まった部屋の中は真っ暗だった。
『……水瀬…?』
水瀬は、ベッドの上でシーツにくるまって眠っていた。
ドアの前に立っている俺の耳にも寝息が聞こえる……。
『無事で良かった…』
一番はじめのルームメイトは、入寮後一ヶ月で部屋を出て行った。
“お前といると、俺まで不良だと思われるんだよ!”
って…吐き捨てて。
真面目で無口な奴だった。
二番目のルームメイトは、二週間。
性格の不一致から…
軟派で派手好きな奴で……
三番目のルームメイトは……
俺と同室だというだけで…
俺を誘い出すための餌に使われた。
他校の不良達に酷い目に合わされて…
……俺の前から姿を消した。
水瀬と同じで、小柄で大人しい奴だった。
……水瀬が…心配なんだよ。
水瀬が傷付かなくて済むように…
悩まなくていいように……
俺がずっと守るから…………。