ルームメイト4
…コンコン。
優しくドアを叩くが…部屋の中から返事はない。
『水瀬? 居ないのか…』
…玄関に靴はある。
横目で確認した俺は、キーケースの中から水瀬の部屋のスペアキーを取り出した。
『水瀬…入るぞ?』
弟みたいに懐いてくる水瀬は…可愛い。
…大切なんだ。
……心配なんだよ。
どうして最近、俺の顔色を伺うようになったのか分からない……
今更、俺の事が怖くなったって言うのか?
あんなに無邪気な笑顔をして
躊躇いもせず、俺の中に踏み込んできたくせに……?
今更…俺を拒絶するのか。
…お前も俺の前から居なくなるのか?
なぁ…水瀬……。