ルームメイト3
◇
…身体が…熱い……
息遣いも…荒くな…る……
僕は…どうしたんだっけ?
『水瀬…目が覚めたのかい?』
頭上から有森の声が聞こえ、僕は目を開けた…
つもりだった。
目の前が真っ暗で、何も見えない……
「あ…れ…?」
手首にも違和感を感じる…
何かが僕の目を覆っている事に気付き、その覆っている物を取ろうと手を動かした…瞬間。
――手首に痛みが走った。
『水瀬…君は何度注意しても分からないみたいだから……』
有森は、そう言うと…僕の髪を勢いよく引っ張った。
「痛っ!!?」
あまりの痛みに僕は声を上げてしまう。
『…可愛いね。水瀬……』
有森のうっとりとした声が聞こえて、僕の身体は恐怖に震えた。
だって、僕は「痛い」って言ったのに……
脅えている人間を見て「可愛い」なんて………
そんなの…
おかしい…よ……