ルームメイト2
◆
『遅い……』
このオレが待っていてあげているのに。
時計の針は、21時を示そうとしている…
水瀬は、時間ひとつ守ろうとしない。
…前に門限を過ぎて帰ってきた時に、ちゃんと注意したのにな。
……やっぱり口で言うより、身体に覚えてもらった方が良いのかな?
ガチャ……ガチャ…ン…
玄関から鍵を開ける音が聞こえる…
『水瀬…?』
オレは、ゆっくりとドアを開けてあげた……
「あっ…! 有…森……」
『お帰り…水瀬』
脅えた瞳が可愛い…
初めて会った時も、オレの事を見て脅えていたっけ……
『どうしたの?早く入りなよ』
「…っ…」
わざと優しく手招いてあげる。
…だって、その方が水瀬が怖がるんだもの。
『お腹空いたでしょ?』
「…ぅ…ん…」
オレが話しかける度にビクつく水瀬が可愛くてしょうがない…。
…今日は、どんな風に脅えさせてあげようね?