覚悟とその先
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文字を見た時に突然頭の中で低い声が響いた。
目の前の景色は見えているのに自分の意思で動いたり話したり出来なくなった。
突然身体が別の人のものになったような、そんな感じだった。
でもその時はすぐに元通りになったのに、ハヤテさんが剣のおばけを圧倒し始めた時、またその声が聞こえて、そしたらいつの間にか剣で大事な人を…私の一番大事な人を攻撃していた。
(やめて!!!)
声にならない声で叫ぶもなにも出来なかった。
操られた身体は勝手に大事な人たちを傷つけていく。
(やめて、お願い!!ハヤテ!!!ナギさん!!!逃げてぇ!)
経験した事も無い速さで動く身体は悲鳴をあげ始めていた。
動きに合わせてミシミシっと軋む音がする。
リュウガに繰り出す斬撃はヒロインの身体を確実に壊していた。
(なんで…どうして…)
大事な人たちを傷つけている現実と、身体の痛みにヒロインの目から涙が溢れた。
その時、リュウガが驚いた顔をしているのに気づいた。
ヒロインの身体も涙を流していた。
「ヒロイン…今助けてやるからな」
グッと唇を噛み、悔しそうに顔を歪めたリュウガは斬撃を受け止めながら優しい声で言った。
その言葉にヒロインは涙を堪え、操られている身体を止めようと痛みを感じる腕に力を入れた。
(負けるもんか!私だってシリウス海賊団の1人なんだから!)
僅かに速さが落ちたのをリュウガは見過ごさなかった。
素早く剣を弾くと、ヒロインの剣を持つ手首を握り、肩にかけていた上着を身体に巻き付け動けないように固定した。
「どうだ、呪いの剣…これでヒロインの身体では攻撃できまい。さっさとヒロインの身体から離れろ!」
キッとリュウガを睨んだヒロインは次の瞬間脱力した。
剣が離れた事を瞬時に確認したリュウガはヒロインをソウシに預けた。
次の瞬間、剣はハヤテの手の中に移動した。
蹲っていたハヤテが起き上がり、リュウガの元へ飛びかかる。
しかし、ヒロインの時よりもスピードも威力も下がっていた。
リュウガに簡単に弾き飛ばされるハヤテ。
地面からゆっくり立ち上がると、悔しそうに口元の血を拭った。
『この身体では無理か。ならば、せめて血肉となってもらうか。』
そう言ってハヤテは自分の手首を切ると、剣の鞘の部分についている赤い宝石に血をかけ始めた。その血を淡い光を放ちながら飲み込む宝石。
「ハヤテ!!??」
手首の動脈を切ったハヤテに慌てるソウシ。
「くそっ、あの宝石が核になってんのか!」
シンがその宝石に向けて発砲したがその弾が届く前にまた剣は移動した。
ソウシの意識がハヤテに向いたその僅かな一瞬だった。
ソウシが抱いていたヒロインの身体が反転してリュウガに向かう。
「リュウガ!!!」
ソウシが叫ぶとリュウガがその一撃をかろうじて受け止めた。
目の前の景色は見えているのに自分の意思で動いたり話したり出来なくなった。
突然身体が別の人のものになったような、そんな感じだった。
でもその時はすぐに元通りになったのに、ハヤテさんが剣のおばけを圧倒し始めた時、またその声が聞こえて、そしたらいつの間にか剣で大事な人を…私の一番大事な人を攻撃していた。
(やめて!!!)
声にならない声で叫ぶもなにも出来なかった。
操られた身体は勝手に大事な人たちを傷つけていく。
(やめて、お願い!!ハヤテ!!!ナギさん!!!逃げてぇ!)
経験した事も無い速さで動く身体は悲鳴をあげ始めていた。
動きに合わせてミシミシっと軋む音がする。
リュウガに繰り出す斬撃はヒロインの身体を確実に壊していた。
(なんで…どうして…)
大事な人たちを傷つけている現実と、身体の痛みにヒロインの目から涙が溢れた。
その時、リュウガが驚いた顔をしているのに気づいた。
ヒロインの身体も涙を流していた。
「ヒロイン…今助けてやるからな」
グッと唇を噛み、悔しそうに顔を歪めたリュウガは斬撃を受け止めながら優しい声で言った。
その言葉にヒロインは涙を堪え、操られている身体を止めようと痛みを感じる腕に力を入れた。
(負けるもんか!私だってシリウス海賊団の1人なんだから!)
僅かに速さが落ちたのをリュウガは見過ごさなかった。
素早く剣を弾くと、ヒロインの剣を持つ手首を握り、肩にかけていた上着を身体に巻き付け動けないように固定した。
「どうだ、呪いの剣…これでヒロインの身体では攻撃できまい。さっさとヒロインの身体から離れろ!」
キッとリュウガを睨んだヒロインは次の瞬間脱力した。
剣が離れた事を瞬時に確認したリュウガはヒロインをソウシに預けた。
次の瞬間、剣はハヤテの手の中に移動した。
蹲っていたハヤテが起き上がり、リュウガの元へ飛びかかる。
しかし、ヒロインの時よりもスピードも威力も下がっていた。
リュウガに簡単に弾き飛ばされるハヤテ。
地面からゆっくり立ち上がると、悔しそうに口元の血を拭った。
『この身体では無理か。ならば、せめて血肉となってもらうか。』
そう言ってハヤテは自分の手首を切ると、剣の鞘の部分についている赤い宝石に血をかけ始めた。その血を淡い光を放ちながら飲み込む宝石。
「ハヤテ!!??」
手首の動脈を切ったハヤテに慌てるソウシ。
「くそっ、あの宝石が核になってんのか!」
シンがその宝石に向けて発砲したがその弾が届く前にまた剣は移動した。
ソウシの意識がハヤテに向いたその僅かな一瞬だった。
ソウシが抱いていたヒロインの身体が反転してリュウガに向かう。
「リュウガ!!!」
ソウシが叫ぶとリュウガがその一撃をかろうじて受け止めた。