後編
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???「さすがはヤエの孫だな。一番の心配事をあっさり解決するとは。」
聞き覚えのある声に、全員が船首の方を見ると、懐かしい人が立っていた。
ヒロイン「ネストルさん!」
ヒロインが嬉しそうに名前を呼ぶと、ネストルは片手を上げてそれに応えた。
ロイ「ネストルだと!?前海賊王の弟の、あのネストルか!?」
ロイが驚いて叫んだ。
リュウガ「知ってんのか?」
ロイ「知ってるもなにも、本物のリュウガの師匠で、その強さはランドルフよりも上だと噂される、伝説の人じゃないか!!」
ネストル「ほぉ、俺を知っててくれたか。それは光栄だ。リカー海賊団のロイ船長」
ネストルが自分の名前を知っていたことに、ロイは驚き、さらに喜んだ。
ネストル「さて、リュウガよ、お前さんはドクロ島への地図を探していたな?」
リュウガ「ああ。"海賊王の箱"を開けちまったからには、必ずドクロ島に行かなきゃならねぇ・・・」
ロイ「ん?それはどういうことだ?」
"海賊王の箱"の中身、"雨の宝珠"は1つだけでは完璧ではなかった。もう1つ、対になる"太陽の宝珠"の2つが揃ってはじめて"天の宝珠"となる。"雨の宝珠"だけ使用したら、バランスが崩れ、嵐が続く世界になってしまうのだが、その事実を知る者は少なかった。
ヒロイン「じゃあ、セシル船長が使う前に、"太陽の宝珠"を見つけないと大変なことになるってことですか?船長は"太陽の宝珠"のありかを知っているんですか?」
慌てるヒロインに、リュウガは頷くと、ネストルに向き直った。
リュウガ「ドクロ島に"太陽の宝珠"がある。アイツの・・・リュウガの亡骸と共に埋めた。」
リュウガの故郷は砂漠地帯のテリアの離島だった。水の少ない土地で、いつも水不足に悩まされていた。だから、弟と2人で"天の宝珠"を探し、苦しんでいる故郷の人たちを救おうとしていたのだった。
リュウガ「"雨の宝珠"をアイツが見つけたのは知っていた。だが、まさか"海賊王の箱"に隠していたとはな・・・」
そんな重要なことすら知らなかった自分に腹が立ち、拳を強く握った。
そんなリュウガの拳を、ヒロインの柔らかい手がそっと包む。
フッと肩の力を抜き、ヒロインの頭をポンポンと叩くと、ネストルが口を開いた。
ネストル「ドクロ島への地図を持って来た。お前さんたちは一刻も早く向かうんだ。俺がやってやれるのはもうこれくらいのことしかないからな。」
古ぼけた地図を驚くリュウガに渡すと、ネストルはヒロインの手を取った。
ネストル「それと、これはあんたに、だ。この前はちょっと間に合わなかったが、ランドルフとヤエの忘れ形見だ」
手の上に置かれたのは、薄紅色の花のネックレスだった。
ヒロイン「・・・これは・・・サクラの・・・」
ネストル「あぁ、ヤマトを象徴する花で、ヤエの大好きな花だ。二人はこの花のネックレスとかんざしをそれぞれ持っていた。ネックレスの方が壊れてしまっていたからな。修理していたんだ。」
リュウガ「これは・・・」
このサクラの花をリュウガは見たことがあった。初めてヤマトに行ったときに、娼館にいた黒真珠のような瞳を持ち、思わず魅入ってしまった女。その女の頭につけていたものと同じものだった。
ヒロイン「母が肌身離さず持っていたものと同じです。祖母から貰った大事なものと言っていました。だから、私もずっと肌身離さず持っていました」
そう言うと、ポケットからサクラのかんざしを取り出した。
ネストル「これで、やっと会えたな」
ランドルフとヤエの形見を優しく見つめると、ヒロインに両方持っていてくれ、とネストルは言った。
コクン、と頷きネックレスを首にかけ、かんざしは頭につけた。
それを見届けたリュウガは、みんなに向かって叫んだ。
リュウガ「さぁ、オメーラ、ドクロ島に向かって出発するぞ!」
「「「アイアイサー」」」
ロイ「俺は先に戦場へ向かう。リーの奴が"雨の宝珠"を使うのをできるだけ止めてみるが、全速力で行ってこいよ。それと、アイツによろしく伝えてくれ」
ロイは拳をリュウガに向けた。
ロイ「リュウガが認めた海賊王リュウガはお前だし、今、世界を救おうとしているお前は間違いなく本物の海賊王リュウガだ。」
リュウガ「・・・ロイ・・・」
ロイの拳に自分の拳を合わせると、リュウガはロイの目を見て頷いた。
リュウガ「俺が行くまで死ぬんじゃねぇぞ」
ロイ「誰に向かって言ってるんだ。オレ様は南の海を統べるロイ様だぞ。ボーッとしてると海賊王の座はすぐにオレ様がいただくからな!」
ニヤッと笑うと、ロイは自分の船へ戻っていった。
聞き覚えのある声に、全員が船首の方を見ると、懐かしい人が立っていた。
ヒロイン「ネストルさん!」
ヒロインが嬉しそうに名前を呼ぶと、ネストルは片手を上げてそれに応えた。
ロイ「ネストルだと!?前海賊王の弟の、あのネストルか!?」
ロイが驚いて叫んだ。
リュウガ「知ってんのか?」
ロイ「知ってるもなにも、本物のリュウガの師匠で、その強さはランドルフよりも上だと噂される、伝説の人じゃないか!!」
ネストル「ほぉ、俺を知っててくれたか。それは光栄だ。リカー海賊団のロイ船長」
ネストルが自分の名前を知っていたことに、ロイは驚き、さらに喜んだ。
ネストル「さて、リュウガよ、お前さんはドクロ島への地図を探していたな?」
リュウガ「ああ。"海賊王の箱"を開けちまったからには、必ずドクロ島に行かなきゃならねぇ・・・」
ロイ「ん?それはどういうことだ?」
"海賊王の箱"の中身、"雨の宝珠"は1つだけでは完璧ではなかった。もう1つ、対になる"太陽の宝珠"の2つが揃ってはじめて"天の宝珠"となる。"雨の宝珠"だけ使用したら、バランスが崩れ、嵐が続く世界になってしまうのだが、その事実を知る者は少なかった。
ヒロイン「じゃあ、セシル船長が使う前に、"太陽の宝珠"を見つけないと大変なことになるってことですか?船長は"太陽の宝珠"のありかを知っているんですか?」
慌てるヒロインに、リュウガは頷くと、ネストルに向き直った。
リュウガ「ドクロ島に"太陽の宝珠"がある。アイツの・・・リュウガの亡骸と共に埋めた。」
リュウガの故郷は砂漠地帯のテリアの離島だった。水の少ない土地で、いつも水不足に悩まされていた。だから、弟と2人で"天の宝珠"を探し、苦しんでいる故郷の人たちを救おうとしていたのだった。
リュウガ「"雨の宝珠"をアイツが見つけたのは知っていた。だが、まさか"海賊王の箱"に隠していたとはな・・・」
そんな重要なことすら知らなかった自分に腹が立ち、拳を強く握った。
そんなリュウガの拳を、ヒロインの柔らかい手がそっと包む。
フッと肩の力を抜き、ヒロインの頭をポンポンと叩くと、ネストルが口を開いた。
ネストル「ドクロ島への地図を持って来た。お前さんたちは一刻も早く向かうんだ。俺がやってやれるのはもうこれくらいのことしかないからな。」
古ぼけた地図を驚くリュウガに渡すと、ネストルはヒロインの手を取った。
ネストル「それと、これはあんたに、だ。この前はちょっと間に合わなかったが、ランドルフとヤエの忘れ形見だ」
手の上に置かれたのは、薄紅色の花のネックレスだった。
ヒロイン「・・・これは・・・サクラの・・・」
ネストル「あぁ、ヤマトを象徴する花で、ヤエの大好きな花だ。二人はこの花のネックレスとかんざしをそれぞれ持っていた。ネックレスの方が壊れてしまっていたからな。修理していたんだ。」
リュウガ「これは・・・」
このサクラの花をリュウガは見たことがあった。初めてヤマトに行ったときに、娼館にいた黒真珠のような瞳を持ち、思わず魅入ってしまった女。その女の頭につけていたものと同じものだった。
ヒロイン「母が肌身離さず持っていたものと同じです。祖母から貰った大事なものと言っていました。だから、私もずっと肌身離さず持っていました」
そう言うと、ポケットからサクラのかんざしを取り出した。
ネストル「これで、やっと会えたな」
ランドルフとヤエの形見を優しく見つめると、ヒロインに両方持っていてくれ、とネストルは言った。
コクン、と頷きネックレスを首にかけ、かんざしは頭につけた。
それを見届けたリュウガは、みんなに向かって叫んだ。
リュウガ「さぁ、オメーラ、ドクロ島に向かって出発するぞ!」
「「「アイアイサー」」」
ロイ「俺は先に戦場へ向かう。リーの奴が"雨の宝珠"を使うのをできるだけ止めてみるが、全速力で行ってこいよ。それと、アイツによろしく伝えてくれ」
ロイは拳をリュウガに向けた。
ロイ「リュウガが認めた海賊王リュウガはお前だし、今、世界を救おうとしているお前は間違いなく本物の海賊王リュウガだ。」
リュウガ「・・・ロイ・・・」
ロイの拳に自分の拳を合わせると、リュウガはロイの目を見て頷いた。
リュウガ「俺が行くまで死ぬんじゃねぇぞ」
ロイ「誰に向かって言ってるんだ。オレ様は南の海を統べるロイ様だぞ。ボーッとしてると海賊王の座はすぐにオレ様がいただくからな!」
ニヤッと笑うと、ロイは自分の船へ戻っていった。