前編
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その後海軍の船が少なくなった頃を見計らってシリウス号は湾を出た。
久しぶりのいつも通りの生活に、トワは掃除の手を休めて伸びをした。
トワ「ふーっ、久しぶりに思いっきり掃除できて気持ちいいなぁ」
シン「・・・お前、湾内でも散々掃除してただろ」
頭の上から声が降ってきた。
舵取りをしていたシンが、どんだけ掃除好きだよ、と呆れていた。
トワ「いやぁ、湾内にいるときは、隠れてるって思うだけで緊張しちゃってたんで、のびのびと掃除できるっていいなぁ、と思って」
それはトワだけでなく、全員に言えることで、どことなく開放感を感じながら、今までより機嫌が良い面々だった。
ヒロイン「みなさーん!お昼ご飯ですよー!」
それは、こうしてヒロインの元気の良い声が聞こえるのも理由の一つであろう。
彼女が帰って来てからは、明らかに船の中が明るく賑やかになった。
ハヤテ「お、なんか珍しい料理がある!」
食堂のテーブルの上に所狭しと並べられた料理の中に、見慣れない料理があった。
ヒロイン「あ、これ、肉じゃがっていうヤマトの料理なんです。」
ナギ「ヤマトの飲み屋で一度食っただろ。」
その言葉に、そうだっけ?と全く覚えがないハヤテを見てため息をついたナギは、優しい顔をしてヒロインを見る。
ナギ「なかなかいい腕だ。手際もいいしな。」
リュウガ「ほぉ、そりゃ楽しみだ」
「「「いただきます」」」
全員で手を合わせてから、食事を始める。
これもヒロインが来てからそうするようになった。
ハヤテ「おぉ!うめぇ!」
ハヤテがさっそく肉じゃがを食べると、嬉しそうに言った。
ソウシ「へぇ、なかなか優しい味で食べやすいね。体にも良さそうだ。」
リュウガ「酒にも合うぞ!ヒロイン」
上々の評価に、ヒロインはホッと胸をなでおろした。
ヒロイン「肉じゃがは得意料理なんです。自分の好物なので、何回も作ってるうちに上手にできるようになっただけなんですけどね。あと、だし巻き卵も今度作りますね!!」
こうして賑やかな食事をしていると、ドーンという爆音がした。
初めての砲撃に、体を強張らせるヒロイン。
そんなヒロインの頭をリュウガはポンポンと軽く叩いた。
リュウガ「やれやれ、どこにいてもモテる男は辛いぜ」
砲撃に微動だにしないみんなにヒロインはオロオロしながら全員の顔を見ていた。
ロイ「ハーッハハハ!!久しぶりだな!シリウスの諸君!!リカー海賊団船長のロイ様が、はるばる会いに来てやったぞ!」
高笑いと共に食堂に入って来たロイは、リュウガの隣に座っているヒロインを見るなり目を輝かせた。
ロイ「なぜだ!?なぜこんなむさ苦しい男どもの中に一粒の真珠が・・・さては、連れ去られたんだな?そうだろう?なんてかわいそうな真珠ちゃん!もし良ければこのロイ様のリカー号に・・・」
ズキューーン
演劇かかった大げさな身振り手振りで話していたロイの右頬ギリギリを銃弾がかする。
ロイ「ああああ、危ないじゃないか!このドS航海士!!」
シン「五月蝿いコバエだ」
撃った本人は飄々としている。
リュウガ「おい、ロイ。あまりおれたちのヒメ様を怖がらせるんじゃねぇよ。」
リュウガの後ろに少し隠れるようにやり取りを見ていたヒロインは、敵では無いと認識したのか少し安心したようにロイの方を向いた。
ヒロイン「諸事情あって、シリウス号に乗せていただいている、ヒロインと申します。よろしくお願いします。」
丁寧な挨拶に、ロイをはじめその場にいた全員が驚いていた。
ロイ「・・・なんて美しい真珠なんだ・・・。見た目だけでなく、性格までまるで真っ暗な深海の底で光り輝く真珠のようだ・・・」
シン「真珠は深海には無いだろうが・・・」
目を輝かせてヒロインを見るロイには、シンのツッコミは聞こえていないようだった。
ロイ「俺様はリカー海賊団の船長をしているロイだ!シリウス海賊団がひどいことをしたら、すぐに俺様に言うんだぞ!いつでもリカー号はお前を歓迎するからな!!」
ヒロイン「ふふっ、ありがとうございます」
初めてみるヒロインの笑顔に頬を赤く染めながら、シリウスのみんなを指差した。
ロイ「お前ら!真珠ちゃんに酷いことしたら、俺様が許さないからな!!」
そんな捨て台詞を吐いて帰っていくロイ。
トワ「・・・何しに来たんでしょうね」
トワが呆気にとられていると、ソウシが苦笑しながら言う。
ソウシ「きっと、私たちがしばらくいなかったから、心配して来たんじゃないかな?」
ヒロイン「優しい方なんですね。」
微笑みながら、ロイが出て行った扉を眺めるヒロインにハヤテは慌てて言った。
ハヤテ「イヤイヤイヤ!!あいつ変態だから、あんま近づくんじゃねーぞ!」
久しぶりのいつも通りの生活に、トワは掃除の手を休めて伸びをした。
トワ「ふーっ、久しぶりに思いっきり掃除できて気持ちいいなぁ」
シン「・・・お前、湾内でも散々掃除してただろ」
頭の上から声が降ってきた。
舵取りをしていたシンが、どんだけ掃除好きだよ、と呆れていた。
トワ「いやぁ、湾内にいるときは、隠れてるって思うだけで緊張しちゃってたんで、のびのびと掃除できるっていいなぁ、と思って」
それはトワだけでなく、全員に言えることで、どことなく開放感を感じながら、今までより機嫌が良い面々だった。
ヒロイン「みなさーん!お昼ご飯ですよー!」
それは、こうしてヒロインの元気の良い声が聞こえるのも理由の一つであろう。
彼女が帰って来てからは、明らかに船の中が明るく賑やかになった。
ハヤテ「お、なんか珍しい料理がある!」
食堂のテーブルの上に所狭しと並べられた料理の中に、見慣れない料理があった。
ヒロイン「あ、これ、肉じゃがっていうヤマトの料理なんです。」
ナギ「ヤマトの飲み屋で一度食っただろ。」
その言葉に、そうだっけ?と全く覚えがないハヤテを見てため息をついたナギは、優しい顔をしてヒロインを見る。
ナギ「なかなかいい腕だ。手際もいいしな。」
リュウガ「ほぉ、そりゃ楽しみだ」
「「「いただきます」」」
全員で手を合わせてから、食事を始める。
これもヒロインが来てからそうするようになった。
ハヤテ「おぉ!うめぇ!」
ハヤテがさっそく肉じゃがを食べると、嬉しそうに言った。
ソウシ「へぇ、なかなか優しい味で食べやすいね。体にも良さそうだ。」
リュウガ「酒にも合うぞ!ヒロイン」
上々の評価に、ヒロインはホッと胸をなでおろした。
ヒロイン「肉じゃがは得意料理なんです。自分の好物なので、何回も作ってるうちに上手にできるようになっただけなんですけどね。あと、だし巻き卵も今度作りますね!!」
こうして賑やかな食事をしていると、ドーンという爆音がした。
初めての砲撃に、体を強張らせるヒロイン。
そんなヒロインの頭をリュウガはポンポンと軽く叩いた。
リュウガ「やれやれ、どこにいてもモテる男は辛いぜ」
砲撃に微動だにしないみんなにヒロインはオロオロしながら全員の顔を見ていた。
ロイ「ハーッハハハ!!久しぶりだな!シリウスの諸君!!リカー海賊団船長のロイ様が、はるばる会いに来てやったぞ!」
高笑いと共に食堂に入って来たロイは、リュウガの隣に座っているヒロインを見るなり目を輝かせた。
ロイ「なぜだ!?なぜこんなむさ苦しい男どもの中に一粒の真珠が・・・さては、連れ去られたんだな?そうだろう?なんてかわいそうな真珠ちゃん!もし良ければこのロイ様のリカー号に・・・」
ズキューーン
演劇かかった大げさな身振り手振りで話していたロイの右頬ギリギリを銃弾がかする。
ロイ「ああああ、危ないじゃないか!このドS航海士!!」
シン「五月蝿いコバエだ」
撃った本人は飄々としている。
リュウガ「おい、ロイ。あまりおれたちのヒメ様を怖がらせるんじゃねぇよ。」
リュウガの後ろに少し隠れるようにやり取りを見ていたヒロインは、敵では無いと認識したのか少し安心したようにロイの方を向いた。
ヒロイン「諸事情あって、シリウス号に乗せていただいている、ヒロインと申します。よろしくお願いします。」
丁寧な挨拶に、ロイをはじめその場にいた全員が驚いていた。
ロイ「・・・なんて美しい真珠なんだ・・・。見た目だけでなく、性格までまるで真っ暗な深海の底で光り輝く真珠のようだ・・・」
シン「真珠は深海には無いだろうが・・・」
目を輝かせてヒロインを見るロイには、シンのツッコミは聞こえていないようだった。
ロイ「俺様はリカー海賊団の船長をしているロイだ!シリウス海賊団がひどいことをしたら、すぐに俺様に言うんだぞ!いつでもリカー号はお前を歓迎するからな!!」
ヒロイン「ふふっ、ありがとうございます」
初めてみるヒロインの笑顔に頬を赤く染めながら、シリウスのみんなを指差した。
ロイ「お前ら!真珠ちゃんに酷いことしたら、俺様が許さないからな!!」
そんな捨て台詞を吐いて帰っていくロイ。
トワ「・・・何しに来たんでしょうね」
トワが呆気にとられていると、ソウシが苦笑しながら言う。
ソウシ「きっと、私たちがしばらくいなかったから、心配して来たんじゃないかな?」
ヒロイン「優しい方なんですね。」
微笑みながら、ロイが出て行った扉を眺めるヒロインにハヤテは慌てて言った。
ハヤテ「イヤイヤイヤ!!あいつ変態だから、あんま近づくんじゃねーぞ!」